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「議員の待遇は悪く、給料は安い……」
バイクショップ店長市議の「台所事情」に市民を顧みる余裕なし
本紙との約束を反故にした大曽根英明氏は
鶴ヶ島市議会議員という地位に幻想を見たのか?


「議員報酬は悪い。給料も安い。だからバイクショップをやりながら議員をやるしかないんだ」。
 大曽根英明・鶴ヶ島市議はふてくされたかのように呟いた……。

議員報酬が安すぎる?

 きっかけは些細なことだった。

 本紙スタッフが「地方紙版・行政調査新聞」購読料、二年半分の集金のため、鶴ヶ島市議会議員・大曽根英明氏のもとを訪れたときのことだ。

「大曽根輪業」(鶴ヶ島市鶴ヶ丘866-1)……大曽根市議が経営するバイクショップである。自転車組立整備士・自転車安全整備士の資格を持つ大曽根市議は、地元の鶴ヶ島市でこれまで二十年にわたり自転車やバイクの販売と修理を行っている。

 大曽根市議は民政クラブ(会派)に所属。市議本人のホームページによれば(社)坂戸青年会議所の元理事、坂戸・鶴ヶ島下水道組合副議長等、7つの役職経歴を持っている。

 本紙のスタッフが大曽根市議を訪問したのは6月3日。このとき「バイクショップを経営しつつ、歳費(税金)から報酬が支給される職業政治家として活動し、鶴ヶ島市民の付託に応えるのは至難の業ではないか」とのスタッフの問いかけに対し、大曽根市議は「議員としての待遇は非常に悪く、給料として安い。だからバイクショップ事業をやりながら議員の仕事をせざるを得ない」と、平然と言ってのけたのである。

 市議の給料は安い。待遇も悪い。だからバイクショップを経営しなければやってられない……。

 大曽根市議は「議員たること」について、大きな勘違いしていないだろうか。

 大曽根氏と対話した本紙スタッフは語る。

「この日、大曽根市議とは二時間近く話したと思う。驚いたのは、市議には市民の代表者という意識、つまり市民の要望や期待に応えようとする意思は微塵も感じられなかったことだった。まるで議員の仕事を金儲けの一端としか考えていないらしい。選良としての自覚のなさに呆れたよ」


市議という「甘い世界」幻想
月額約34万円は「働きに見合う報酬」か?

 まるで「骨折り損のくたびれもうけ」といわんばかりの、大曽根英明氏が語る「市議生活」。はたしてそれほどひどい待遇なのだろうか。

「鶴ヶ島市議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例」によれば、役職に就いていない一般市議の議員報酬額は月額327,000円である。さらに政務調査費として、会派所属議員数に年額12万円を乗じた金額が支払われる。単純に計算すれば、月額報酬額に1万円の政務調査費が加算されることになる。

 さらに費用弁済がある。大曽根市議のホームページにある「ご報告」欄には最近、市議が訪れた福井市と金沢市の視察研修の模様が写真付きで掲示されている。こうした視察の費用は費用弁済で賄われるのである。

 果たして「月額327,000円プラス1万円、視察費は弁済」という待遇は「非常に悪い」のか。

 市議の働きぶりは一般質問にも端的に現れる。質問回数が多ければ良い、というものではない。たった一つの質問にさえ、市議の問題意識、分析能力をはじめ、日頃の研究成果が凝縮しているはずである。

 換言すれば「市議の資質」は一般質問の内容を見るだけで、おおよそ把握することができる。

 大曽根市議の質問は如何に。平成15年度には6回、最近の平成16年度第1回定例会では3つの質問をなしている。「少子・高齢化の対応について」「治安悪化を懸念して」「防犯対策について」「児童虐待について」……そのどれもがあまりに抽象的であり総論的に過ぎる。地元の環境に根ざした質問を行政側にぶつけるのであれば、質問内容は各論的となるのが当然である。「治安悪化」を論じるならば、鶴ヶ島という地域における治安悪化の諸性質を吟味した上でデータを検証し(青少年層あるいは外国人等の犯罪統計その他)、議員自らが想定方案を立案検討し、有効かどうか、または早期実現の可否を具体的に問うものでなければ、社会科見学で小学生が「役所のおじさん」に質問するのと根本的に同じであろう。

 早い話、抽象論を質問するのは最も手間いらず、簡単なのである。

「こんな質問で『仕事をしている』と見なされるならば、市議会議員とは何と甘い世界だろうか」……一般市民の率直な感想であろう。

 そして本紙スタッフの観察眼が正しければ大曽根英明氏もまた、市議という仕事を多分に「甘い世界」と捉えていた様子が見え隠れするのだ。

 それがゆえの「悪い待遇、安い給料」という発言ではなかろうか。

 たとえ少額とはいえ新聞購読料の集金という場面、つまり選挙運動で有権者に見せる笑顔ではなく、金銭のやりとりが介在する生々しい現場でしか見られない顔……市民の選良とは思えない表情と言葉にこそ、本紙スタッフは唖然としたのである。

 しばらくすると大曽根市議は本紙スタッフに対し「購読料を安くしてもらえないものか」と値切り交渉を始めた。

 新聞業界は一物一価の原則に貫かれており、読者によって購読料に差異が生じるようでは問題である。スタッフがその旨を説明すると、大曽根市議は納得したという。

 そして大曽根市議は「わたしが所属する会派である『民生クラブ』の長、岸田近典市議に相談して、民生クラブ全体の支払いを促すようにしましょう。一週間ほど時間をください」と本紙スタッフに対し、進んで提案してきたのである。

 スタッフの話だ。

「本来、集金業務は私が議員諸氏に一人ずつお願いする性質のものだと思っている。しかし大曽根議員はこのとき、自ら『会派全体の支払いをとりまとめましょう』と申し出た。大曽根市議自身も後日に支払うとの了解を得ていたため、市議にお任せすることにしたんだ」

「会派全体の支払い可否について、結果が一週間ほどかかるのでよろしくお願いします」……こう繰り返す大曽根市議を信頼し、本紙スタッフは市議宅を後にした。


「そんな約束には覚えがない」

 ところが大曽根市議から本紙に電話があったのは、一週間どころか翌日、4日の夕方のことであった。
「購読料の支払い?そんな約束をした覚えはない」……大曽根市議はそう言い放ったのである。

 本紙は大曽根市議と岸田市議との間に交わされたであろうやり取りについては一切関知しない。明らかなのは、3日の訪問時に大曽根市議自ら購読料の支払いを確約し、「民生クラブ」全体の購読料取りまとめを自ら申し出た、という事実だけである。

 本紙は大曽根市議に「会派まとめ払い」を依頼した覚えはない。あくまで市議が自発的に提案したのだ。

 その舌の根も乾かぬうちに「覚えがない」と、市議自身の購読料支払いさえ拒否。市民の代表たる大曽根英明市議は、本紙二年半の購読料の踏み倒しをはかったのである。

 鶴ヶ島市会議員・大曽根英明氏。政治家の器もなければ、政治家と呼ぶことさえ値しない人物である。彼は政治の世界で活動する以前の問題として……市民社会を生きる人間の責任として、守るべき最小限の良心すら持ち合わせていないことが明白となったのである。

 本紙は、歳費を市民に還元するどころか、自己の生活費の一部に充当しようとする、この浅ましき根性をもつ大曽根氏を鶴ヶ島市議会議員の地位にとどまらせることについて、到底容認することはできない。

 今後、大曽根英明市議の言動の一切に本紙は鋭意注視し、選良としてあるまじき行為を徹底的に糾弾する。

 

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