行政調査新聞社 社主:松本州弘 埼玉県川越市

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この欄は、わが国のどこかで起きた小さな小さな事件の問題点を取り上げるコーナーです。


 当、行政調査新聞社のある埼玉県 川越市に、川越市管工事業協同組合という「川越市指定上下水道協同組合」から出発した組合が、30年の時を刻んで今日に至っている。

 現在当組合員は51社のみである。皆古くから川越で商売をしてきた業者で、新規加入の業者は余り見当たらない。
 なぜかといえば、当該組合は新規加入業者を歓迎しないからである。川越市発注の公共工事は、当該組合に向けて発注されるからである。

 平成10年4月の法改正よリ、規制緩和で各市町村で認定されていた給水の責任技術者は国家資格の主任技術者となり、川越市に事業所がなくても指定工事店となることができたのである。

 平成12年10月現在、当該組合以外の新規の給水指定店が川越市に104社、当該組合員51社、この組合の活動が反市民的だとして辞める組合員が1社、合計156社あり、下水道の指定店も組合員以外66社もあるのが現状である。

 こうした法改正による国家資格の主任技術者を有した事業所乱立で、どこの市町村も「仕事の確保」は戦国時代であろう。

 川越市管工事業協同組合はこうした業者の乱立をよそ目に、川越市発注の公共工事を一手に引き受けている、といっても過言ではない。

 川越市発注の建築に付帯する給排水設備工事、川越市水道部が発注する配管敷設工事を引き受けるのだ。
 畢竟(ひっきょう)、新規組合員の勧誘をおろそかにしたくなるのも当然である。何故なら新規業者を入れるとならば、仕事の量 が減るからである。

 新規加入員の加入費はなんと620萬円である。
 これから頑張って会社を伸ばしたいという新規業者はまず、620萬円という加入金の壁にぶつかって加盟できないのが現状であり、自由競争社会でありながら川越市の公共工事に参加することはまず不可能である。

 川越市管工事業協同組合費は、月額1萬円であるという。
 組合の維持経費は、組合会館などを含めて莫大な費用が掛かるが、組合の維持運営の為の収入は当然組合費では賄っていけない。

 そのために必要経費を工事用資材の販売で賄っていくということになる。

 資材というのは、給水本管から取り出して屋内のメーター迄に使用する継手類やパイプを、組合員は100+20=120円つまリ、組合の仕入価格が100円とすれば20%が組合の利益となる。

 非組合員の場合は、100円のものが56%増の156円となるのである。但し組合に10萬円の協賛金を払えば、組合員並に100円の20%増しの120円で資材が購入できるのである。

 何も高い加入金を払って組合員にならずとも、10萬円を払うだけで組合員並みの資材が購入できる。
 しかし、公共工事は非組合員にはやってこない。

 であるから一般新築家屋の給排水工事を請けた非組合員である業者が、本管からメーターまでの資材を、否が応でも当該組合から購入しなければならないのだ。

 このシステムには、協力者がいなければ当該組合の事業は達成しない。
 水道機材の問屋達である。

 勿論自由競争であるから業者は、なにも高い資材を当該組合から買う手はない。
 そこで水道機材の卸問屋に行けば資材が安く入るだろう、と安易に考えてはいけない。
 問屋と当該組合はしっかりと結託して、非組合員には、本管から取り出し、メーターまでに必要な資材の値段は、当該組合より高い値段を示すのである。

 仕方無しに当該組合へ走る非組合員は、卸売値段よリ56%高い資材を泣く泣く購入する、という網の中でもがくのである。

 この利益で、当該組合は組合活動を維持している。
 その他当該組合は、組合の公共工事の総額1%を保険会社との年間契約金という名目で取得している。

 以上を合わせると相当量の収益カが上がる。
 組合費の一律1萬円は組合員の旅行費用だそうである。

 本来、組合活動とは組合員が共通の目的の為に協力して事業を行うものである。

 同時に事業が市の公共工事に従事する部分が多くある場合、市民に資することも十二分に配慮して当然であり、同時にその事業は組合員相互の発展を期するものであり、非組合員である他の推進する事業を金銭的に圧迫して良いわけはない。

 非組合員たる業者の非難と泣きは半端ではない。
 当該組合の目的が権益主義に見えてくる。

 ならば、これ程強力なバリアを張って自己の組合員を守護する当該組合の内部統制は見事であろう、と覗いてみると、まるで統制が取れていない。

 大手の組合員たるものや、組合の運営に対してすこぶる非協カだと言われている。
 組合の決定した資材価絡に協力していない、というのである。

 大手の水道設備業者の問屋から仕入れる数値は莫大なものとなる。問屋は大手業者に対して頭が上がらない。
 いくら当該組合と結託しても、裏側においては組合員である大手業者には、組合で定めた20%の利益分以上をガッチリと値引きした値段で卸すのである。

 大手業者は、何にも高い値段の資材を組合から買う手はないと、組合員でありながら、組合費の1萬円を支払うのみで、組合が定めた20%増しの資材を組合から購入しないという矛盾と亀裂を、当該組合の中で起こしている。

 泣きを見るのは、当該組合と何等の関係もない非組合員である。当該組合の理事長等はこうした矛盾を対処していない。

 当方が取材した日より15日を経た理事長の回答は、当方の是正の要請に対して"まあポチポチやりますよ"であった。

 こちとら犬ではない。
 ポチポチなどど言われて引き下がる訳にはいかない。

 対外的にはバリヤを張って、その内側においては、大手業者である組合員の協力体制が乏しいとなると組合存在の意義が、非常に希薄なものとなってくる。

 理事長は、当該組合運営維持に対して、非組合員に対する100+56=15 6円、56%の利益確得は独禁法にはふれないと総会(H.13年1月23日)で述 べている。

 水道機材を卸す問屋連中も、非組合員には高く、大手業者である組合員には安く、明らかに優劣の格差をつけて販売している実態が判明した。

 自由競争の原理を当該組合と結託する事で破り、同時に大手業者に肩を寄せ、小口業者(非組合員)に対して平然と高い値段を吹っ掛け、差別 行為を露にしている。

 当該組合の現在の方針は、組合員51社の現状維持を極力推進することであり、その決定的な根拠は、現在の組合員以外は、川越市水道部及び川越市の入札指名には入れないのだ、とする何らかの権益体制が、目に見えぬ 所で確立しているのではないか、を思わしむるところがある。

 地方復権という新しい体制に向けて、市の体質が変わろうとしている時期に至っている最中にありながらである。

 市の考えを聞く必要がある。
 いよいよ、当該組合の体質も古い衣を脱くべき時が来たようだ。

 当該組合には二ツの噂が立っている。

 (1)組合保留金に莫大な使途不明金が出ている。
 (2)組合の会館の二階において公共工事に対応する話し合いが常時持たれている。
 話し合いとは「なんでしょう」かである。

 この件は、理事長が本年2月14日辺りに臨時総会を招集して組合員に口止め、いわゆる箝口令を敷いたとの事である。
 赤信号、皆で渡れば恐くないの類であろうか。
 
 私はよく口にする言葉がある。腹の底から思っているから口に出るのだ。
 「高い木の枝にブラ下がって、弱い者に"アカンベー"をしてる連中は許せない」と。
  この件、日を追って詳しくお知らせする。


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