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日本が危険な状況に追い込まれる可能性がある。
日ごろから危機に対する備えを考えよ!
主役たちの交代劇
今年(2008年)2月25日、韓国に新しい大統領、李明博(イ・ミョンバク)が誕生した。大統領就任式を終えた25日当日、李明博新大統領は福田康夫首相と会談し、シャトル外交の復活と同時に「未来志向の日韓新時代を構築」することで意見の一致をみたと公表されている。
ロシアでは3月2日に大統領選が行われ、プーチン大統領路線を継承するメドベージェフが当選した。5月には新大統領の下で新たなロシアが始動する。メドベージェフはプーチン院政の下、エネルギー戦略を駆使して「強いロシア」をさらに強固なものにしていくだろう。メドベージェフは「外国企業買収は重要課題。中国のように積極的に進めるべきで、そうすることによってロシア企業の近代化に不可欠な製造機械の輸入依存度を下げることが可能だ」と語るなど、国家資金が潤沢であることを内外に印象づけている。
台湾全土を熱く燃えさせている台湾の総統選は来る3月22日に投票が行われる。与党の民進党から謝長廷元行政院長と蘇貞昌前行政院長が正副総統候補として出馬。最大野党、国民党からは馬英九前党主席と蕭万長元行政院長のペアが出馬する。順当に行けば国民党・馬英九の勝利と思われるが、台湾では過去にも最終局面で大どんでん返しがあったこともあり、予断は許せない。
米大統領予備選はまったく予想しにくい状況だ。共和党はマケインで決まったが、民主党はオバマとヒラリー・クリントンの戦いが大接戦となっている。3月4日のいわゆるミニ・チューズデイの4州予備選では、土俵際まで追い詰められていたヒラリー・クリントンがオハイオ、テキサスなど3州を制し、土俵中央まで寄り返した感がある。しかし8日のワイオミングでは、再びオバマが勝利。僅かだがオバマ有利に進展しているようにも思える。ケネディ一族やロックフェラーがオバマ支持に回ったことを考えると、このままオバマが勝利して初の黒人大統領が誕生する可能性も高い。だがいっぽうで、民主党候補がオバマになったら白人マケインに投票するという民主党派も存在し、米大統領選の行方はなお混沌としたままだ。
世界情勢が刻々と変化し、大波乱の様相を呈しているなか、わが日本国は自主外交を拒否したかのような鎖国状態を続けている。日本の未来を憂い、世界人類の発展を考えるならば――。いや、そんな大上段に構えなくとも、自分の子供たちのことを考えれば、一刻も早く正常な国家機能を取り戻してほしいと願うのは、誰しも当然のこと。福田康夫政権が続く限り、そんな願いが叶えられることはない。こうなったら衆院解散、総選挙と同時に、政界再編を断行してもらわなければ、日本に未来はない。そのような思いで、ジリジリと苛立つ諸氏も多いことだろう。だが、このような状態のときこそ、自分自身の足元を見つめなおす好機なのかもしれない。
そう考えて今回は、食糧問題について再度原稿を認めさせていただく。
サツマイモ主食の時代
さて、ここでちょっとクイズにお答えいただこう。以下の食事メニューは、いったいいつごろの話なのか、お答えいただきたい。
- 朝食=ごはん(精米)茶碗1杯、蒸し芋2個、ぬか漬け1皿
- 昼食=焼き芋2本、蒸し芋1個、リンゴ4分の1個
- 夕食=ごはん(精米)茶碗1杯、焼き芋1本、焼き魚1切れ
(調味料として砂糖小さじ6杯、油小さじ0.6杯)
以上の他、補食として次が加わる。
- うどん=2日に1杯
- 味噌汁=2日に1杯
- 納豆=3日に2パック
- 牛乳=6日にコップ1杯
- 鶏卵=7日に1個
- 食肉=9日に1回
ちなみに、この食事による摂取カロリーは、年平均で1日あたり2020キロカロリーになる。さて、いったいこれはいつの時代の話でしょうか?
答え。きわめて近未来の日本の現状。
じつは上記食事メニューは小泉純一郎政権下での平成13年に農林水産省が決定した「不測時の食糧安全保障マニュアル」なのである。正式に発表されたものなのだが、ほとんど省みられていない。ご記憶にない方もいらっしゃるだろう。
ご存じの通り日本の食糧自給率は40%を下回っている。
(詳細は農水省公表の食料需給表をご確認ください)
地球温暖化や天災などに伴い、日本に食糧危機が訪れた場合にどうなるかを考えて決定されたものが「不測時の食糧安全保障マニュアル」だ。(ここでいう地球温暖化とは、現実には「主に北半球で見られる一部地域の高温化現象」のこと。地球全域では温暖化に入ったとは特定されていない。)
食糧輸入がストップした場合、政府は耕地面積の緊急拡大を図る。花や工芸作物、飼料作物、そしてカロリーの少ない野菜、果樹の作付け面積を減らし、イモ類などの栽培に転換。政府は主食を買い上げて価格統制を実施、主食を割り当て配給制にする。河川敷やゴルフ場も活用して田畑にするといった内容も含まれている。そうしたうえで国民一人当たりの食事を1日2020キロカロリーと算出し、上の食事メニューが出現したのである。
終戦10年目の昭和29年の供給量が1日当たり1951キロカロリーだったことを考えると、だいたいこの時代に戻せば大丈夫だということになる。
ここで大切なことは、こうした事態が非常に近い将来、日本を襲うという現実だ。その現実を直視する必要がある。食糧自給率を高める運動に参加することも大切だが、同時に、自ら動くことが求められている。安い外国産食糧を拒否し、多少は高くても地元の食糧を得る習慣を日ごろから考えていただきたい。
日本には古くから「四里四方」「地産池消」「身土不二」という言葉があった。どれも同じ意味で、自分が生まれ住んでいる近在(四里四方)で採れた食糧を摂取(地産池消)することで自分、つまり身体が生きている土地と一体化する(身土不二)必要を説いている。こうやって生きることが、古来から日本に育まれてきた豊芦原瑞穂の国の根源的な力を受け継ぎ、発揮し、生成発展させることができるのだ。
先ごろ発覚した毒入り餃子事件は、根本的な解決はまだ見られていない。急激な経済成長により山東省あたりの賃金は高騰。河北省の奥地にさえ天洋食品をはじめ食品工場がしのぎを削る現状である。「労働問題のこじれ」「ライバル企業の嫌がらせ」……また天養食品工場のある場所はもともと反日的風土の強い土地柄でもある。こうしたことがさまざまな憶測を呼び、毒物を混入したのは外国勢力の支配下に置かれていた人物との噂さえ浮上しているというが定かではない。いずれにせよわが国には、今回の事件を奇禍とし、自給率の実態を認識し、意識改革を図る必要性が与えられたと考えるべきだろう。
危機的状況は、直前に迫っている!
食糧事情に関して、本紙が何と叫ぼうが、「そのときが来たら真剣に考えるよ」と受け流す方々もいらっしゃるかもしれない。だがそんな鷹揚な方々も、以下の現実には多少は胸が痛むかもしれない。以下は平成17年の小泉純一郎政権時代に経済団体諮問会議が発表した『日本21世紀ビジョン』である。
このレポートは、2030年までに日本が直面する世界的な潮流を見定め、その変化に対応できなければ以下のような危機的状況に陥ると警告したものである。
そして悲しいことに、小泉政権下で危惧された「世界との断絶」が、2030年を待たずに2007年末に起きてしまい、なお当分の間それが引き続くということなのだ。
このレポートが挙げている重点4点を以下に列記する。
1・人口が減少し、生産活動が縮小される。学業、芸術、スポーツに限らず優れた人材は海外に流出する。それらの結果、生産性は停滞し、日本経済は縮小。一人当たりの消費が減少して国民総体が貧しくなる。これまで家計累積に依存していた資本形成は困難に陥り、国内資本が不足。民間投資は停滞する。
2・高齢化、超高齢化、成長の減速という現実が到来すると同時に、公共サービスの提供が維持できなくなる。財政赤字の放置、政府債務残高の累増が必然的に国債価格を急落させる。その結果として、財政が破綻。その財政再建のために個人や企業に対する増税が行われ、国民の負担が莫大なものとなる。
3・日本が外国との関係を希薄にする状況が訪れる。結果として、国際化、グローバル化に取り残され、自由貿易協定(FTA)等地域経済統合の流れに乗り遅れる可能性がある。その結果、成長の機会を失い、閉ざされた鎖国状態の「元」経済大国になる可能性大。世界経済に占める日本の比重が劇的に低下し、日本企業の国際競争力も劇的・爆発的に脅かされる状態に突入する。国際政治の動きに受動的にしか対応できず、日本の発言力が低下する。
4・経済停滞、経済縮小のなか、賃金体系は不安定、低賃金が恒常的なものになり、格差は固定化する。新たな差別社会のなか、希望を持てない人々は増大し、結果として社会を動揺させ、大都市近郊がゴーストタウン化する。
再度申し上げる。これは平成17年度小泉政権下での未来展望である。そして平成20年の今日、すべてが現実のものとして存在しているのではないか。
こうした時代に生きる日本人として、いったい何をすべきなのか。
これは政府に突きつけられた問題ではない。今日を生きる一人の日本人に突きつけられた問題なのだ。不幸にして、あるいは幸運なことに、たまたまこの文章と遭遇したあなたが、今、そして明日、何をすべきなのか。
その回答は、あなた以外に知る者はいない。■
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