行政調査新聞社 社主:松本州弘 埼玉県川越市

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「日本ハム」の本質を暴く

日本ハム牛肉偽装問題

 「日本ハム」グループがBSE(いわゆる狂牛病)対策で、対象外の輸入牛肉を混入させていた問題が今夏発覚した。ところが牛肉偽装事件が発覚した当初、本家本元の親会社・日本ハムの大社啓二社長は「事実を知らなかった。親会社としてお詫びをする」と、子会社に責任を押しつける発言に終始。そのことが返って国民大衆の怒りを買う羽目になってしまった。以下の新聞記事がそれを物語っている。

 「日本ハム牛肉偽装 抗議込め撤去続々『最大手まで…』消費者茫然

 食肉加工業界の最大手・日本ハムの子会社『日本フード』(大阪市中央区)による牛肉偽装問題で、七日午後、流通市場では同社製品を撤去する動きが広がった。消費者からは『食肉業界にモラルはないのか』など怒りの声が上がっていた。流通各社では、撤去の対象がシェアの大きい日本ハム製品だけに、緊急会議を招集するなど対応に追われた。
 埼玉県内に十一店舗を持つ丸広百貨店(川越市)は、全店舗から日本フードの生肉五種類をすべて撤去した。同社食料品部の飯野明雄担当部長は『信頼に応えられない商品は自粛したほうがいいと判断した』とする。
 また、宮城県の『みやぎ生協』も同社とのすべての取引を停止。岩手県の『いわて生協』も日本ハム製品を回収し、返品することを決めた。(中略)
 偽装問題は夏のギフト商戦も直撃。マイカルは『サティ』『ビブレ』など直営百三十二店で日本ハム製ギフト商品の取り扱いを中止。松坂屋もギフト商品を全店舗で撤去。伊勢丹も『豚肉使用で疑惑と関係ないが、制裁的な意味を含めて中止することを決めた』と中元ギフト商品のインターネット通販を中止した。
 一方、消費者からは、業界への怒りの声が上がった。丸広百貨店川越店で買い物中だった川越市内の無職、中村博紀さん(67)は『業界最大手まで不正行為を行っていたとなると、他社もちゃんとやっているのかうたぐってしまう』と話した。」
(「産経新聞」8月8日朝刊)

 ところが8月中旬には、日本ハムの子会社である「日本フード」の姫路・徳島・愛媛の三営業部長が揃って自分の責任で行ったと主張。農水省は彼らを刑事告発する一方で親会社・日本ハムの責任を追及する姿勢を見せるようになった。

 日本ハム本社は当初、創業者であり日本ハムの顔として知られる大社義規(おおこそよしのり)代表取締役を引責辞任させて、“名誉会長”に就かせることを内定していた。だが、大手スーパーが日ハム製品を引き上げさせるなど、国民大衆からの反発が強く生産量も4割ダウンといった苦境を強いられるなか、名誉会長内定を撤回。藤井良清氏をトップに据える新経営体制でこの危機を乗り越えようとしている。

 雪印、三井物産、日本ハム……と不祥事が続き、消費者のほうも半ば諦め顔。当の日本ハム自身はジッと批判を耐えて再生を図るという姿勢を見せているが、ここで本当に重要なことは、「日本ハム」という最大手の会社が消費者である国民大衆に対し、過去にどんな表情を見せていたか、である。

 本紙は傷つき足取りもおぼつかなくなった弱者の足をさらに引っ張ろうとするものではない。まして死者に笞を打とうというものでもない。

 日本ハムという企業グループの視線が、庶民大衆の方向を向いているのか、それとも大衆を犠牲にして利益だけを追求する阿漕な企業なのか――。もし日本ハム・グループがそうした阿漕な企業であるなら、この機会にすべてを一新し、真に新たなスタートを切っていただきたいと願うものなのだ。


犯罪的水質汚濁を生み出す「日本ハム食品」

 今をさる2年前――平成12年夏に、本紙「行政調査新聞」は茨城県水海道市で起きている水質汚濁問題の情報を入手した。

 茨城県水海道市小谷沼。

 都会の人たちから見れば自然が身近に感じられるこの土地が、何年も前から現在まで、基準値を遥かに超えた深刻な工業排水に覆われ、それを工場や行政が放置しているという犯罪的な環境破壊、水質汚濁が進行しているというのだ。

 しかも、問題の工場団地の中でその80%の工業排水を垂れ流す企業は、健康や自然のイメージで商品を宣伝、発売する有名食品会社である『日本ハム食品(株)』なのだ!
 本紙は平成12年夏、現地・茨城県水海道市小谷沼に誕生した「水海道と小谷沼の自然を守り坂手工場団地を告発する市民連絡会」と連絡を取り、この地域に生きるすべての人々の健康と生命、水海道市の自然を守り、水質汚濁の実態を放置、隠蔽している工場や企業、行政を告発するため市民連合と合体して『日本ハム』を糾弾する運動を開始した。

 この運動は、単に『日ハム』を糾弾するだけのものではない。

 水海道市の水質汚濁を世に明らかにし、原因である企業と行政を告発して、現状の改善を推進しようとするものだった。そしてまた、この問題は水海道・小谷沼地域住民だけのものではない。間違いなく、全国の庶民大衆の安全な食生活破壊に直結しているのだ。

 市民連絡会の人々はもちろん、本紙もまた、こうした問題に対して告発を躊躇う気持ちは微塵もない。こちらが躊躇いを見せている期間、問題企業の日本ハム食品(株)や行政は何もしないのだ。いや、それどころか、自分たちの利益のためには人の住む土地を汚濁し、その汚濁された水が地域の人々の生活用水となっているだ。

 もう一刻の猶予もない。

 本紙を初め、水海道・小谷沼地域の市民連合の人々はその決意を以て、巨大企業『日本ハム』に対して声を発することにした!


これが問題の「水質汚濁地域」だ!!

場所:茨城県水海道市小谷沼地区 坂手工業団地

時期:昭和63年に工業団地設立
   排水による汚濁の問題は平成7年に顕在化

責任者:日本ハム食品(株)関東プラント
     統括部長(工場長) 内田幸次
     水海道市長 遠藤 利
     水海道市建設部長 服部登男(たかお)
     水海道市市役所 環境経済部長 大嶋次雄
     水海道市市役所 環境経済部生活環境課 公害係長 須藤一徳
     水海道市市役所 建設部都市整備課 課長補佐 古矢芳雄
     水海道市市役所 建設部建設課長 杉山茂美
     小谷沼土地改良区 理事長 茂呂計造

状況:坂手工業団地からの排水による河川の汚濁が進行。基準値を大幅に上回る汚濁数値を計測するも、市側が事実関係を伏せている。汚濁問題が顕在化してすでに5年が経過している。

 この地域(坂手工業団地)では以下の8社が同じ排水溝を使用していることが確認されている。

■坂手工業団地連絡協議会(平成12年5月現在 8社)
 キャノンアプテックス(株)茨城工場
 日本ハム食品(株)関東プラント
 川光物産(株)水海道工場
 サンライズ工業(株)水海道工場
 (株)伊勢半水海道研究所
 (株)島田製作所坂手工場
 三協アルミニウム工業(株)関東物流センター
 トナミ運輸(株)新関東流通センター

 以上8社が同じ排水溝を使用。

 しかし調査の結果、汚濁水の原因の8割を放出するのは「日本ハム食品」。

 鶏肉加工の段階で様々な薬物を使用しており、その排水が原因。

 平成12年度の工業団地連絡会幹事はサンライズ工業の取締役工場長 長澤幸雄。彼は「原因は日本ハム食品。他の工場は関係ないし迷惑している」と明言している。

 また水海道市市役所の大嶋次雄環境経済部長も同様の発言を行っている。

 そして、基準値を越えた違法の工業排水は今日もなお続いているのだ。

 平成12年の夏、この地域では続々と川に死んだ魚が浮かび、一見しただけでわかる汚濁水が東仁連川へと流れ込んでいた。その水は稲作にも影響してくるのだ。


呆れ果てた『日本ハム』の応対

 茨城県水海道市小谷沼地区水質汚濁を問題としている本紙は、平成12年秋に同志と共に汚濁の最大の原因となっている日本ハム食品(株)に質問状を提出した。ところが回答書どころか、この問題に対してひと言の弁明も行われていないのだ。

 平成12年10月30日(月)午後、本紙は日本ハム食品(株)の親会社である日本ハム(株)に電話を入れ、回答書がどうなっているのか問い質した。電話で話した時刻は30日午後1時46分から50分の間。日本ハム・大社会長は不在であり、秘書の小島氏は出張で留守ということで、総務部の〔上原洋一〕と名乗った人物が電話で応対。以下、上原氏との会話の概略をご紹介しよう。

上原氏「質問書の件については承知しています。関係省庁と相談のうえ対応いたします」

当方 「関係省庁とは大阪府警ですか?」

上原氏「そうです。大阪府警ならびに警視庁です。大阪府警と警視庁に相談したところ、回答する必要はないとのことでした」

 関係省庁と相談いえば、厚生省または環境庁の名が出て当然である。なぜ日本ハム(株)は大阪府警や警視庁に相談しなければならないのか。

 茨城県水海道市小谷沼地区の水質汚濁問題は、ます第一に、この地域905人の田圃の耕作者の生活が懸かっている点にある。

 水質汚濁を問題としているのは、まさにこの905人であり、彼らの意見の総意として質問書が提出された。そのことを上原氏に伝えたが、「回答する必要はないといわれました」との返事だった。

 さらに翌31日(火)、本紙は日本ハム食品(株)に直接電話を入れたが、こちらもまた、親会社である日本ハム(株)の対応とまったく同じものだった。

 わが国の大地を耕し、耕作の必要もあったが故にこの美しい山河を守り抜いてきたのは農業であり、農家の人々だった。

 小谷沼地区の農家の人々は黙々と田圃を耕し、わが国の農業に寄与してきたのだ。
 そんな彼らへの責任を考えたとき、回答を拒否するという日本ハム食品(株)の態度に疑問を感じるのは当然である!

 自己の利益追求のためだけに工業排水を垂れ流し、地下水や農業用水を汚濁させている日本ハム食品(株)。利益追求のためには、水が汚濁しようが、土地が汚染しようが、他人が被害を被ろうが一切無視する悪徳企業は、この土地には不要の存在だ!

 われわれは日本ハム食品(株)を茨城県から追放しようと、今、決意を新たに再度戦いを開始しようと考えている。



続報!! 日ハムによる驚愕の排水汚濁は周知の事実だった!
 土地改良区理事長が坂手工業団地にあてた証拠文書を入手!
 それでも日ハムは汚濁水排出を止めようとしない!

 水海道市小谷沼の工業排水による水質汚濁について、土改(土地改良区)はこの事実を熟知しており、すでに平成12年8月、即刻改善を要求していることが明らかになった!

 にも関わらず、汚濁水の80%以上を垂れ流す日本ハム食品(株)は、「大阪府警と警視庁に相談した結果」として、これに対し何ら処置を行おうとはしていない。

 平成12年8月24日、水海道市小谷沼土地改良区理事長・茂呂計造氏が坂手工業団地連絡協議会会長宛に出した公式文書(土改発第29号)を本紙は入手した。「土地改良区」とは「土地改良法」に基づいて設立された全国を網羅する団体で、その主目的は灌漑・排水・区画整理及び土地改良施設の維持管理等にある。

 この文書のなかで茂呂理事長は、

 「生物化学的酸素要求量及び化学的酸素要求量、更に窒素含有量及び溶存酸素量(DO)の4項目については、著しく基準値と相違があるので即刻改善すべきであるとの回答があった」と明記している。

 さらに、「排水の汚濁と強烈な悪臭がこれに伴っており、これ関係組合員にも多大の不安感を与え苦情が殺到している状況なので、早急に排水の水質を基準値に副うべく処置するとともに、汚濁と悪臭の除去についても同時に対策を取るよう強く要望するものであります」と訴えている。

 周囲の農家の人々だけではない。土地改良区の理事長までもが日本ハムに対して「早急に排水の水質を基準値に副うべく処置する」ことを公式文書で強く要請し、「汚濁と悪臭の除去についても同時に対策を取るよう」要望していたのだ! 

 そして、それでもなお、日本ハムはこれを完全無視するという態度に出た。

 この水質汚濁の問題は、平成14年の今日なお、まったく解決されていない問題なのである!!



今なお汚濁水を垂れ流し続ける日本ハム食品(株)!
 これが健康を売り物にする企業の実態なのか!?
 本紙は「日ハム」を許すことができない!!

 ここで明らかになった平成12年8月24日に土改理事長が出した文書は、「坂手工業団地連絡協議会会長 サンライズ工業株式会社 取締役工場長 長澤幸雄殿」宛となっている。しかし、坂手工業団地連絡協議会会長は持ち回りでその役に就いており、小谷沼地区の排水汚濁の責任がサンライズ工業にあるわけではない。

 事実、昭和63年(1988年)に取り交わされた土地改良区と坂手工業団地連絡協議会との「委託契約書」では、坂手工業団地連絡協議会会長は「日本ハム食品(株)工場長 浅野拓二」となっている。

 すでに明らかにされている通り、小谷沼地区の排水汚濁の原因の80%以上は日本ハム食品(株)にある。日本ハム食品(株)が汚濁された水質を基準値に戻す必要があり、また汚濁の原因について対策を講じるべきなのは、土改理事長の文書からも明らかである。

 にも関わらず、日本ハム食品(株)およびその親会社である日本ハム(株)は、これを無視し続けているのだ!

 汚濁の現状はひと目で判断できるほど酷いものである。現地に行けば、土改理事長の言葉通り「強烈な悪臭」も体験できるだろう。

 この途方もない汚濁垂れ流しは、単なる悪臭や環境破壊に止まるものではない。

 小谷沼地区の農業生産者900余戸の生活権を奪うものである。

 さらには、東仁連川流域一帯に致命的な環境破壊をもたらしている。

 それでもなお、日本ハム食品(株)、および親会社の日本ハム(株)は、これに対して一切の処置を放棄したまま、「大阪府警と警視庁に相談したところ回答する必要はない」と、知らぬ存ぜぬを通している。

 すでに一部週刊誌やTV局がこの事実に注目しはじめているが、本紙を初めこの地区に生きる人々は、カネによる解決や説明会を求めているわけではない。

 直ちに汚濁を処理し、同時に汚濁の原因となっている日本ハム食品(株)の排水設備を整備してほしいと要求しているだけなのだ。

(この記事についての続報は近日中に掲載の予定です。)

関連リンク:水海道と小谷沼の自然を守り逆手工業団地を告発する市民連絡会

 

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