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東松山駅東口周辺開発事業:積水と東松山市の異常すぎる「癒着」! 印刷 Eメール
地方行政を読む - 東松山市
2009年 9月 30日(水曜日) 13:29

緊急報告!
東松山駅東口周辺開発事業
積水化学工業(株)と市都市整備部・総務部の異常すぎる「癒着」
誰も見抜けなかったデタラメ計画・利益供与のカラクリを一挙に暴露!
巧妙に仕組まれた「犯罪行為」・官民癒着の実態を許すな!!

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まず結論から言おう。東松山市は積水化学工業(株)に対し、「ハイムグランデ東松山」の建設を直ちにストップし、同時に入居者募集も中止させなければならない。そして駅周辺整備計画事業をいったん白紙撤回し、同社に損害賠償を請求しなければならない。

今月、本紙はこの駅周辺整備計画事業をめぐり、積水と東松山市都市整備部・総務部が画策した、整備計画事業の恐るべき真相を白日の下にさらす。東松山市民、そして市議会議員諸氏必読のレポートだ。


「駅周辺整備計画事業」の驚くべき真相!
はっきり言おう。これは積水と東松山市
都市整備部・総務部による「犯罪」そのものだ!

読者も東松山駅周辺整備計画事業をご存じだろう。A(マンション棟)・B(ホテル・商業施設予定地)2つの「街区」をワンセット、等価交換方式で開発する公共事業である。だがさる7月、受注者である積水化学工業(株)(以下、積水)が「B街区の事業継続はできない」と市に泣きついたことにより、B街区は手つかずのまま、現在A街区のみが進められている。そう、マンション「ハイムグランデ東松山」建設だ。

しかしA街区単独の事業継続は、積水の契約違反に他ならない。A・B街区ワンセットで受注した公共事業なのだから「B街区はできません」では済まないからだ。だが驚いたことに現在、東松山市はこの違反を黙認している。問題は市議会(12月議会)で単独継続の承認が得られるかどうかにかかっているのだが、いま新たな問題が浮上しつつある。

市都市整備部によれば、積水は再提案も検討している。積水側は、いったん「できません」と市に申し入れしたB街区を、「もう一度やらせてほしい」と市に打診しているのだ。

計画通り積水がA・B街区を開発したら、どうなるか。「計画は元通りに進む。よかったではないか」などと喜んでいる場合ではない。積水による「A・B街区ワンセット開発」完了のあかつきには、市有地(市民資産)はほぼすべて積水に食い尽くされ、「4億円という法外な価格の立体駐車場」だけが残るのだ!

また、駅からハイムグランデ東松山に直結する「市負担による3億2千万円のペデストリアンデッキ」は、この整備計画の問題点としてしばしば指摘されている。だが、この計画事業の犯罪性はそれだけではない。

ハイムグランデ東松山をめぐる、「1391・.80m2(約2億4千万円)と337・65m2(約1億円)の等価交換」と聞いて、読者諸氏は何を想像するだろうか。むろん、等価であるわけがない。こんな取引をすれば、1億4千万円の損害が生じるのは小学生でもわかる。ではその損害は誰が被るのか……。東松山市、つまりは東松山市民である。

ところが市都市整備部はこのマイナス分を隠すために、B街区で信じられないトリックを用いようとした……。それが「B街区・約6億円の一括売却」のカラクリであり、隠された真実である。

今年9月現在、積水はいったん中止したB街区開発を「もういちどやらせてほしい」と、再び市に打診しているという。後述するB街区の「カラクリ」とは、決して「過去形の話」ではないのだ。

そして、いつしか駅前から消えた「ギャラリー東松山」跡地の真相。市はここでも積水に、異常ともいえる利益供与を行った。その結果、市総務部は現在、この問題の後処理に頭を抱えている。積水との濃厚な癒着が市民に発覚しないよう、どう処理すべきかに腐心している。

市にとって「市民に絶対知られたくない」数々の事実を、以下に詳細にお伝えしていこう。


駅周辺整備計画事業・積水化学(株)がB街区開発を放棄!
A街区だけに「税金によるデッキ」つきマンションをせっせと建築中!
東松山市をナメきった積水は、公共事業を何だと思っているのか?

平成17年度より始まった東松山駅東口駅前広場整備事業は2区画に分かれている。「ハイムグランデ東松山」が建設されている「A街区」(約2290m2)と、駅に隣接する東武バス車庫跡(約3200m2)を、東松山市が東武鉄道(株)から買い上げた「B街区」である。

平成18年5月、市はA・B街区の開発業者を公募するための提案競技会を開催。積水のほか伊田テクノス(株)、(株)ピーアンドディコンサルティングが参加した。このとき積水と伊田テクノスがともに土地の等価交換方式による事業(伊田は「買い取りも可能」)を提案し、積水に決まった。

ここで重要なことは「A・B街区ワンセットの開発計画」に、積水が等価交換方式による開発受注業者として決定した、ということだ。

ところが、積水が「B街区の事業継続は経済的に厳しい」と市に泣きついたため、B街区開発計画は頓挫。積水はB街区にホテル建設を計画していた。だが建設したホテルを売却する予定だったファンド会社(市によれば「国内ファンド」)が買い取りを渋ったため、資金難に陥り事業継続ができなかった、というのが積水側の言い訳である。

だが、いま積水は「もう一度B街区を再提案させてほしい」と、市に打診している。一度放棄したにも関わらず、ふたたび事業継続の打診……。B街区はそれほど、積水にとって「旨み」のある事業なのだ。

その「旨みの真相」を解く前に、現在の状況を見てみよう。「A・B街区ワンセット開発」だったはずの計画が、なぜかA街区オンリーで進行しているのはご存じの通り。誰が、いつこのような「片手落ち」を許したのか。この契約違反と言うべき現状について、まずは市に聞いてみた。


ペデストリアンデッキの市負担は「市道上だから」
「B街区の事業中断に対するペナルティは何も考えていません」
「12月議会で承認されない場合についても考えていません」(東松山市)

常識で考えるなら、B街区の事業継続が不可能となった時点で、積水による駅前整備事業は中止。白紙撤回されるべきである。そして市は積水に対し損害賠償を請求すべきである。積水は「A・B街区ワンセットの開発計画」という公共事業を、等価交換方式で受注したからだ。

A街区には「ハイムグランデ東松山」のほか、市の行政施設等の入居が予定されている。東松山市は、駅から同マンションへのペデストリアンデッキについて「駅からA街区2階部の行政施設までの、市道の上に造られるものであるため、市が負担する」と説明する。しかし実際には、デッキからA街区2階部の通路、そしてマンションのエレベーターまではシームレスに接続している。

誰が見たって「駅直結の便利なマンション」なのだ。現に積水自身がマンション購入検討者への通知等で「ペデストリアンデッキで直結する付加価値の高いマンション」と、自慢げに謳っている。

そして驚いたことに、B街区の開発を中止した積水側にどのようなペナルティを考えているのか、と市に問うと、「何も考えていません」と平然と回答したのである。

東松山駅周辺整備事業は国の交付金(都市再生特別措置法第46条による「まちづくり交付金」)により施行されている公共事業。積水が「できるはずだったホテルを売ろうとしたのですが、買い手がつかないから中止します」というのは契約違反。「はい、そうですか」と許されるものではない。

そもそも市議会はA街区オンリーの開発進行を了解しているのか、と問うと「それに関しては12月議会に諮る予定です。あくまでも予定ですが」と回答。「では12月議会で承認を得られなければどうするのか。マンション建設は来年春の完成を目処に着々と進んではいるが、議会承認が得られなかった場合、計画全体を白紙撤回できるのか」と重ねて質問すると「そのことについては考えていません」……。

考えていません、とはどういうことか。A街区は現在、市有地である。市と積水との間で等価交換が成立するのは、あくまでハイムグランデ東松山が完工し建築確認を済ませてからのこと(市側回答)。積水は7月に「B街区はできません」と勝手な都合で中断を申し入れながら、その一方で同月、市有地に建てているマンションの入居者を募集しているのだ。契約変更の議会承認さえ経ないままに、である。

東松山市と積水の関係は、とても「公共事業の発注者と受注者」の関係とは思えない。本紙は駅周辺整備計画事業の経緯と背景について、一から洗い直した。その結果浮上したのは、まるで「東松山市は積水に弱みでも握られているのではないか」と疑わざるを得ない、常識では考えられない両者の癒着、積水に対する東松山市の「利益供与の実態」であった……。


等価であるわけがない!
1391平米と338平米の「デタラメ等価交換」
A街区で市側に生じるのは、約1億4千万円の「赤字」!

繰り返すが駅周辺整備計画事業は、積水がB街区開発を中断した時点で白紙撤回し、同社に損害賠償を請求すべきものだ。A街区オンリーの開発継続(マンション建設)など、少なくとも来る12月議会で承認されるまでは中断されるべきなのだ。事実、マンション直結デッキの工事を担当している業者(島村工業)は市に対し「工事を一時中断しましょうか」と提案しているほどである。だが市側は「計画変更の予定はない。白紙撤回の必要も考えていない」(都市整備部コメント)と、島村工業に対しデッキ工事の継続を要請したのだ。

ところで、この「駅周辺整備計画事業」全体に隠された、市の積水への利益供与のカラクリを読み解くために、まずは話をA街区に限定してみよう。

「等価交換方式」とは、具体的に何なのか。

A・B両街区合わせた土地の価格は、昨年9月議会における市側・金子守総務部長の答弁では8億1千90万円。そのうちA街区の面積は1391・.80m2であり、土地の資産評価は約2億4千万円である。

A街区における等価交換とは、「現在の市有地と、完工後の建築物の床面積との土地交換」である。

ハイムグランデ東松山に関し、市側の「交換資産」の最大金額は、地権者用階の床面積の合計となる。この最大金額から地権者優先でそれぞれの面積(金額)を割り振りし、残りが市の資産となる。地権者は約10名であり、各地権者に対する売却交換金額は、市に対する金額の約5倍が相場という。

ハイムグランデ東松山は13階の建築物だが、A街区のもともとの各地権者に割り振られるのは、行政施設を含む1~2階部分と、居住層(3~13階)部分に約2階分、存在する「地権者用フロア」の合計面積だ。

すると、実際にハイムグランデ東松山から得られる地権者階の床面積は、約4フロア面積分=337・65m2。資産評価は約1億である。しかし、もともとのA街区の地価が2億4千万円だったことからすれば、これでは約1億4千万円の赤字が出ることになる。結果的にA街区1391・.80m2と、ハイムグランデ東松山の地権者階床面積の合計337・65m2を「等価交換」することになるのだから、約1億4千万円の赤字がでるのは当然だ。

実は、このA街区「1億4千万円の赤字」のうち1億円分を、東松山市都市整備部はB街区で「なかったこと」にするつもりだったのだ。

A街区・ハイムグランデ東松山をめぐるデタラメ等価交換


「B街区-Ⅰ」(商業用地)と「B街区-Ⅱ」(市運営駐車場)
「B街区-Ⅰ」(地価約4億円)だけを積水に売却すべき
「B街区-Ⅱ」を売る必要など、本来どこにもない!

その「赤字帳消しのカラクリ」とは、信じがたいものである。それは決してB街区で積水から「約1億円分を取り戻しA街区に補填する」ことではない。誤解のないよう注意されたいのだが、あくまでもA街区で赤字が出た、という事実そのものを「なかったことにする」カラクリなのだ。

たとえば、AとB、2名の少年がいると仮定してほしい。A・Bはそれぞれ、親に買ってもらったオモチャのコレクション、1万円分の等価交換を約束し実行。結果としてAに千円の損失が出たとする。もしAが、自分の親に「千円分損しちゃった」と正直に言えば、激怒されるに決まっている。「この馬鹿息子が!こんな取引で、千円も損するなんて!」……。

何としてもそれは避けたい。Aは損失を「なかったこと」にしたい。ではどうするか。普通なら、AはBから千円を、必死に取り返そうとするだろう。あたりまえの話だ。間違ってもAが自分のコレクションの価値を下げ、「実は僕のコレクションは、全部で9千円の価値しかありませんでした」と言うわけがない。それではAはBに千円の金銭的な損を被せられたあげく、もともとの自分のコレクション総額を千円下げることで、コレクション全体の評価までも下げる、というマイナスも生じてしまう。

普通なら、こんなことするはずがない。だが東松山市都市整備部は、これをやろうとしたのである。

市と積水が交わした「東松山駅東口周辺開発に関する基本協定書」は、B街区を「B街区-Ⅰ」、「B街区-Ⅱ」と2分している。簡単に言えば「B街区-Ⅰ」は商業用地、「B街区-Ⅱ」は市運営の駐車・駐輪場用途、というわけである。

先述の通り、B街区はもともと東武バス車庫の跡地である。2年前、市は東武鉄道からこの土地を安価に購入した。1坪あたり45万円である。

B街区開発をめぐる積水との契約の際、「果たしてB街区を(2分せずに)一括で積水側に売却してもいいのだろうか」という議論が市役所内で交わされたという。2分されたB街区のうち、駅に近いほう(B街区-Ⅰ)がより資産価値が上がるのではないか、という予想があったからだ。

「B街区-Ⅰ」単独の土地価格評価は約4億円である。だが市は「約6億円でB街区Ⅰ・Ⅱ一括売却」を決定した。これは積水側にとって非常に有利な決定だった。一括にすれば商業地・駐輪場を、建設工事の段階から積水が一手に引き受けることになり、入札の必要がなくなるからだ。

それだけではない。「約6億円での一括売却」は、東松山市側にとっても実に好都合なのだ。先に述べた「A街区・1億円マイナスという事実の隠蔽」に、である。

「B街区-Ⅰ」の用途は民間商用地。「B街区-Ⅱ」は市が建設し運営する駐車・駐輪場……。こうした目的ならば普通、「B街区-Ⅰ」だけを民間に売却。「B街区-Ⅱ」を市有地のままとし、「B街区-Ⅰ」の売却資金で駐車・駐輪場をつくればいい。Ⅰ・Ⅱを一括して民間に売却する必要など、どこにもないからだ。

先に述べたとおり、駅により近い商用地である「B街区-Ⅰ」単独の土地評価は約4億円。この資金で「B街区-Ⅱ」に駐車場をつくれば、充分まかなえるどころか、おつりが来るほどだ。そうすればもちろん「B街区-Ⅱ」の土地そのものも、資産として市の手元に残る。誰が考えても、これが真っ当なやり方だ。


A街区の赤字1億円分を「なかったこと」にする
「B街区6億円一括売却」に隠されたカラクリ!
残るのは「積水の土地」の上に建つ、法外な4億円の駐車場!

ところが……。先述の通り、市は積水にB街区を一括約6億円で売却決定。「B街区-Ⅰ」だけで4億円の価値があったとしても、一括6億円では、その半分の3億円となる。ここで生じる「1億円のマイナス」……。これこそが市の狙いだ。つまり市は、わざわざ一括売却することで、B街区全体の価値を1億円下げてしまったのだ。

B街区の価値が1億円下がれば、それはつまり「A・B街区ワンセット」の価格が1億円下がったことと同じである。整備計画区域全体の価格を1億円下げることで、A街区の赤字1億4千万円のうち、1億円分に関して「赤字が存在しなかった」ことにしよう、と画策したのである。

重要なことなので繰り返す。東松山市は、積水との「デタラメ等価交換」によって生じた「A街区1億4千万円の赤字のうちの1億円分」を隠蔽するため、B街区全体を一括で積水に1億円安く売却。これにより「A・B街区全体の土地資産評価」を1億円下げ、A街区で赤字が出たという事実それ自体を「なかったこと」にしようとしていたのだ。

「B街区-Ⅰ」のみの売却、という至極当然の方法を市が取らなかった理由は、まさにここにある。

B街区・積水への利益供与のカラクリ!

では、B街区「6億円の一括売却」で市が最終的に得るものは何だったのか。考えていただきたい。

  • 「B街区-Ⅰ」:実際の価値4億円相当を3億円で売却。マイナス1億円。
  • 「B街区-Ⅱ」:売る必要のない土地を3億円で売却。ここに積水による駐車・駐輪場が建設され、市がこれを運営。

……つまり、市は「B街区-Ⅱ」という「積水の土地」の上に4億円もの法外な資産を投じ、鉄骨と鉄板を敷いただけの安っぽい駐車・駐輪場を建設するのと、同じことではないか!

「市の資産」とは、いうまでもなく東松山市民の税金である。

B街区を実際の価格より1億円安くし、A・B街区全体の評価を1億円下げることで、市は「A街区で損はしていない」という理屈。市有地の価格をさげることで、損失を「なかったこと」にしようとする意図……。その目的達成のためにB街区一括売却を決定した、飯島正明部長をはじめとする都市整備部。彼らの「犯罪行為」は、市民資産の不適正な売却、という事実だけにとどまらない。そもそも、なぜ東松山市は、そこまでして積水に有利な決定を下しつづけるのか。いったい積水とは、東松山市の何なのだ?

最後にもう一つ、市と積水の、常軌を逸したとしか思えない癒着を示す現在進行中のケースを紹介する。


「ギャラリー東松山」閉館・移転の真相!
「B街区計画頓挫」で進退きわまった
「東松山市総務部+積水」が画策した「新たなマンション」の思惑!
市は直ちに積水側に「ギャラリー跡地」返還を要求せよ!

東松山市民に長く親しまれてきた「ギャラリー東松山」。長らく市民芸術家らの作品発表の場として活用されてきたのだが、平成19年にその幕を閉じた。同ギャラリーのウェブサイトは閉館の理由を「東松山駅東口周辺整備事業の進捗に関連いたしまして……」と記している。だが、このギャラリーが所在していたのは整備事業と直接関係のあるA・B街区ではない。では、なぜ「ギャラリー東松山」が閉鎖に追い込まれたのか。そしてなぜ現在、その場所に水戸証券東松山支店の仮営業所と、積水のハイムグランデ東松山モデルルームが陣取っているのか?

ギャラリー東松山跡地水戸証券東松山支店も、もともとA街区を構成する地権者の1名であった。東口整備事業がスタートすると、同社は市との土地等価交換に応じる参加者として「条件付き」で名乗りを上げた。

同社は営業所面積などの問題から、整備事業完了後には新営業所をB街区に移転せざるを得なくなる。整備事業が終わりB街区に移転するまでのあいだの仮営業所用に、駅前一等地の「1階部分」を市が代替地として確保すること……。これが水戸証券側の「条件」であった。

市は代替地候補を探し、「ギャラリー東松山」の場所が水戸証券東松山支店の仮営業所として最適である」との結論に達したのである。

水戸証券側による土地等価交換への参加表明と、自ら絞り込んだ代替地候補に思わずニヤリとしたのが東松山市。そして積水であった。というのも、積水はこの「ギャラリー東松山」跡地をもまた、新マンション計画のターゲットとして狙っていたからである。

税収を生まない「駅前一等地の市民施設」は、市にとってお荷物だったのだろう。だがギャラリーを移転させ何らかの商業施設を入れるためには、2つのハードルがあった。一つはギャラリーの移転場所。もう一つは跡地に対する入札業務である。

水戸証券営業所の代替地候補としてギャラリー跡地が浮上すると、「ギャラリーの跡地にもゆくゆくはマンション等を建てたい」と積水側が購入の意思を示した。そして何と市総務部はギャラリーを平成19年12月末に閉鎖し、「一階部分を水戸証券の仮営業所にすること」、「B街区の一階部分に水戸証券を入居させること」という2つの条件付きで、跡地をまるごと約2億円で積水側に随意売却したのである。

「市民財産を議会にも諮らず勝手に私企業に売却」……。これだけでもかなり「問題アリ」である。その結果、ギャラリーは市立図書館展示室等に分散移転。市はギャラリー跡地に対する入札など行う必要もないまま、跡地はいつのまにか水戸証券東松山支店仮営業所と、積水のモデルルームに「化けて」しまったのだ。

しかしより重要な問題は、B街区計画が頓挫した事実そのものにある。そしてこのギャラリー跡地が現在、東松山市総務部・金子守総務部長らの大いなる悩みの種となっているのだ。先述の通り「B街区に水戸証券を入居させること」が、ギャラリー跡地売却に関する一大条件になっていたからである。ギャラリー跡地売却の際に市と積水側で取り交わされた契約書には、「B街区が完了しない場合には契約自体を破棄する」旨が記されている。

ならば当然、東松山市は現在、積水側に対しギャラリー跡地の返還を求めなければならない立場にある。だが市は、積水に事実上「何も言えない」状態なのだ。貴重な市民財産を約2億で積水側に随意売却し、積水側の契約違反に目をつぶる東松山市……。「積水に何か弱みでも握られているのでは」と疑わざるを得ない状況に、市は甘んじている。これは、もはや市による積水側への「利益供与疑惑」などというレベルではない。「犯罪」と呼ぶに値する市民への背信行為である。

東松山市は積水側に対し、直ちにギャラリー跡地を返還させなければならない。当然だ。東松山市議諸氏は「眠れる議員」であってはならない。ギャラリー跡地をめぐる市側の今後の対応を鋭意注視し、来る12月議会でこの問題を徹底的に追及するのは、他ならぬ市議諸氏の義務である。


東松山市はこのデタラメ「整備計画事業」を白紙に戻せ!
「ハイムグランデ東松山」建設を一時ストップさせ
積水化学工業(株)に損害賠償を請求せよ!

3億2千万円のペデストリアンデッキ。A街区1391・80m2と、マンション地権者階床面積の合計337・65m2の「デタラメ等価交換」。B街区一括売却による馬鹿げた「4億円の駐車場建設」。そしてギャラリー東松山跡地……。駅周辺整備計画事業をめぐる、いくつもの深刻な問題点はこれまで見てきたとおりだ。「積水」が東松山市に関わることで生じた市のマイナスは、ざっと見積もっても約4億6千万円(デッキ総工費+A街区等価交換による損失)。さらにB街区完成のあかつきには、単なる立体駐車場に4億円を投じる計算になるのだから、開いた口がふさがらない。これらの膨大なマイナスはすべて市民の税金。ギャラリー東松山跡地という市民財産も、市民にも市議会にも何の相談もないまま積水に随意売却。その積水の契約違反に、市の都市整備部も総務部も、何一つモノを言うことができない……。これが東松山市の現実である。

積水が東松山市をナメきっているのは明白だ。だが何故に、それでも東松山市は積水に便宜を図ろうとするのか。もはや「癒着疑惑」どころの話ではない。市民に対する「犯罪行為」であり、飯島都市整備部長や金子総務部長らは「共犯者」である。

東松山市議諸氏の口から、これまで一度も市に対し「なぜB街区のうち、『商業地部分』(B街区-Ⅰ)だけの売却を考えなかったのか」という質問が出なかったのは非常に残念だ。都市整備部の犯罪的カラクリを知らなかった、というのであれば仕方がない。だが市議諸氏はもう知ってしまった。知った以上、来る12月議会で駅周辺整備計画事業について、これまで本紙が述べてきた深刻な問題点を徹底追及しなければならないことは明らかだ。

市は12月議会において、積水のA街区単独開発継続を市議諸氏が承認するものと決めてかかっている。だからこそB街区中断宣言と同時に積水はマンション入居者の募集を始めたのだ。市がそれを許しているのだ。

12月議会の場で、東松山市側は平然とこう言うであろう。

「ハイムグランデ東松山の件につきましては、完工間近であることと、すでに入居者も相当決まっておりますし、そうした状況を勘案し、市議会のご理解を得たいと考えております……」

市有資産をめぐり、市がもし市民の側に立脚せず、「積水の立場」ばかりを考える答弁に終始するのであれば、それは市議諸氏を馬鹿にしきっているからに他ならない。

市民など眼中にあらず、ひたすら積水にゴマをする東松山市に対し、市議諸氏は追及を緩めてはならない。また、市は中途半端に進行している現在の駅周辺整備計画を、いったん白紙に戻せ。資金力と優れた技術を持つ業者を再選定せよ。「ホテルの買い手に逃げられたからB街区は出来ません」などと平然と言ってのける不良不適格業者・積水化学工業(株)など、東松山市に用はない。

本紙は今月、駅周辺整備計画事業の隠された真相を暴露した。東松山市議諸氏が来る12月議会で追及すべき問題は、もはや明白だ。本紙は同計画の今後について鋭意注視する。■