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| 東京高専「学校乗っ取り疑惑」の総括 |
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| 地方行政を読む - 川越市 | ||||
| 2010年 5月 11日(火曜日) 06:53 | ||||
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東京高専「学校乗っ取り疑惑」の総括 初公開!「国際松村美容理容総合大学設立決議録」および 学校側関係者2名(松山氏・山崎氏)の供述調書が物語る真実 渋谷県議・松村東両氏に対する、これが最終回答だ! ジャーナリストの柴崎博光氏が発行する新聞「THE NEWS ザ・ニュース」……。昨年、このミニコミ誌が突然、「東京高等理容美容専門学校乗っ取り疑惑」(以下、単に「東京高専」「学校乗っ取り疑惑」とする)を3回にわたって連載した。 本紙がかつて集中的に報じた「学校乗っ取り疑惑」のその後、もはや誰も相手にしなくなった「松村東・渋谷実埼玉県議コンビ」の現在の状況について、初公開資料を交えつつご報告する。 「学校乗っ取り疑惑」顛末のその後―― |
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同紙の発行人であるジャーナリスト・柴崎氏の記事および編集方針とは、好意的に言えば「松村氏側の話をそのまま掲載した」のであり、より率直に言えば「何一つ裏付け調査をしないまま、無責任に第三者を犯罪者扱いする憤飯物であり、名誉毀損物件」である。当然ながら舟橋弁護士事務所はこれに対抗する法的活動を開始していると風聞する。
事実をもう一度おさらいしよう。平成20年(08年)2月11日、松村氏は不動産侵奪罪容疑で西入間警察署に逮捕。同年8月18日に「自らが不動産侵奪を行ったことを認めた」ため保釈を認められ、10月21日の判決で懲役2年・執行猶予3年の判決を受けている。したがって「ザ・ニュース」当該号刊行時から現在にいたるまで、松村東氏は条件付きで刑の執行を猶予されている身である。断じて「無罪」ではない。
執行猶予中の身でありながら「自分は無罪で放免された」と主張するのは、虚偽であると同時に、「執行猶予付き判決」を下した司法に対する侮辱でもある。すでに本紙過去号にて既報のとおり、松村東氏は渋谷実埼玉県議会議員の「顧問相談役および秘書」を名乗っている。その肩書きがいかに有名無実であろうと、そう名乗る以上、県民から選ばれた議員を支える重鎮スタッフとしての意識ぐらいは持つべきであろう。
「ザ・ニュース」紙は第三種郵便認可を取得している。つまり複数の購読者らに対し新聞を定期的に発送しているのである。購読者の多寡によらず、一般に販売している媒体である。つまり現職県議秘書・松村東氏とは、執行猶予中の身でありながら「自分は無罪」と、司法に唾をかけつつ、ミニコミ刊行物を使って満天下に言い放っているのである。
![]() 懲役2年・執行猶予3年の判決直後であった松村東氏を、渋谷県議が自らの「顧問相談役及び秘書」に任命した証書。 「国、県、市町村の行政等の最適任者として認める事のできる経験の持ち主である」という稚拙で奇怪な一文から、この任命証書の作者(原案)は松村氏自身であり、印刷されてきた証書に渋谷県議が捺印していることがわかる。 「行政なんて俺でもできる。これまで学校問題追及で俺を困らせた役人ども……あいつらにできるなら、俺にできないわけがない」といった、おそらくは公務員という職能に対するきわめて情緒的な軽視から、軽薄きわまりない文章をしたため、いっぽうの渋谷実県議はその文章に軽々しく眼を走らせただけで、軽率にも実印まで捺すという軽挙に出たのであろう。この2人の行為には、「軽い」という言葉がすみずみに満ちている。「渋谷県議は松村東氏にマインドコントロールされている」という県議周囲の声は、県議自身のこうした非常識・理解不能な行為が発端となっている。渋谷県議には政治家として、政治家に必要な教養を研磨していただきたかった。 |
松村氏ら発行の新聞・送付Fax文書に怒った
県知事特別秘書による抗議文が指摘する
松村東氏の「詐欺師的側面」
松村・渋谷氏コンビは、先に紹介した自作の新聞(「号外」「号外PARTⅡ」「「号外PARTⅢ」」を3回分合計で20万部近く、川越市内およびその近隣にポスティング配布。のみならず埼玉県庁など行政機関に対してもFaxで送信している。
送られたFaxを見て激怒し、松村東氏に対し文書にて正式に抗議したなかに、埼玉県知事特別秘書の野本氏がいる。同氏は「抗議文 一方的な自己主張による『知事認可は無効である、無効を認めた』との事実誤認の文書、書面の配布及び送付に対し」と前書きし、松村氏が先だってFax送信した文書(埼玉県自民党県議団団長蓮見昭一氏あての「回答書」、および記事文書について詳細に反論し「このような事実に反する記述に対し、厳重に抗議するとともに、当該回答書と川越市長選挙中に配布された『知事認可は無効である、無効を認めた』とする文書の撤回と謝罪を強く求める」と、県知事特別秘書によるものとしては、いささか激烈な文章で結論されている。
笑止千万なのは松村東氏が野本特別秘書と面談した際、松村氏が差し出した名刺に関する部分である。野本特別秘書は松村氏の名刺を一瞥し「思わず目を疑った」とし、つづけて、
「それはあたかも埼玉県職員と誤認されるような名刺の作り方である。(中略)貴殿の名刺の県キャンペーンマークの下の『秘書』という文字はあたかも職員の名刺かと錯覚させる意図的なものとさえ感じられる」と、松村氏の名刺デザインが詐欺的であることを、抗議文後半でずばり指摘している。
この名刺こそは、松村東氏の人物像を象徴的に現している。自身の主張を補強するために現職県議をまるでマインドコントロールしているかのように利用し、あるいは坂戸市長のポストを手に入れようと試み、それが無理ならば埼玉県職員の名刺もどきを作成しては、あたかも自らを行政機関と対等の立場であるかのように演出するのである。自信のなさとは言い切れない、ある種の狡知さえ窺える。
野本特別秘書を若い頃より知る、某市の元副市長を務めた同氏の先輩に当たる人物は、野本氏を評し「当然ながら彼の立場は上田知事の日々の業務の推進に支障がないよう、県下行政のあらゆる部門に目を配る重要な任務。彼は明るく礼儀ある性格の真っ直ぐな人物だ」と懐かしむように語っていた。
野本特別秘書には無断で抗議文を掲載した点を深くお詫び申し上げます。
渋谷県議は「間違った正義感が暴走」しているのか?
それとも「悪質な確信犯」か?
初公開!「国際松村美容理容総合大学設立決議録」に見る
渋谷実氏の署名捺印と思惑
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先に紹介した「東京高専乗っ取り疑惑」に関する一連の新聞発行から「ザ・ニュース」の3回の特集連載に至るまで、あるいは松村氏がこれまで訴え、ことごとく棄却されてきた同事件に関する裁判……。これらに費やされた費用は、果たしてどのように捻出されてきたのだろうか。「号外」と銘打たれた3編の新聞は、合計発行部数だけでも20万部といわれている。紙・印刷費用、ポスティング作業にかかる費用が莫大な金額に達することは想像に難くない。
不動産侵奪罪で逮捕・拘留されていた松村氏が「侵奪を認めたことにより」保釈された際の保釈金は300万円。さらに松村氏はこれまで原告として多くの訴訟を起こしてきたが、その中には舟橋功一前川越市長を相手に6億4千万円もの損害賠償を請求したこともあるのだ。通常の感覚なら勝訴は無謀とも思えるこの損害賠償請求、訴状に貼る印紙額は194万円に達する。<参考資料「松村関係訴訟の経緯」をご覧ください>
「学校問題」をめぐる松村東氏のこれまでの行動の背後には、つねに渋谷実埼玉県議の存在がある。事実、本紙が平成16年にはじめて「学校乗っ取り疑惑」を取材したのも、渋谷県議の強い依頼が発端であった。県議は本紙事務所にて「松村氏の問題を記事にしてほしい。松村氏を助けてやってほしい」と、土下座せんばかりに懇願したのだ。
「正義を貫くためなら費用は惜しまない」……。常々そう口にする渋谷県議。「誤った正義感」から、主張の怪しい松村東氏を支援し続けている、と評する声もある。渋谷県議の口癖ともいえる「Xデー」(舟橋ファミリー逮捕の日の意)、「電撃逮捕」(学校側関係者の逮捕の意)は未だ実現する気配すらないものの、渋谷県議後援会では相変わらず舟橋ファミリーと学校関係者、あるいは松村氏の問題に「無関心または非協力的な」行政担当者の名を数えては、「逮捕のXデーは近い」と怪気炎を上げている、と風聞する。
「正義を貫くためなら費用は惜しまない」という県議の言葉は、この怪文書でも「誤った正義で走るフランケン」として反映している。裕福な実業家で木訥な性格、人一倍強い正義感を最後まで貫くと思わしめる発言をする人物だが、松村氏のケースに関しては「誤った正義感」で拙速さを露呈、議員としての知性と品格を問われるまでに至るほど真剣に取り組んでいる……。おそらく同県議の行動を憂慮する人々の多くが、渋谷実という人物をそう見ているのではないだろうか。
初公開!「国際松村美容理容総合大学設立決議録」
松村氏の「不動産侵奪」は、やはり渋谷県議との共同謀議だった!
渋谷県議の松村東氏への正義感とは
投資を隠蔽する表向きの発言か?
【学校の登記を松村東側に戻す請求】 原告:松村東氏 |
だが本紙は渋谷県議に対し、こうした一般的な評とは異なる見解を有している。「誤った正義感」を県議が頑迷に抱き続けていることは事実だろう。だがそれは決して「無償の行為」などではない。むしろ「学校乗っ取り疑惑」をめぐり松村氏に費やした費用は、県議にとって一種の「投資」ではないのか、と思われる文書が存在するのである。
「学校法人・国際松村美容理容総合大学設立決議録」……。松村氏が旧学校校舎(坂戸理容美容専門学校校舎)について、学校側に対しその登記を松村氏側に戻すよう「所有権移転登記手続の請求」を訴え、判決以前に旧学校校舎を不法占拠。「国際松村総合大学」の看板を所有者(学校側)に無断で掲げるとともに、坂戸市長選出馬への選挙活動の拠点としていたため「不動産侵奪罪」で西入間警察書に逮捕されたことはこれまで報じたとおりだ。
この「所有権移転登記手続請求」に対する判決は右のかこみをご覧いただきたい。松村氏が宗教法人・永源寺から同校土地を購入した「売買契約書」が存在せず、かわりに「永源寺から準学校法人東京高等理容美容専門学校への寄付」が土地登記簿に明記されているのだ。勝ち目などあろうはずもない。
だが渋谷県議の考えは違った。旧学校校舎の所有権は松村氏に戻ると確信していた。そのため渋谷県議は「学校法人・国際松村美容理容総合大学設立決議録」の役員就任承諾書に、堂々と署名捺印しているのである。
この決議録が作成されたのは平成19年6月7日。松村氏が「所有権移転登記手続請求」をさいたま地裁川越支部に訴えたのは同年5月3日である。その後、裁判所側からの補正命令等を経て、第1回口頭弁論が10月4日に行われている。つまり松村氏が「所有権移転登記手続請求」を訴えたほとんどその直後、最初の口頭弁論の期日さえ決まっていない段階で、すでに「設立決議録」を作成していたというわけである。
判決を待つどころか提訴した段階で、すでに彼の頭の中では旧校舎の松村氏所有が実証されたことになってしまったのだ。むろん、実際には登記簿上の所有者である学校側のもの。松村氏の登記請求権が認められ、実際に登記を移転しないかぎり彼に所有権はない。だが松村氏はすでに、自らに所有権が移ったのも同然、と身勝手に考えたのである。
これが「不動産侵奪罪」を松村氏が犯した最大の理由。誰が考えても拙速な行為だったが、彼の「決めつけ」や「思い込み」に対し、渋谷県議はこれを諫めるどころか、むしろ嬉々として「国際松村美容理容総合大学が設立されましたなら、この法人の理事に就任することを承諾いたします」と書かれた役員就任承諾書に捺印しているのだ。
平成19年6月7日付けの設立発起人会……。発起人は松村東氏夫妻、渋谷県議を含め5名。渋谷氏はこの時点で、はっきり知っていたはずなのだ。判決→所有権移転手続が完了するまで、現所有者(川越専門学園側)に無断で旧校舎に足を踏み入れるのは違法であることを、十分に知っていたはずなのだ。
渋谷県議は松村氏の不動産侵奪を「諫止しなかった」。諫止どころか、そそのかしたのだと勘ぐられてもおかしくない事実が歴然としてはいないだろうか。
当時撮影された旧学校校舎の窓ガラスの一枚一枚には、これでもかと渋谷県議の写真が貼られている。「松村氏が許可なく勝手に貼った」という言い訳は、「設立決議録」の署名捺印の前では、一切通用しないことは明らかだ。
「国際松村美容理容総合大学設立決議録」に記された発起人会の日時、そして後続する松村氏による同校舎の不法占拠と選挙活動……。松村氏の不動産侵奪が「松村・渋谷両氏の共同謀議」だったことは、もはや明白であろう。
また本紙が、松村氏に対する渋谷県議の金銭的支援を「一種の投資目的」と推測するのも、この設立決議録における渋谷県議の存在が大きい。松村氏(当時70歳)と渋谷県議(当時63歳)との年齢差、また他の発起人が松村氏経営の不動産業従業員等であることを考慮すると、松村氏亡き後、同校の運営を継承する最も有力な人物とは、渋谷県議に他ならないからだ。
松村氏の「坂戸市長選出馬」に支援費用3千万円?!
「行政調査新聞なんか名誉毀損で警察へ訴えたほうがいい……」
渋谷県議、高橋信次元坂戸市議へ共闘の申し入れ
渋谷県議が松村氏の不動産侵奪をそそのかしたと想像されるもう一つの行為は、旧学校校舎で松村氏が行っていた、坂戸市長選出馬に向けた選挙活動への「支援」がある。松村氏が侵奪した旧学校校舎内を松村氏の選挙事務所とし、渋谷県議は寸暇を惜しんで松村氏を支援したのだ。
渋谷県議の当時の行動をよく知る同県議後援会前事務局長の山崎正治氏によれば、渋谷県議は数千万円(県議本人が口にした金額は3000万円という)にのぼる資金を松村氏に提供。当時、山崎氏は県議を支えるスタッフの中核として、選挙活動中に不動産侵奪罪で逮捕・収監された松村東氏に対し、渋谷県議の「貸金回収委任状」を突きつけ、松村氏の署名捺印を得た。だが松村氏は保釈後、この委任状を「返せ」と山崎氏に抗議。渋谷県議も松村氏に同調し、ついに山崎氏は後援会前事務局長のポストを追われている。このとき「解任通知書」が渋谷県議名義で山崎氏宛に送られている。だが実際にこの通知書を作成したのは「主」である渋谷県議ではなく、同県議の「顧問相談役・秘書」を名乗る松村氏だ。山崎氏解任は県議というより、むしろ松村東氏主導で行われたのである。
だがむろん、県議の強い意志も反映されていることは言うまでもない。なぜなら山崎氏は渋谷・松村両氏の「共同謀議」の詳細を知悉する人物。渋谷県議が松村東氏の坂戸市長選出馬をそそのかしていた事実を、誰よりもよく知っているからである。
本紙は平成20年(08年)1月、高橋信次元坂戸市議の「隠された私生活」を特集した(本紙インターネット版記事「高橋信次坂戸市議、市外に妻以外の女性と同棲!?」を参照してください)。高橋元市議は8期目を勤めていたベテランの坂戸市議会議員でありながら、市役所広報を通じて市民に告知している市内の自宅には帰らず、かわりに鶴ヶ島市の愛人宅に10年近く居住し、そこから坂戸市議会へ通っていたのだ。
この事実が発覚したのは、本紙に寄せられた同市議に関する非難の投書に加え、同市の元職員T氏(故人)の家族から寄せられた、高橋信次氏の学生時代から現在に至るまでの、人間性を疑わせるような問題点に関する指摘が発端であった。指摘された内容は高橋氏が市会議員になった後も、元職員T氏に禍根を残した深刻なもの。「こんな人間が市長選に出るなどとんでもない」という思いを受けた本紙は、じっくり時間をかけて高橋氏を調査し、間違いない事実として同氏の公職選挙法違反を報じた。のち元職員T氏の遺族は、本紙が高橋元市議に関し報じたことが原因で、坂戸市長側と本紙との「癒着の噂」という捏造された報道が一部に流れはじめたことについて、坂戸市側と本紙に対し丁重に謝罪されている。
高橋信次元市議の「他市愛人宅居住」行為は、公職選挙法の被選挙権に関する規定「引き続き三箇月以上市町村の区域内に住所を有する者」(第九条②)に完全に違反。また当時取材した総務省選挙課も「単に住民登録の所在地であるだけでなく実際に居住していることが要件」と、高橋元市議の「公職選挙法違反」を示唆した。本紙は綿密な実地調査を元にこれを報じ、記事をもって同市議に対し厳正な処置を坂戸市議会に求めた経緯がある。
その後、高橋信次元市議は自らの違法行為に対するリコール要求を逆手にとり、坂戸市議を辞任。翻って坂戸市の市長選挙への出馬を表明した。このとき高橋信次氏に接近したのが、誰あろう渋谷実埼玉県議。ちょうど松村氏が不法侵入した旧学校校舎にて坂戸市長選出馬のための選挙運動を展開していた頃である。松村氏を伴って高橋氏の元を訪れた渋谷県議は、
「松村東氏を坂戸市長にしたい。松村市長誕生の暁には貴殿(高橋信次氏)を副市長に迎えることを約束するから、貴殿は出馬を断念していただきたい」と申し出て、高橋氏から丁重に断られている。
このとき渋谷氏は本紙・行政調査新聞についても言及。本紙平成20年1月号記事を指し「行政調査新聞なんか、名誉毀損で警察へ訴えたほうがいい」と、高橋信次氏に強く示唆したのである。
本紙から見れば、渋谷県議のこうした姿勢こそは、高橋信次氏を前に松村氏への協力を懇願するあまり、行政調査新聞をこき下ろす歯の浮くような「おべっか」以外の何物でもない。
先に述べたとおり、本紙が松村東氏の「学校乗っ取り疑惑」を集中特集したのは、渋谷県議が本紙に対し「何とか松村氏を救ってほしい」と懇願したことが契機である。つまり渋谷県議とは、本紙に松村支援を依頼しながら、その裏側で、その時点ですら松村氏側にたった記事を書き続けていた本紙を「売った」のだ。「松村氏を助けてあげてほしい」と渋谷県議は本紙に依頼し、本紙はその依頼によって松村氏への取材活動を行ってきた。「権力に半生を奪われた哀れな一市民を助ける」という名分のもと、県議と本紙との間には信頼関係が築かれていた……。当時、少なくとも本紙はそう信じていた。
渋谷実埼玉県議会議員とは、彼に信頼を寄せていた人間をいとも簡単に裏切るのである。これは本紙が身をもって体験した事実だ。
渋谷実県議にとって松村東氏とは
「投資先」(大学理事ポスト)であり「運用物件」(県議の川越市長ポスト狙い)
渋谷実埼玉県議会議員と松村東氏との関係を知る人々は、口々に「不可解」「松村氏にマインドコントロールされているとしか思えない」と、両者の二人三脚ぶりを訝る。松村東氏が一方的に渋谷氏に接近を試みている、というのなら理解はしやすい。一方は資産家の現職県会議員、もう一方は、奪われた学校を取り戻そうと半生を苦闘している(ように見える)年老いた一県民である。
だが渋谷氏が、ともすると現職県議としての信頼性を擲ってまで、松村氏と共生関係を構築することにいったい何のメリットがあるだろうか。
松村東氏を支援し、学校奪還闘争を勝利に導くことは当時、舟橋功一氏を川越市長の座から追放することを意味していた。「巨悪追放の功労者」として、渋谷県議は次期川越市長のポストを狙っていた……これが一つ。
当時、4期目だった舟橋元市長には「5期目もやる」との噂が流れていた。そこで松村東氏を坂戸市長に推し、晴れて当選すれば自治体首長同士の対決となる。そこに学校奪還闘争を早期解決するための、渋谷県議独特の計算が働いたことは確かだ。「学校乗っ取り疑惑」をめぐり、松村東氏が伊利坂戸市長に私怨を抱いていたことも、この目論見に拍車をかけた。
本紙が松村東氏に最後の取材を行った平成19年7月の時点で、氏は「俺は(坂戸市長選に)出たくて出るんじゃない。渋谷県議の顔を立てるために出るんだ」と本紙に述べていた事実もある。松村氏もまた、渋谷県議からの金銭的支援を継続し、松村氏自身の権力欲を満たす格好のテーマとして坂戸市長選出馬を魅力的に感じていたのであろう。旧学校校舎にて選挙活動をはじめる1年近く前から、すでに渋谷県議の川越市長ポスト狙いははじまっていたのである。
だが川合川越市長時代の現在、この計画はもはや無意味だ。だが先述の通り渋谷県議は、松村氏の選挙活動のためだけにも、すでに数千万円を費やしている。むろんそれ以外の活動費(度重なる裁判・弁護士費用、「怪文書」配布にかかる一切の費用等)も莫大な金額に達している。すでに十分すぎる資本を投下したのだから、何としても学校を取り返し自分が理事の座に収まり、年長の松村氏亡き後は自らが「国際松村美容理容総合大学」を経営する……。県議が「元を取る」には、もはやそうする以外にはない。渋谷氏は平成22年の現在もなお、松村氏が最終的には学校を取り戻すことができる、と信じ込んでいるのだ。
渋谷氏の「満たされない学識」を補完するためにも、大学理事→学長という肩書きは、県議にとって魅力だったはずだ。渋谷県議が自らの後援会を「渋谷文化村」と名付けていることにも、東急グループが東京都渋谷区に展開する複合施設名を単にコピーするというオリジナリティのなさに加え、彼の人生における学識に対する切ないほどの羨望が垣間見えるではないか。
松村東氏という人物には、渋谷氏には持ち得ないものがある。自己流の法律解釈を振りかざす松村氏の口達者ぶりもまた、「口べたで木訥とした」渋谷県議には魅力的に映ったであろうことは想像に難くない。
何しろ渋谷県議、松村東氏の「購入した学歴」を正規の学歴と受け止め、松村氏を「教授」と呼ぶのである。そして県議は本紙にも、松村氏の学歴に対する感動を繰り返し述べていたのだ。松村氏の事務所の壁に誇らしく掲げられていたパシフィック・ウェスタン大学(2006年までハワイ州に存在した非認定の“自称”大学。学位販売大学として有名であった)の卒業証書を見て、渋谷県議は「あの松村は、アメリカの大学を卒業したすごい男なのだ」と、松村東という人物の“価値”を、繰り返し本紙に語ったことがある。本紙がいくらパシフィック・ウェスタン大学の正体を証拠付きで示しても、それすら理解せず「難しいことは分からないが、あの卒業証書は本物だ」と、松村氏が金銭で購入した同大の学位を県議自らが周囲に喧伝して回ったほどなのだ。
渋谷県議の「満たされなかった学識への欲求と羨望」と、松村氏の学歴を“模擬学歴”と理解する能力を欠くがゆえに、現在もなお松村氏を臆面もなく「教授」と呼び、また松村氏も臆面もなく「はいはい」と応えている。
渋谷県議と松村氏との軽薄きわまりない応酬に本紙は、思わず「見てられない、やってられない」と呻いたのが正直なところ。本紙の取材に対しても、松村氏は何度となく「アメリカの大学を卒業した、『刑事コロンボ』並みの頭脳を持つ松村先生にしかわからない、この公文書の矛盾点は……」と、聞いている方が恥ずかしくなる前口上を、周囲に聞こえるほど大声で、得意げに口にしていたのである。
渋谷氏は「誤った正義感」を暴走させているだけではない。渋谷県議にとって、松村東氏とは投資先であり、政治的運用物件でもあり、また自らが恋い焦がれる「学識」も補填する役割をも果たしていたのである。
統一選前の後援会で「Xデー」「舟橋電撃逮捕」を連発する渋谷県議
「こんな議員に私たちの税金が使われるのは許せない……」
いうまでもなく、そこに県民の姿は微塵も見られない。
先の山崎氏(渋谷実後援会前事務局長)は「平成19年4月に行われた統一地方選の際、渋谷県議の言動は傍目にも尋常ではなかった。現職県議でありながら政策に関する話など何一つせず、後援会の集会でも、ただひたすら『舟橋功一・浩子の逮捕、松山千恵子も逮捕』と、後援会員の面前で訴えていただけ。『Xデー(舟橋氏逮捕の日)は近い』、『こんどの松村氏の裁判は舟橋電撃逮捕、松村逆転無罪だ』『ゴミの日(5月3日)に川越のごみ(舟橋氏を意味する)が持って行かれる』などと口走っていた。すでにその当時から、後援会周囲からも渋谷氏を『オオカミ少年』と呼ぶ声が聞こえていた」と証言している。
あげくの果てに松村・渋谷両氏の共同謀議を知る山崎氏は解任され、渋谷県議はその後釜に懲役2年・執行猶予3年の判決を受けた犯罪者であり、執行猶予中の身である松村東氏を「顧問相談役・秘書」に任命。県民の声を聞く選良の役割などどこへやら、2人は埼玉県や川越警察署等に足を運び“現職県議の威光”で「早く(松村問題を)調べろ。あんたも同罪で逮捕されるぞ」などと担当者を恫喝、あるいは夜な夜な額を合わせては、公文書のコピーを切り貼りしただけの「怪新聞」を作成し、せっせと配布にいそしんでいたのだ。
「執行猶予中の犯罪者と手を組み、怪文書配りに躍起になっているような県会議員に、私たちの税金が使われることなど断じて許せない」と渋谷県議を非難する声は、日に日に高まりはしても収まりはしない。
「学校乗っ取り疑惑」集中報道を終了するにあたって
これから松村東氏の「学校乗っ取り疑惑」に目を向けようとしているメディアや著述家が(もし)いるのであれば、ご忠告申しあげたい。松村東氏がたとえ電話帳なみの公文書の束を示し、言葉巧みに何十カ所もの不整合点を列挙しようとも、信じてはならない。松村氏は「東京高等理容美容専門学校」設立の際、学校の土地を購入した「土地売買契約書」を、未来永劫に示すことはできないからだ。「土地を宗教法人・永源寺から購入した」という主張は、明白に虚偽である。松村氏は山崎氏に(宗教法人所有の)土地を借りたいと依頼し、借地料として山崎氏を学校理事に迎え入れ、毎月支払う理事報酬を土地借用料にあててほしい、と提案。山崎氏はこれを諾している。
したがって「土地売買契約書」の虚偽を基点にすると、「学校を個人設置した」という主張もまた、嘘であることが判明する。さらに「松山千恵子氏が厚生省に圧力をかけ、その結果として松村氏が申請した故人設置学校に対する『養成施設指定申請』が却下された」という彼の主張もまた、事実ではあり得ないことが歴然とする。
本紙はこれにて『学校乗っ取り疑惑』報道に終止符を打つ。最後に、氏の不動産侵奪罪裁判の際に提出された、宗教法人永源寺住職・山崎禅明氏と、「東京高等理容美容専門学校」初代理事長であった松山千恵子氏の供述調書全文を、ここに公開する。
山崎禅明氏供述調書(PDF:約2MB)
松山千恵子氏供述調書(PDF:約740KB)
学校土地に関する登記簿謄本(PDF:約217KB)
東京高等理容美容専門学校をめぐる「疑惑」に対する回答は、土地登記簿とこの2編の供述調書が雄弁に物語っている。もちろん、事情聴取に介護が必要なほど高齢な松山氏と、同じく高齢の山崎氏が、約40年前の数ヶ月間のできことについて、微に入り細にわたり話のつじつま合わせをしていたとはとうてい考えられない。
「松村氏の主張」と「土地登記簿」の内容はまるで一致しない。これに対し「山崎氏の供述調書」と「土地登記簿」の内容はぴたりと、矛盾なく符合する。
その他の問題、たとえば松村氏が強く問題視していた公文書の不整合点等は、この学校が「昭和41年4月18日に開校された」事実を想起すれば、やむなしと思われるものばかりなのだ。松村東氏の主張とは異なり、学校は「準学校法人」として設立された。そして養成施設指定承認が下りない段階で、松村氏は拙速にも「厚生省指定養成施設」を広告に謳い、学生募集を行っていた。そのため厚生省が「学校設立者としてふさわしくない行為」と激怒し、彼名義の養成施設指定申請を取り消したのである。
すでに多くの学生が入学金を振り込んでいたものの、3月半ばになっても開校の目処すら立たない状態で、松村氏は松山千恵子氏に法人理事長就任を依頼した。元厚生政務次官の理事長就任により、本来すでに整えられているべき書類を大慌てで処理。通常の開校日には遅れたものの、何とか4月18日に開校することができた。
「わたしが作成し(養成施設の)申請に使った書類が、学校側から出てきた。盗用されたのだ」という松村氏の主張もまた嘘である。先述の通り学校は昭和41年夏の段階で「準学校法人」として設立。松村氏は法人理事の1人にすぎなかった。松村氏名義の申請が同氏の拙速な広告配布で却下されたのち、同氏に懇願された松山千恵子氏が、理事長として再度申請した。つまり同じ「準学校法人」の中で、添付書類を使い回しただけのことなのだ。松山氏名義の申請書に添付する書類一式が「当初、松村氏名義の申請時に添付したものと同じ」であっても、何の不思議もないどころかむしろ当然である。
松山千恵子氏が厚生省に働きかけたのは「松村氏の個人学校潰し」ではなかった。そもそも「個人設置」自体が嘘。松村氏は最初から準学校法人として厚生省に申請を出し、承認以前に、あたかもすでに承認されたかのような広告で学生を募集していた。
松村氏の拙速な広告文句とその尻ぬぐいに、むしろ松山氏は、全力で「善意」を尽くしたはずなのだ。だからこそ松村東氏は拙速な虚偽広告による入学金詐欺を犯さずにすんだのである……。一切が明らかになったいま、本紙はそう確信している。
松村氏は(氏の主張とは異なり)、学校土地を永源寺住職・山崎禅明氏から借り受け(売買なし)。しかし開校直後(5月)の検査で「借地に学校法人は不可」であることが判明。そこで山崎氏を「理事に迎え入れ、毎月の報酬を支払う」ことを条件に、宗教法人所有だった学校土地を、準学校法人東京高等理容美容専門学校に寄付させている。
学校土地は、一度も松村氏の所有となったことはない。これが真実である。
このことは、嘘をつき続けた松村東氏自身が一番よく知っているはずだ。ではなぜ彼は「売買契約書は存在するが提出できない」と、いまだに言い張るのか。
何のために?
ある事実・物質・事象が「存在する」ことを証明することは、「存在しない」ことを証明するより簡単である。不存在証明のほうがはるかに難しい。「存在を匂わせる」ものであっても同じ。これを「絶対に存在しない」と証明することは、ときとして大変な困難が伴う。
不動産侵奪罪で学校側関係者の供述調書が現れることなど、松村氏は夢想だにしなかった。松村氏が必死になって「土地登記簿に公信力なし」(登記官は売買事実に関する確認作業をしない)を訴えれば、それ以上の「土地売買契約書の不存在証明」は追及され得ない。松村氏はそう考えていたはずだ。高齢の松山・山崎両氏が亡くなった後は、もはや当時を知るものは誰もいなくなる。
「土地売買契約書は存在する」と主張した上で「今は手元にない」を連発。「そのかわり、土地建物の『証明願』(本紙インターネット版2009年1月号参照)があるだろう」と反論すれば、学校側の所有権主張は打ち破れる……。松村氏は愚かしくも、そう信じたと思われる。そうでなければ、彼が「土地売買契約書は存在する」と嘘をつきつづける理由がない。
何のために?
松村東氏の主張と行動こそが、準学校法人東京高等理容美容専門学校=トータルビューティカレッジ川越を「乗っ取る」ための大芝居だったのではないのか。本紙は現在もなお、この疑問に対する反証を得ていない。■
(松本州弘 行政調査新聞社主 記)






おそらくこれら3編の「新聞号外」の評判は、そのわかりにくさから彼らの周囲にとってさえ芳しくなかったのだろう。「ザ・ニュース」なる東京のミニコミ誌が突如、3回にわたって「学校乗っ取り疑惑」特集を掲載はじめたのは、松村・渋谷コンビ謹製の「新聞号外」から数ヶ月を経た昨年の秋であった。





