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【読者投稿】東松山市の救急医療を含む中核病院の整備に関しての提案 印刷 Eメール
地方行政を読む - 東松山市
2010年 6月 25日(金曜日) 13:41

【読者投稿】東松山市の救急医療を含む中核病院の整備に関しての提案

来る8月1日に行われる東松山市長選挙を控え、本紙には選挙をめぐる投書が続々と寄せられている。だが各候補者に対する誹謗中傷の類も存在し、必ずしも掲載すべき内容を有しているとは言い難いものも多い。以下にご紹介する「東松山市民」様からの投書は、東松山市の救急医療について関心をお持ちの読者諸氏にとって一読に値する内容であると信じ、ここに掲載する。

(なお改行等は適宜整えてあります)

 

東松山市の救急医療を含む中核病院の整備に関しての提案

6月18日(金)の読売新聞の埼玉(県西)版の裏の一面はご覧になりましたか?また市内の書店で「たった一人で国・薬害裁判に勝つ」(福田 実)という本が山積みになって売られているのをご存じですか?

東松山市民病院の救急医療の現状と医療レベルの問題を描いています。両者とも「酷い」の一言に尽きます。

最近になり、市民病院の救急外来がほんの一部ですが再開されました。関係者のご尽力があっての賜でしょう。しかし、抜本的な再生にはほど遠いのが実態です。

東松山市の広報で、市民病院の再生の市民からの要望と市からの返答を何回も読んできました。しかし、一向に解決しません。

丸広前の道路の拡張工事も駅前の一方通行の道路は手つかずの中途半端な状態で、「やりっ放し」です。放置状態です。

東松山市が間接的とはいえ関与したリーマンブラザース問題も「大岡裁き」とはほど遠く、「当事者の説明責任」を全く果たしていません。

現在の東松山市という行政区での政権担当能力が問われています。クリーンな革新派として、市長選で「政権交代」し4期16年目に突入しました。日々生活する一市民の生活目線で、「毎日の生活に密着した市民にやさしい政治」を、残念なことに全く感じることができません。

来る8月に、市長選を控え、それにともない東松山地区での県会議員の欠員選挙ですね。

一市民として東松山市の救急医療を含む中核病院の整備に関しての提案があります。

【東松山市民病院そのものの再生ではなく、救急外来を含む医療を市民が安心して受けることができることにこそ焦点をあてて下さい。そしてその軸をぶらすことなく問題解決に臨んで下さい。】

「市民病院そのものという組織」をそのままの型で再建し、その結果として地域医療を再生しようという呪縛の悪循環に陥っています。

現在、地方自治体病院の赤字と地域医療の崩壊は全国的な問題になっています。自治体病院という「構造」に伴う経営的な問題があることは周知の通りです。

経営の良い民間病院と比較し看護師や技師・事務職員の賃金が高く、しかも定期的な昇級もあります(さらに毎年賃金アップ)。また民間病院や独立行政法人の元国立病院でも常識になっていることですが、受付などの多くの事務職員は「派遣社員」です。派遣社員ですから、健康保険や年金などの雇用者側の半分の負担は派遣元の会社が支払っています。市民病院では事務職員は全員が市役所に所属する地方公務員です。保険や年金負担分の差額だけでも市民病院と民間病院は莫大なコストの差があります。医師の賃金のみが民間病院の方が高いというのは皮肉ですね。大学病院からの派遣では医師も退職時に年金も充分にもらえず、市民病院の責任者は市長であり院長といえども大きな権限もないのでは医師達が次々にいなくなっても当たり前でしょう。

現在の市民病院は医師の人数が減ってしまい、対応できる外来や入院の患者数が減ってしまい収入が落ちているのに、公務員の身分保証を持つ看護師や技師・事務職員は「そのまま」です。しかも彼らは「高賃金」です。支出としての人件費を減らすことができないのに経営立て直しなどできる筈がないでしょう。

「日本大学や埼玉医大に医師派遣を打診しても断られたために医師を確保できないので再建が難しい」という言い訳は虚言であって、論理のすり替えによるはぐらかしです。通用しませんよ!

市役所に「経営」という理念がそもそもありませんから、東松山市役所が運営する市民病院が黒字になることはあり得ません。

提案1. 市民病院と医師会病院を統合し、設立母体を独立行政法人あるいは第三セクターにする。

東松山には医師会病院もあります。もともと市民病院の病床は約250床、医師会病院は一般病床177床 + 療養型病床92床で合計169床です。つまり両者とも「同規模」の病院です。一般的な地域医療を担うことが期待される基幹病院の規模は全国平均で病床数が概ね450から500床です。もともとが両者とも「帯に短し、たすきに長し」という中途半端な規模の病院です。医療機器などの設備面でも重複するところがたくさんあります。看護師や技師・事務職員などの配置や人件費は医師会病院に経営学的には圧倒的な軍配があがります。ですから、市民病院が医師会病院に吸収されるという型での統合が望まれます。市民病院の看護師や技師・事務職員の処遇は市役所が責任を持って対処すれば良いのです。そして新しく東松山市長になる方にはその権限があります。選挙前にマニフェストに入れてしまえば、就任後にやりやすくなるでしょう。

提案2. 市民病院の建物や設備などのハードを東松山市が負担し、経営を医科大学に委託する。

順天堂東京江東高齢者医療センター、川崎市立多摩病院(聖マリアンナ医科大学)、昭和大学横浜市北部病院などが実例です。医科大学への協力要請などは、まさに政治家の腕の見せ所です。

提案3. 市民病院を廃院にする。その上で全日本民主医療機関連合会(民医連)、医療法人徳洲会、IMSグループ、戸田中央医科グループ、上尾中央医科グループなどの総合病院(24時間365日の救急外来対応可能)を東松山市として誘致する。

一番現実的です。彼らには医療と経営の両者のノウハウがあります。土地の提供、融資、その他にお金が色々かかるでしょう。しかし、現在の型だけの赤字垂れ流しの市民病院を今後5年、10年そのままにしてどれほどの金額を東松山市役所が「補填」する見込みになるのかを是非試算してください。シュミレーションできる筈です。市役所でできないというのなら、医療のマーケテイン・リサーチの会社はいくらでもあります。喜んで試算の仕事をするでしょう。もとはといえば我々市民が治めている税金です。

莫大な金額を「補填」しなければならず、しかも崩壊した地域医療が放置され将来の展望もないとしたら最悪です。

いずれにしても、東松山市民病院にも課題となっている総務省の公立病院改革プログラムの期限が刻々と迫っています。ベッド数を減らして病床利用率を60%以上にするという小手先の付け刃的な対応では、壊滅という結果しかありません。結局のところその悲惨な責任をとるのはそのときの東松山市長です。

繰り返しになりますが、市民が要望しているのは東松山市民病院そのものの再建ではありません。救急外来を含む地域医療の再生です。

市役所、選挙の支持母体の利権ではなく、「市民の利権」に焦点をあててグランドデザインを立てて下さい。