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6カ国協議直前情報
風雲急を告げる朝鮮半島!戦争突入は秒読み段階か!?
ロシア外務省は7月31日、北朝鮮の朴義春(駐露大使)との会談の成果として、「北朝鮮は、核問題をめぐる協議にロシアが参加することに同意した」と発表した。北朝鮮の核開発に関する多国間協議は、米・中・朝3カ国から「米中韓日+朝」の5カ国協議に拡大すると考えられてきたが、北朝鮮政府はこれにロシアを加えた「6カ国協議」を望んでいることが明らかになった。これを受けた各国は6カ国協議開催を真正面から受け止め、8月27日からの3日間、北京で「北朝鮮の核開発を巡る6カ国協議」が開催される運びとなった。
6カ国協議が発表されたこの日には、北朝鮮に残る拉致被害者の一部家族が帰国するという情報も表に出された。これは7月に訪朝したNGO(非政府組織)が水面下で交渉を続けてきた結果だと発表されている。
まったく同じ日に衝撃的な情報を世界に流した北朝鮮当局。その後、万景峰号日本寄港を初めとしていくつもの手を打って出た北朝鮮の思惑は何か?今春以降、風雲急を告げてきた朝鮮半島がいよいよ怪しくなってきたのだろうか。
「6カ国協議」の真意
北朝鮮がこれまで拒否してきた多国間協議開催を承諾したことは、国際包囲網に屈したかのように見える。そうした妥協のなかで、なお北朝鮮が主導権を持っていると主張するためにロシアを協議のテーブルに着かせたのだ、という見方がわが国メディアの主流となっている。あるいはまた、北朝鮮が対米条件闘争を行う過程で、韓国や中国だけではなくロシアをその仲介役に指名したとの観測もある。
北朝鮮が6カ国協議を受け入れたと報道された8月1日には、韓国のメディアが一斉に興味深い解説を報道した。6月にホノルルで開かれた日米韓政策調整会合で韓国政府が提案した「多国間保証方式」(核開発放棄表明と同時に協議参加国が北朝鮮の体制保証を段階的に行うといった保証)について報じたのだ。この報道は明らかに盧武鉉(ノムヒョン)韓国政府が北朝鮮の後押しをしたと考えてよい。金大中以降、韓国は実体として完全に北朝鮮に取り込まれたことが、ここからも見て取れる。
取り込んだ韓国と、中朝軍事同盟が継続している中国(支那北京政府)、そしてかつては蜜月時代を築いた友好国ロシア……。この3カ国が入った6カ国協議が開催されれば、北朝鮮は有利に外交戦を展開できる。また、6カ国協議が開催されればその期間中には任意の2カ国協議を行うことが可能で、これまた北朝鮮にとってさまざまな戦術を駆使できる。事実、8月13日に北朝鮮は、「朝米不可侵条約締結だけが唯一の解決策」との談話を発表している。北朝鮮の求める「金正日体制の保証」をめぐっては、米国の主張、ロシアの仲介案、韓国案などの輪郭がはっきりするに従い、足並みの乱れも目立つ。北朝鮮の談話は、こうしたタイミングを見計らい「交渉前にハードルを上げる北独自の外交戦術」との見方が強い。
このような複雑な駆け引きを通して6カ国を協議のテーブルに着かせ、結局は米国を相手とする2カ国協議を優先させる。そのためにロシアを引き込んだ……というのが情報通の一般的な分析である。
しかし、ここには重要な情報が欠落している。
わが国政府首脳は、その重要な情報を流していないし、そうした情報を入手できるはずの大新聞、大TVマスコミは沈黙しているだけだ。
では、重要情報とは何か?
当初、北朝鮮は日本を協議の輪の中に入れるつもりがなかった、ということである。
今年4月に開かれた米中朝3カ国協議を経て、米・中2国は北朝鮮に対して多国間協議を主張してきた。そして多国間協議のなかで北朝鮮が核開発を断念すれば、「大胆なイニシアチブ」によって経済協力を含む幅広い支援を行うといった提案まで行っていた。
北朝鮮当局はこの提案に対し、今年7月初めに支那北京政府に回答を行ったと伝えられる。その回答とは、「4カ国協議に応じる」というものだった。
4カ国協議。北朝鮮と米中に韓国を加えた4カ国である。
北朝鮮側のこの姿勢に、北京政府は納得しなかった。……隣国である日本を協議の輪に入れなければ国際協議の意味がないという主張だ。
これを受けて北朝鮮から提案されたのが、もう一つの隣国であるロシアの参入だったのだ。
なぜ北朝鮮は日本外しを画策したのか?
それは北朝鮮・金正日政権が現日本政府を「交渉相手として認めない」という立場に立っていることに起因する。
拉致問題は解決済
8月中旬に来日した支那北京政府の李肇星外相は、都内のホテルで行われた与党三党幹事長との会談で、北京で開催される北朝鮮核開発問題をめぐる6カ国協議に関連し、「2〜3日間の日程で拉致問題を取り上げるのは容易ではない。主要議題の核問題以外を議論するのは、ホスト国としてはやりにくい」と述べ、北朝鮮による日本人拉致事件は多国間協議の議題から切り離し、日朝間で個別に協議すべきだとの考えを表明している。
こうした考え方は米ロ韓にも共通している。8月18日にはロシア政府も「北京で開かれる北朝鮮核開発6カ国協議の議題に拉致問題を入れることはない」と正式表明した。わが国の中には拉致問題の解決を何とか優先させたいとする考え方もあるが、実は国際的には拉致問題はすでに解決済といった認識が強いのだ。
この問題の本質、そもそも昨年9月17日の「小泉純一郎・金正日」会談に関しての国際認識から始まっている。
9・17会談に際して、米政府は安全保障問題……すなわち北朝鮮の核開発問題を前面に出すよう小泉首相に提言した。事実、この時点で世界が憂慮していたのは北朝鮮の核開発問題だった。ブッシュ大統領が「悪の枢軸」と名指した北朝鮮をどのように改革解放に向かわせるか。そして最終的には、金正日王朝をどのように崩壊に向かわせるかが米政府にとって重要な課題だった。……日本人拉致問題は人道的立場に立っても重要な問題である。だが、北朝鮮の核開発はさらに巨悪であり、北朝鮮の国家を変貌させない限り拉致問題の本質解決はない。小泉首相に対してブッシュ政権はそう語った。
いっぽう、北朝鮮・金正日は、孤立困窮する自国をどのように再生させるか苦悩していた。そんな金正日が小泉首相に対して採ったのは「過去の清算と新たな日朝関係」という政策だった。
小泉純一郎は日本の政治家のなかで唯一、対米自立ができる者だと、9・17以前の金正日は考えていた。それ故、金正日は、日本の過去の罪……併合、占領、そして強制労働等はすべて水に流し、さらに拉致問題も一気に解決させて、真っ白なところから新たな日朝の歴史を構築しようと考えたのだ。9・17に取り交わされた「平壌宣言」は当日に変更されることなく事前折衝案通りに発表されたが、その内容を再度読みなおしてみよう。
| 日朝平壌宣言
平成14年9月17日
小泉純一郎日本国総理大臣と金正日朝鮮民主主義人民共和国国防委員長は、2002年9月17日、平壌で出会い会談を行った。
両首脳は、日朝間の不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、実りある政治、経済、文化的関係を樹立することが、双方の基本利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与するものとなるとの共通の認識を確認した。
1.双方は、この宣言に示された精神及び基本原則に従い、国交正常化を早期に実現させるため、あらゆる努力を傾注することとし、そのために2002年10月中に日朝国交正常化交渉を再開することとした。
双方は、相互の信頼関係に基づき、国交正常化の実現に至る過程においても、日朝間に存在する諸問題に誠意をもって取り組む強い決意を表明した。
2.日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した。
双方は、日本側が朝鮮民主主義人民共和国側に対して、国交正常化の後、双方が適切と考える期間にわたり、無償資金協力、低金利の長期借款供与及び国際機関を通じた人道主義的支援等の経済協力を実施し、また、民間経済活動を支援する見地から国際協力銀行等による融資、信用供与等が実施されることが、この宣言の精神に合致するとの基本認識の下、国交正常化交渉において、経済協力の具体的な規模と内容を誠実に協議することとした。
双方は、国交正常化を実現するにあたっては、1945年8月15日以前に生じた事由に基づく両国及びその国民のすべての財産及び請求権を相互に放棄するとの基本原則に従い、国交正常化交渉においてこれを具体的に協議することとした。
双方は、在日朝鮮人の地位に関する問題及び文化財の問題については、国交正常化交渉において誠実に協議することとした。
3.双方は、国際法を遵守し、互いの安全を脅かす行動をとらないことを確認した。また、日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題については、朝鮮民主主義人民共和国側は、日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題が今後再び生じることがないよう適切な措置をとることを確認した。
4.双方は、北東アジア地域の平和と安定を維持、強化するため、互いに協力していくことを確認した。
双方は、この地域の関係各国の間に、相互の信頼に基づく協力関係が構築されることの重要性を確認するとともに、この地域の関係国間の関係が正常化されるにつれ、地域の信頼醸成を図るための枠組みを整備していくことが重要であるとの認識を一にした。
双方は、朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため、関連するすべての国際的合意を遵守することを確認した。また、双方は、核問題及びミサイル問題を含む安全保障上の諸問題に関し、関係諸国間の対話を促進し、問題解決を図ることの必要性を確認した。
朝鮮民主主義人民共和国側は、この宣言の精神に従い、ミサイル発射のモラトリアムを2003年以降も更に延長していく意向を表明した。
双方は、安全保障にかかわる問題について協議を行っていくこととした。
日本国
総理大臣
小泉純一郎
朝鮮民主主義人民共和国
国防委員会 委員長
金正日
2002年9月17日
平壌 |
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冒頭にも明確に記されている通り、「日朝間の不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、実りある政治、経済、文化的関係を樹立することが、双方の基本利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与する」というのが、金正日の偽らざる考え方だった。そして金正日は拉致の事実を認め、謝罪し、8人の死亡と5人の生存を明らかにしたうえで、この時点で北朝鮮人民となってしまっていた5人の「一時帰国」を認めたのだ。
北朝鮮では金正日の発言は絶対である。北朝鮮においては、金正日の発言に虚偽も謀略もない。
そして国際的には、北朝鮮政府が拉致の事実を認め謝罪、拉致されたうちの8人が死亡、生存していた5人が一時帰国の名目で日本に脱出したことが真実となっている。したがって国際的に問題となり得るのは、帰国した被害者の家族をどうするか、だけなのだ。
国家の方針を決定するもの
欧州を歴訪中の小泉純一郎首相は8月17日、ドイツに向かう専用機のなかで記者団に対し、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議について「日本は拉致という特別な問題を抱えている。核問題が焦点になると思うが、そのなかで日本としてはっきり主張したい」と述べ、拉致問題の解決を訴えていく考えを明確にした。だが、6カ国協議の機会を利用して日朝2国間の協議が行なえるかについては「まだ決まっていない」と述べている。
拉致問題に関して国民大衆が眉を釣り上げ、必死の思いで解決を願うことは当然である。他国に侵入して手当たり次第に拉致し、挙げ句に殺してしまう国家など叩き潰してしまえ! ……こうした怒りの炎をメラメラと燃やすことは、人間として当たり前の行動であり、政府が全力をあげてこの問題に取り組むように圧力をかけることも当然である。
拉致問題が解決したなど、誰が納得するものか! 北朝鮮に対し断固たる態度を採るべし! ……大衆の思いは、それで良い。だが、国家の未来を預かる政府当局者は感情だけで動くものではない。
国民の生命財産を守り、国土を守り、国家の未来を築くものとして、5年先、10年先、いや50年先 100年先を見据えなければならない。国家を崩壊の危機に立たせることは絶対に避けなければならない。
今から66年前……昭和12年(1937年)7月。現中国東北部、当時は満州と呼ばれた地の蘆溝橋に一発の銃声が鳴り響いた。世にいう「蘆溝橋事件」の勃発である。後にこの銃声は支那共産党軍に関係する特殊工作員が撃ったものだと判明するが、これを機にわが国は日支事変、日支全面戦争、大東亜戦争へと突き進んでいく。当初、わが国自身も「北支事変」と称したように、局地戦であり解決の機会は幾度となく訪れた。だが当時、マスコミにリードされた大衆世論は「中国を膺懲せよ!」と盛り上がり、政府、軍部はこれを受けた形でずるずると全面戦争への道にのめり込んでいったのだ。
やがてこの戦争は、昭和20年8月、最終の局面で広島、長崎に原爆が落とされ、数十万人の命が奪われることになる。大東亜戦争全体で
200万人を越える戦死者を出し、国家崩壊という現実を突きつけられて終戦を迎えた。
50年先 100年先を見通せる政府があったなら、この悲劇は起きることがなかった。今私たちはこの歴史を真摯に学ぶ必要がある。この歴史を見直すことは、偶然にも日本国民として生まれてきたすべての人々にとっての最低限の義務なのだ。
悪逆非道の国家・北朝鮮に対してわれわれはナマの怒りをぶつけてかまわない。いや、考えられるあらゆる怒りの表現を見せるべきなのだ。だが、国家本体としては堂々たる大和民族の誇りを失うことは許されない。
いま、もし半島に戦火があがれば、間違いなくわが国は攻撃目標の一つにされる。
国家の未来を思うならば、いかなる艱難辛苦が待ち受けようが、半島有事という局面だけは避けなければならない。……それは、軍事力を取り上げられた半国家・日本に生きている私たちが、未来の日本人のために残せる唯一の手法なのだ。対抗できる軍事力を保持するまでは、苦汁を飲み込み堪え難きを耐え、生き延びるしか方法はない。
北朝鮮の策略
クリントン大統領時代に米国防長官だったウィリアム・ペリーは当時、こう言っていた。「朝鮮半島はわれわれの管理下(コントロール下)にある!」。そして同じペリーが今こう語っているのだ。
「半島は、もはやコントロールできる状態にはない!」
世界の大マスコミがこの危機をどんなに隠そうが、北朝鮮は明らかに核開発を進め、半島の危機は拡大されている。わが国では大マスコミよりも庶民大衆のほうが真実を知っていると考えてよい。現在、北朝鮮が核兵器を所有しているか否かは、残念ながらわかっていない。しかし非常に近い将来、最低でも広島型、長崎型の原爆を製造、所有する可能性は
100%に近い。これらを核爆発実験という形で世界の表舞台に現す可能性もゼロではないが、もっと可能性が高いのは、核テロである。それは当然ながら自爆テロという形も含む。そしてまた、単純な核爆発以上に危険な放射能拡散テロだって考えられるのだ。
北朝鮮が核を保有し、それをさまざまな形でテロ活動に使用できるということは、極東アジアの軍事的バランスを大きく壊すことになる。
ペリー前国防長官が「半島は、もはやコントロールできる状態にはない」と発言した裏には、こうした核テロの可能性を米諜報組織が掴んでいるという実体がある。
さる8月15日、韓国では光復節(日本敗戦・韓国解放記念日)に「反核・反金(反金正日)」集会が催され、ここで北朝鮮の国旗などが燃やされるという事件が起きた。これに対し北朝鮮は「反民族的蛮行であり共和国(北朝鮮)に対する重大な挑発行為」とする強硬な非難と抗議を繰り広げ、21日から開催される大邱ユニバーシアード大会をボイコットすると示唆した。直後の18日には北朝鮮の工作船が韓国領海内に侵入し銃撃されるという事件も起きている。
そして19日には盧武鉉が北朝鮮に対して正式謝罪を行い、結果、あの『美女軍団』を含めた北朝鮮選手団、応援団が「祖国統一」を旗印に韓国・大邱にやって来たのだ。
この事件にしても、結果から推理したほうがわかりやすい。韓国内における北朝鮮差別行動→韓国側の謝罪→祖国統一という美名で韓国大衆を北朝鮮応援団にすり替える……である。規模も形も違うが、パレスチナにおけるイスラエル攻撃自爆テロと似ている。誰もが納得して行動し、生命を賭けて国旗を燃やしたり自爆死したりするのだが、その結果は生命を賭した人々の思いとは逆に向かう。北朝鮮・金正日王朝の特殊外交技術は、われわれの思いよりも遙かに遙かに優れているのだ。
話題が逸れるが、朝鮮半島の民はここにきて「祖国統一」を高らかに歌い上げるが「民族統一」と言わなくなった。なぜだろうか。同じ朝鮮族とは言いながら、高句麗・新羅・百済は本来、別民族なのだ。(北朝鮮にはL音が残り韓国にはL音が少ないこと=「李」は北朝鮮では「り」(Li)であり韓国では「い」(Yi)になる等。韓国ではテコンドーだが北朝鮮は空手。その他、文化の差は歴然とある。)
まして半島には元(蒙古)来襲以来住み着いてしまったモンゴルの民も存在しているし、日系朝鮮民族、支那系民族も混在している。同一民族とは言い切れないところがあるのだ。
話題を元に戻そう。北朝鮮の国旗を燃やすといった単純な挑発行為一つで韓国は国家元首が正式謝罪をしなければならないところまで追いやられている。9月末に総裁選を行う予定のわが国は、果して大丈夫なのだろうか? 25日にやってくる万景峰号、そして27日から始まる6カ国協議……。
8月18日からJRでは、新幹線の管理部門、管理施設への立ち入りに対して厳戒体制を取りはじめている。この体制について問い合わせを行うと、JR当局は「テロ対策」だと公言する。25日の万景峰号の対処法、あるいは27日以降の6カ国協議を見据え、9月の自民党総裁選を人質にとって有利な展開を行おうとしていると考えてよい。いやそれどころか、わが国のすべてを人質にとっているようなものなのだ。
北朝鮮有事の可能性
27日から3日間の予定で始まる6カ国協議では、北朝鮮の核開発の放棄を検証できる形で協定を結びたいという思惑が強い。米国はもちろん、支那北京政府もロシアも、そして韓国も日本も、当然この線でまとまっている。だが、米国に対して「不可侵」を求める北朝鮮・金正日王朝の揺さぶりは尋常なものではない。
米政府の中枢を含めた全世界が朝鮮半島有事を忌避し、なんとしても話し合いで解決したいと考えている現実にあって、なお、ブッシュ大統領は実際のところ、北朝鮮攻撃の可能性を捨ててはいない。アフガン戦争の帰趨、イラク戦の結末を眺めれば、圧勝できる「正義の戦い」を求める崇高な殉教者(または大統領選勝利に固執する聖職者)ブッシュの姿勢が見えてくる。
世界中 120カ国に37万人の軍勢を派遣(そのうち24万5000人が中東地域)し、ついには予備役兵まで募ろうとしている米軍に、朝鮮半島出撃の可能性はあるのか? 答えはNOだ。ただしNOという答えは、一般的な話であって、非常事態の話ではない。
ブッシュ一人がその気になれば、半島有事は起こり得る。
そして、ブッシュがその気になる可能性は、50%以上の確率で存在している。
もし米軍が北朝鮮を攻撃するとしたら……。
それはOP507・03(507作戦2003年版)が発動されるということである。在韓米軍は韓国軍の指令下に置かれ、北朝鮮軍の侵入に対処、あるいは韓国内の安全治安等に回る。北朝鮮南部・清津付近に上陸する海兵隊が海軍、空軍の超膨大料のミサイルを背景に北進し、1週間以内に平壌を陥落させ北朝鮮を解放する。……そういった筋書きが演じられるのかもしれない。だが、そのとき、わが国が平穏無事でいられる可能性はゼロなのだ。
呉、秋月の中国山地の奥に、かつて日本陸軍が作った弾薬庫がある。この弾薬庫は現在、米軍が使用しており、半島有事の際の武器弾薬はここに収納されている。そして平成15年8月中旬現在、ここには48時間分の弾薬が収納されていることがわかっている。
半島攻撃には最低でも1週間はかかる。
では、米軍には北朝鮮攻撃の意思はまったく無いのだろうか。
これについては後日改めてご報告しようと思う。
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