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モンゴル親子鷹に学ぶ
新横綱・白鵬の父、モンゴル国大横綱・ムンフバットさんが特別講演
日モ外交樹立35周年・国際武徳大学創設記念

 5月31日、横綱・白鵬とその父であるモンゴル国大横綱(オリンピック・レスリング銀メダリスト)のジグジット・ムンフバットさんが江戸川区総合文化センターで特別講演を行った。「モンゴル親子鷹 ムンフバット氏特別講演会」を主催したのは、スポーツ・武術の振興を通じて日本と世界各国との交流を進めているNPO法人国際文化スポーツ交流協会(理事長・野木大義国士舘大学教授)。

 国際文化スポーツ交流協会は、モンゴル国の首都ウランバートルに同国政府の協力を得ながら日モ共同の事業として国際武徳大学(体育・武術大学)創設に取り組んでおり、この度の講演会は先般、同大学創設へ向けた日モ両国間の協力が合意されたことを契機に両国の外交関係樹立35周年をも記念して開催されたものだ。

 講演会は、小岩甚句会の松丸幸雄会長と元関取・大納川関による相撲甚句で幕開け。相撲甚句には、15歳で部屋入りして精進を重ね、三度の優勝を経て今日の栄光をつかんだ白鵬関の歩みが詠いこまれていた。

その後、日本モンゴル友好議員連盟幹事長の古賀一成衆議院議員らによる来賓あいさつの後、横綱に昇進したばかりの白鵬関が登場。会場からの大きな拍手に迎えられた。

「強いだけではダメ。優しい心をもってこその横綱」

 白鵬関が傍らに控える形で、モンゴル民族衣装で正装した父ムンフバット氏が講演に立ち、モンゴルの自然の中、子だくさんの家庭でのびのび育った白鵬関の子ども時代のエピソードを紹介。父の教えとして、「年寄りを敬う」「同年代の仲間と仲良くする」「後輩にはいい模範を示す」という三つを繰り返ししつけ、親子の交流の中で仲間にも動物にも優しい心で接する美徳を育んだ歩みをふりかえり、「自分もモンゴルで大横綱だが、横綱とは強いだけでは意味が無い。優しい心をもってこその横綱だ」と述べ、会場の感動を誘った。

 講演の後、モンゴル名物の馬頭琴やウール・ラクダ製品の絨毯やカシミヤ織、民芸品などのチャリティーオークションが開催され、参加者が楽しみながら盛んに名品の競り落としに興じ、会場は和やかな雰囲気に包まれた。オークションの売り上げ金は、モンゴル国での青少年育成事業推進のために寄付された。

 閉会後、ムンフバットさん夫妻を囲んだ懇親会がもたれ、日モ両国の友好や文化交流に携わってきた野木理事長をはじめとする両国人士、在野の活動家から駐日モンゴル大使館メンバーまでが食事を共にしながら歓談した。

交流が緒についたばかりの日モ関係
“戦後処理”がままならないノモンハン事件

 いまや、日本相撲界で優秀な力士を輩出させ、モンゴル国は日本国民にとって親しみ深い国となった。しかし、長く旧ソ連に同盟する社会主義国として推移してきた同国は、日本との本格的交流が近年始まったばかりであり、両国間の歴史にとって重大な位置を占める日本(及び満州国)、ソ連、モンゴルの各国軍があいまみえての武力紛争=ノモンハン事件(1939年)の真相の解明や遺骨収集事業もようやく緒についたばかりである。

 北東アジアの洋上と大陸に位置する両国が、今後相互の歴史をみつめ、文化や武術などの民間交流を広げながら友好と理解を深めることは、周辺地域にも大きな影響を与え、我が国をとりまく国際環境に平和の風を吹かせる上で大きな貢献になるに違いない。今回の特別講演会でのムンフバット氏の講演は、モンゴルと日本の歴史の底流に横たわるアジア人共通の価値観と、両国関係がアジアでの真の友好の核になるべき可能性を示したものといえる。

本紙は、引き続き草の根からの日本・モンゴル両国間の友好を促進するための取り組みに注目し、報道していく所存である。


<モンゴル民芸品のオークションが行われた>
(撮影・釣巻崇)


<レセプションで歓談するムンフバット夫妻>
(撮影・釣巻崇)


< レセプションでのモンゴル民謡の演奏 >
(撮影・釣巻崇)


<挨拶する野木国士舘大教授>
(撮影・釣巻崇)


<講演するモンゴル大横綱ムンフバット氏>
(撮影・釣巻崇)


<白鵬関と父ムンフバット氏>
(撮影・釣巻崇)


< 講演する父ムンフバット氏と白鵬関>
(撮影・釣巻崇)


<横綱に昇進した白鵬関>
(撮影・釣巻崇)


<挨拶する横綱・白鵬関>
(撮影・釣巻崇)

 

 

 


 

 

 

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