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arrow怠惰な市議会に代わり、市民が審判!
坂戸市長選挙で現職・伊利仁氏が圧勝
品性下劣な居住地詐称候補=高橋信次前市議は大差で敗退

yellowbox 59.2%の得票率で当選した伊利市長

 4月13日投票の坂戸市長選挙では、現職・伊利 仁氏が24,805票を集め、他の二人の候補を合計した得票よりもはるかに上回る圧倒的な支持を得て三選を果たした。三人の候補者の得票数(確定)は、次の通り。

当 伊利 仁  24,805票(得票率 59.2%)
   高橋信次  11,513票(同   27.5%)
   伊藤憲次   5,589票(同   13.3%)

※ 投票者数 43,342名(投票率 54.79%) 有効投票数 41,907票

伊利氏は、第5次坂戸市総合振興計画(基本構想10年)を一期目の平成14年に打ち出し、昨年度から後期5年の基本計画実施にとりかかっていた。今度の三期目は、ちょうど基本構想10年にもとづく後期計画の仕上げにかかる時期であり、これまでの実績をふまえて伊利市政の継続でこれを推進していくか、転換していくかを市民が選択する選挙だったといえよう。

 これは、同時施行の坂戸市議会議員選挙(定数24)に於いても問われる争点であり、結果として市長、市議の両選挙で伊利市政継続が市民に支持されていることを明確に示すものとなった。というのは、「今回当選した市議会議員のうち、日本共産党の4名以外は伊利市政与党」と見られるからである(行政関係者及び日本共産党筋の話。ちなみに、同筋によると今回、共産党支持者の多くは白紙投票するか、伊藤候補や伊利候補に投票したようである。投票総数と有効投票数の大きな差は、この話の信憑性を裏付けている)。

 「伊利市長は、ベッドタウンにふさわしい坂戸市の地域活性化を地道に進めてこられたと思います。環境重視でゴミ減量・リサイクル促進で他の自治体にはない成果をあげた他、“坂戸よさこい”のような市民に親しまれるイベント創出と支援を進めました。他の候補者や市議会の野党は、“坂戸よさこいは、金の浪費だ”“市職員がイベント支援で働くのはおかしい”などと言っていましたが、地域振興に市役所が率先して支援することのどこが悪いのでしょうか。対立候補が“坂戸よさこいは、1億数千万円つぎこまれている”なんて言っていましたが、でたらめです。実際、地域で中心的にとりくんだ人たちは、“そんな額のお金は動いていない。手弁当がほとんどなのに、なんで中傷するのか”と怒っていましたよ」(商工会議所関係者)

 伊利市政は、第5次坂戸市総合振興計画の「リーディングプロジェクト」(6項目)をマニュフェストにまとめ、わかりやすい公約として示した。市民もまた、実績に裏付けられたプランに自信をもって支持を寄せていたことが、本紙の取材でも感じられた。

yellowbox 政策論争の“低調”つくった根拠なき“第二の夕張市”攻撃

 一方、伊利陣営に挑戦した二人の市長候補は、どんな政策争点を持ち出そうとしたのか。伊藤、高橋両陣営に共通していたのは、「伊利市政は、開発偏重」「隠れた財政危機を深刻化・破綻させ、坂戸市を“第二の夕張市”にする」との攻撃だった。

 市長選挙中の取材で、実際にこのような主張を文書や演説で訴えていた両陣営に接し、本紙は違和感を覚えざるを得なかった。まず、坂戸市では夕張市が財政破綻をきたす原因となったような“テーマパーク”的な箱もの開発など行われていない。順当な都市計画にもとづくインフラ整備であり、それらの個々についてあり方の検討が必要であったとしても、いわゆる誰が見ても“無駄”な開発行為などは決して見当たらない。

 「坂戸市財政については、企業会計を含めてよく分析しないとわかりませんが、他の自治体同様に決して困難がないわけではないでしょうし、その点はよく監視しなくてはなりません。しかし、“第二の夕張市”とは、いくらなんでも言いすぎでしょうね」(日本共産党関係者)

 “野党”筋からもこんな声があるのだ。同時に進行していた市議会議員選挙を見ても、政策論戦は希薄な印象を持たざるを得なかった。本来、“オール与党”状況の中で一人気を吐く頑張りを示し、新旧交代を含め4名の現有議席を確保した日本共産党ですら、現市政に対する批判には見るべきものがなかった(「市長での対立候補も擁立できず、それが情けないけど現状なんですよ」と、日本共産党のあるベテラン活動家は本紙に語った)。

 こうした現状は、これまでの市議会における論戦の低調さが反映したものであることに間違いない。政策論戦そっちのけで、“顔つなぎ”による議席確保に汲々とする市議会議員たち…。そのことを別の形で示したのが、今回市長選挙に立候補し落選した高橋信次前市議の問題である。本紙が市民からの告発に基づき、綿密な調査の上告発した同氏の居住地詐称問題について、坂戸市議会は何度かの協議をしただけでお茶を濁し、結果として市長選挙での審判に任せて自分たちは本来、地方自治法や市議会規則にも規定されていた議員、議会としての責務を投げ捨てたのである。結局、市議会が解決すべき高橋信次前市議の「居住地詐称・他市での妻以外の女性との同居」問題は、市民が市長選挙を通じての審判でケリをつけることになった。

 市長選挙に比べて、市議会議員選挙が盛り上がりに欠けたのは、すべての市議会議員たちが示した、こうした筋を通さない無責任ぶりが背景にあったためであると本紙は考える。

yellowbox 選挙を汚した怪文書流布―市長対立候補関係者に疑惑

 今回の市長選挙に関して特徴的というより、市民をあきれ果てさせたものに坂戸市全域にわたる発行人・差出人不明の怪文書流布がある。行政当局が市民からの告発で把握、収集したものだけでも7種類に及ぶこれら文書こそは、いずれも現職・伊利市長やその家族を個人攻撃する、最も低劣で唾棄すべきネガティブ・キャンペーンだった。また、これらの中には、市役所の職員を実名で攻撃したものさえあったのだ。市役所関係者によれば、攻撃された市役所職員(2名)は、すでに警察に届け出ているという。

 本紙にも、「あまりに卑劣だ! 政策とか市政の問題を論ずる選挙を汚す、品性下劣な者の仕業だ」「“よさこい祭りに1億円浪費する伊利市長”なんて書かれている内容は、市長選挙対立候補の主張そのもの。こんなものを“内部告発”と称して、人の家に送りつける異常さには、背筋が寒くなる思いだ」などの声や投書が寄せられている。

 坂戸市選挙管理委員会によると、怪文書の配布や市民から寄せられた苦情や告発を見る限り、市内全域に及んでおり、多くが郵送されたものだという。市政に問題意識の高い複数の坂戸市民は、

 「今回、伊利市長の対立候補として戦った人の兄は、近隣自治体の議会議員で印刷会社を経営しています。この人は、坂戸市にも分所をもって営業しており、かつては坂戸市から印刷の仕事をとっていました。ところが、この仕事について入札の実施で自らが落札できなくなると、とたんに弟を使って伊利市政攻撃を始めたのです。市長選挙前後に大量に配布された多種類の怪文書は、この印刷業者が作ったものではないかと疑われても仕方がないでしょうね」と指摘する。

 これが事実ならばあきれた話である。当該印刷会社を経営する近隣自治体の議員も倫理上、いや刑事上許されるべきではない。他自治体の神聖な選挙を、ゴミのような怪文書で汚す…いやしくも自ら公職に就いた者がこのような所業をしていたなら、有権者を代表する政治の場からは永久追放されなくてはならない。

 地方政治の真の主人公は住民であり、正義は必ずやその審判として貫かれる―坂戸市長選挙は、そのことを示してあまりあるものだ。不義・不法を開き直り、傲慢にも市政攻撃を繰り返した高橋信次前市議に坂戸市民が明確な審判を下したことについて、本紙は喜びをもって受け止める。と同時に、今後も坂戸市議会がこれまでのような低調ぶりを示すのであれば、それが新たな反市民的議員を醸成する土壌となりうることを危惧せざるを得ない。市議会自らが議会という場の尊厳を守るべく、反市民的議員に対し毅然とした態度を取らない限り、われわれ市民の力だけでは防ぎきれない。誰のための市議であり、誰のための市議会なのか。坂戸市議会はいま一度、この問いを真摯に見つめるべきステージに立っていると言えよう。■

 

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