
新清掃センター建設計画異常あり!
9社のうち6社が談合事件で脱落!
「違法業者の復活」を待たず、3社で入札を決行せよ!
新清掃センター建設計画にまた「遅れ」の可能性が浮上している。舟橋市長による理由不詳の「計画凍結」から約3年、ようやく再始動した計画が、川越市の優柔不断な判断により再び遅延する可能性が出てきたとなれば大問題だ。
ことの経緯を示そう。川越市は新清掃センター建設事業スケジュールとして今年10月に公募型指名競争入札を実施し、12月の定例市議会にて工事請負議案を提案する予定となっていた。
今年1月末に川越市は応募業者として8社を発表。さらに翌月半ばまでの追加募集で日立造船が応募し、最終的に応募業者は9社となったことを、市は2月23日に行われた初めての「新清掃センター議員懇話会」にて発表した。
熱回収施設建設工事の公募型指名競争入札に際し、川越市が応募業者側に示した条件の第一は清掃施設工事登録業者A級。さらに「1:熱回収施設は自社が受注・設計施工したもの」「2:竣工後2年以上の稼働実績を持つこと」が前提とされている。また排出ガス基準値は従来と同様に設定され、新設炉には「3:国庫補助の実績」「4:ごみ処理能力200トン/日」「5:発電設備つき施設であること」を条件付けている。
だが、思いもよらぬ事態が発生したのは5月下旬。応募業者も出そろい、あとは専門家会議にて8月を目途に各メーカー機種のランニングコスト等の技術審査を経れば、無事予定通り10月の入札を迎えることができる、と誰しもが安堵していたときだった。
全国の屎尿・汚泥処理施設建設工事をめぐる談合事件である。大阪地検特捜部は5月23日、昨年中に実施された入札8件で受注調整を繰り返していたとして、独禁法違反容疑でクボタ(大阪市)など大手プラントメーカー7社の部長級社員7人を逮捕。さらに公正取引委員会は7社を含む談合組織のメンバー11社を同法違反罪で検事総長に告発した。
幹部が逮捕されたのは、クボタのほか、アタカ工業▽日立造船▽栗田工業▽荏原製作所▽JFEエンジニアリング▽西原環境テクノロジー。公取委はこれら7社に加え、談合に参加していた住友重機械工業▽三菱重工業▽三井造船▽タクマの計11社を同罪で告発した。
新清掃センター建設計画は応募9社のうち、「ペナルティなし」業者は3社のみ、という異常事態を迎えたのである。
なお新清掃センター熱回収施設建設に関して、平成18年度末までの建設計画執行を目途に環境省より「循環型社会形成交付金」(従来の「廃棄物処理施設整備費補助金」から変更)が交付される。
「犯罪業者の復活」を待つな
現状の3社で正々堂々と10月の入札を執行すべき
「生き残ったのは3社のみ」という現状について、建設事業を推進する鯨井の新清掃センター建設事務所は6月上旬、本紙の取材に対して「市の方ではまだ指名停止措置の具体的な内容が決定されていないので何とも言えませんが、現状ではスケジュールに変更はありません」との回答。8月に予定されているアセス全体説明会に先立つ自治会ごとの住民説明会も順次開催していくという。
これに対し川越市は「まだ指名停止措置に関して具体的には決まっていない」と前置きしながら「10月入札、12月議会提出というわけには行かないだろう」と建設事務所側のスケジュールに疑念を表明した。「(応募6社に対する)指名停止措置そのものは避けられません。しかし具体的にどのくらいの期間か、ということはまだ検討中です。長野県など指名停止機関を10ヶ月にしているところもありますし、川越市としましても埼玉県や近隣自治体の意向を見据えつつ措置する予定です」と回答した。
具体的な指名停止期間が未決定とはいえ「建設事務所のスケジュール通りにはいかないでしょう……」との反応から、入札を遅らせる可能性を暗に示す川越市。だが国からの交付金(循環型社会形成交付金)の条件は今年度内での計画執行であるはずだ。悠長に構えている場合ではないのだ。
指名停止の期間について近隣自治体および国との整合性を図る、というのもおかしな話だ。昨年、建設業界を騒がせた橋梁談合事件では、川越市は違反業者である住友金属工業に対し独自に5ヶ月(短期加重付きであるため実際には7ヶ月)の指名停止を行っている。新清掃センター建設応募6社に対する指名停止は現在なされていないものの、5ヶ月以上でなければならないのは言うまでもない。
予定通り10月に入札を実行するならば川崎重工業、神鋼環境ソリューション、新日本製鐵の3社で競うしかない。当然この3社で入札を行うべきであろう。市は12月議会における工事請負議案の提出をすでに公表してきたのだ。応募6社が別の事件で公正取引委員会の調査ないしペナルティの対象となっているとはいえ、川越市が今後明らかにする、6社に対する指名停止の期間が終了するまで……すなわち6社の「復活」を待つ、などという考えを持っているとすれば、非常におかしなことである。残った3社は「違法行為を犯さなかった」ということで、川越市が入札させるにふさわしい優良性を担保しているのだ。
今回の談合事件でも屎尿のみならず送風機、設備……加重犯罪業者らの違反行為が明らかになればなるほど指名停止期間が増えていく。「敗者復活戦」などやる必要はなく、「復活」を待っていてはならない。行政の公平性がなくなるではないか。応募した全社がペナルティ対象ならいざ知らず、そうではない3社間で価格競争をやるべきである。「もうこれ以上待てない」という市民の声も強い。
建設計画には現状で対応し、正々堂々と3社で入札を実行すべきだ。犯罪者の復活を待ってから入札を行う、などという馬鹿げた「予定変更」などしてはならないことを、本紙は強く主張する。■
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