
【学校乗っ取り・補助金不正受給疑惑】
「登記請求権請求事件」第4回審尋開かれる
事態、一向に進展みられず
「学校乗っ取り・補助金不正受給疑惑」の舞台である埼玉県川越市所在の理美容専門学校トータルビューティカレッジ川越。同校の前身校にあたる「坂戸理容美容専門学校」(旧・東京高等理容美容専門学校)土地建物の登記をめぐる「登記請求権請求事件」第4回審尋が3月17日、原告不在のままさいたま地裁川越支部にて開かれた。原告である松村東容疑者がさる2月11日、不動産侵奪罪容疑で西入間警察署に逮捕され、取り調べ中のまま現在に至っている。
これまでの審尋と同様、一般傍聴は原則不可(原告側関係者に限り特例により傍聴を認められる場合もある)。2月14日に行われた前回(第3回)審尋では、裁判所側より原告側の「権利の主張材料」を的確に整理せよ、と要請があったことは本紙既報の通りである。
ある土地に対する登記回復を主張する原告が、まさにその「自分のものであるはずの土地」に、被告が勝手に作った建物へ立ち入ったことにより逮捕される、という異常事態である。登記請求権請求事件と不動産侵奪罪の取り調べが同時進行をはじめて約1ヶ月。しかし事態は何一つ進展していない。松村容疑者に対する接見等禁止決定はいまだ解除されておらず、そのいっぽうで一般傍聴不許可というさいたま地裁川越支部の「密室」では、「原告の争点の整理」という、あたかも時間稼ぎかのような作業さえ遅々として進まないのである。「まるで時間稼ぎ」なのは、松村容疑者による舟橋市長への刑事告発のケースも同じだ。西入間署の受理(2006.11.30)から書類送検(2007.10.19)までに、約1年もの時間が経過しているのだ。「ありえない流れですよ……」 松村氏側弁護士も当惑の色を隠さない。
「モンスターファミリー」は警察に対し
松村容疑者の「新たな容疑」を作り出すべく圧力をかけるのか?
埼玉県下の警察にも裁判所にも『舟橋ファミリーの息がかかっている』と考えるのは、当然すぎるほど当然である。これは荒唐無稽な陰謀論の類では決してない。元厚生・郵政政務次官を務めた松山千恵子氏は、父に第一次岸内閣で文部大臣をつとめた川越の大政治家・松永東氏を、また夫に埼玉県副知事であり衆議院議員でもあった松山義雄氏を持つ。娘婿は現川越市長の舟橋功一氏。そして松永東・松山義雄・舟橋功一の3氏とも弁護士。さらには松永東氏の養子である松永光氏もまた弁護士資格を持ち、文部・通産・大蔵大臣を歴任した政治家なのである。「政治の松山・法律の舟橋」ががっちりスクラムを組んだ、このモンスターファミリーの強大な政治権力が、埼玉県下の警察・行政にどれほどの影響力を持つのか、想像にあまりある。
学校乗っ取り・補助金不正受給疑惑をめぐる、これまでお伝えしてきた公的機関の「一連の不透明な動き」について、すこしでも合理的な解釈を試みようとすれば、そこにどうしても「モンスターファミリーの介在」を否定することができない。それは松山・舟橋ファミリーが好き勝手に権力を濫用しているというより、むしろそれは埼玉随一の名門ファミリーに配慮し、その「傷口」を最小限にとどめようとする「行政・司法・警察らの共同歩調」という形で現れているのではないだろうか。換言すればそれは「学校乗っ取りが事実だったことに、みんなうすうす気付いている」ことをも意味する。まともに表沙汰にしたら大問題。だから事件をできるだけ曖昧に矮小化し、最終的には両者の和解へと誘導する……そうした暗黙のコンセンサスがあるのではないか。
ともあれ西入間警察署は、自分の土地に対する登記請求権を裁判所に請求しているまさに最中の、逃亡のおそれなどあろうはずもない74歳の老人を逮捕し、今日に至るまで接見すら解いていないのだ。ある関係者は強い懸念を示す。「近いうちに松村容疑者に対し、別の『容疑』が浮上するかもしれない。警察が(松村容疑者を)いったん逮捕した以上、今後警察は彼を少しでも長く拘留しようとするかもしれないからだ……」
松村容疑者が少しでも長く拘留されれば、それだけ彼の動きは止まる。原告が出廷できない「登記請求権請求事件」の審理自体が有名無実化しかねないのに加え、裁判所の心証も悪化する。実際、今回の「不動産侵奪罪」に関しては、松村容疑者にとって不利な結果しかもたらさないだろう、という観測もある。
「争点」はシンプル=登記簿謄本の「登記移転」理由(寄附)は無効
「寄附行為の不可能」を立証する「公正証書と領収書」
だが、松村容疑者が不動産侵奪罪で有罪となろうがなかろうが、学校乗っ取り・補助金不正受給疑惑の疑惑たるゆえんがいささかも揺らぐことはない。
本紙がこれまで再三にわたりお伝えしてきた「公正証書と領収書」。松山・舟橋ファミリーの政治権力がいかに強大であろうとも、この2枚の文書が示す意味、すなわち「寄附行為の不可能=準学校法人不成立」を覆すことはできない。
昭和42年6月29日、松本建設株式会社と松村東氏との間に交わされた、旧東京高等理容美容専門学校(現トータルビューティカレッジ川越)の建物に関する建築費の未払い金、約400万円に関する債務弁済についての公正証書と、昭和43年11月30日に松本建設が発行した、松村氏による残金総額365万円の完済を明記した領収書の存在が、「モンスターファミリー」の「学校に対する所有権の主張」を破壊するのである。
なぜなら松山・舟橋氏側が学校の土地について、自らの所有権の根拠としているのは登記簿謄本である。そこには登記移転の理由として「寄附」と明記されている。いうまでもなく松村東氏による「寄附」を意味する。だがこれら2枚の文書は、この「寄附」が不可能であったことを雄弁に立証しているのだ。
<トータルビューティカレッジ川越乗っ取り疑惑・「寄付行為」の不可能を証明する、公正証書が物語る「真実」>をご覧ください。
「学校乗っ取り・補助金不正受給疑惑」はいささかも揺るがない
旧東京高等理容美容専門学校に資産(寄附行為)なし。資産なければ同校は「法人にあらず」。県知事は同校への法人認可を取り消さねばならない。また昭和42年当時、同校を「法人」として下ろされた旧厚生省の「養成施設指定承認」も無効。したがって理美容養成施設に対し国が県経由で支給している補助金を、同校が受給する資格はない。同時に県には「これら一連の事実を知りつつ」同校に対し補助金の支給手続きを行い続けた不正支給容疑がもたれている。これらは事実であり、松村容疑者が有罪になろうと、「新たな容疑」が浮上しようと、微動だにするはずもない。
松山・舟橋ファミリーが約40年前、大志を抱いた青年の資産を簒奪し、塗炭の苦しみの半生を背負わせた「事実」……それを雄弁に示す数々の公的記録は、どれほどの権力を振りかざしても消すことはできない。
なお、「登記請求権請求事件」の次回(第5回)審尋期日は4月24日午後2時半より開かれる予定。■
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