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【市職員公金横領事件】
川越市政史上初の快挙!「百条委員会」始動!!
百条委設置「反対派議員」は市民の敵!

「市職員公金横領事件」に百条委員会設置さる!

「投票の結果を発表します。賛成18票、反対14票であります。よって本決議案は賛成多数で原案通り可決いたしました」……。

 2006年(平成18)9月25日は、川越市議会史に燦然と輝く日として長く記憶されるであろう。1922年(大正11)、市制施行から84年の歴史を持つ川越市議会において初めて「百条委員会」(調査特別委員会)の設置が決議された。決議案を提出したのは「プロジェクト川越21」の中原秀久市議をはじめとする4市議である。

 事件の詳細について再びここで触れる必要はないだろう。問題はまず、「犯人」である小暮浩・元川越市保健福祉部介護保険課主任(42)が7年にわたって横領したとされる金額約4千8百万円という数字が、9月8日に開かれた川越市議会第4回定例会での、中原市議の質問で初めて明らかにされたということ。さらに捜査権を持たない川越市がすでに独善的な内部調査を行い、小暮に対し懲戒免職という裁定を下していたことだ。そして庁議(月一回開催。市長、助役、収入役等、市執行部の会議)には報告さえあげられない……。まるで市が一丸となって、事件の全容を市民の目から隠蔽しようとしていたかに見える、何ともいえない不透明さがある。

7年で約5千万円の不明金を生じさせた市の危機管理能力が責められるべきはいうまでもない。それどころか犯罪者に対し、市民の税金からボーナスや有給休暇を与えていたことは報道の通りだ。

 この事件には、さまざまな憶測が飛び交っている。小暮元職員個人が全額を「懐に入れた」のではなく、市の上級職員らとのいわば共謀である、との確度の高い情報も流れている。驚くべきは、そこに複数の現役市議も絡んでいるという噂だ。

 川越市の不透明な事後処理に対し、市民や市議が強い疑念を抱くのは何ら不思議ではない。川越市議会にとって百条委という「伝家の宝刀」を抜く事由は、十分に揃っていたのである。

 だが百条委は満場一致で可決されたものではなかった。中原市議が提出した決議案に対し、市議会内の各会派は賛否で割れた。各会派の代表者会議で議論しても一向にまとまらないため、議会事務局は投票での採決を要請。通常の議案であれば起立による採決だが、今回は可決と否決見込み数の差が微妙であり、なおかつ議案が重大性を持つことを、議会事務局側が勘案したためだ。

 投票は無記名で行われた。議会事務局に「投票なら無記名方式で」と強く進言したのは、佐藤恵士市議と言われている。

 中原市議は自身のウェブサイトにて、投票時の模様をこう記している。

<議場内にいる議員数は議長を除き38名だったが、本議案に関係する「市青少年健全育成協会」の理事5名と監事1名は採決には加わらず退席し、残る32名の議員による直接無記名投票が行なわれた。決議案の提出に際し、予め賛成の意思表明し、提出に署名した会派と議員数は、プロジェクト川越21が4名、公明党6名(1名は退席)、民主党3名、市民クラブ1名(1名は退席)の14名であり、このままでは過半数に届かずとても勝算はなかった。一方、「百条委員会設置の決議案」提出に対し、賛同しなかった会派で議場に残っていたのは啓政会16名(2名退席)、共産党1名(1名退席)、社会民主党1名の計18名だった。この時点で、このまま採決が行なわれると明らかに否決されると思われた>
(中原市議のウェブサイト・9月29日付け「今日の一言」記事より引用)

 投票直前の票読みでは、反対派に押し切られてしまう可能性の方がむしろ大きかったのである。最大会派である啓政会が反対に回っていたためだ。だが「賛同しない会派」の一部にも、事件に対する舟橋市長や執行部の対応に疑念を抱き、調査の必要性を感じていた市議がいたのである。

「反対派議員」は市民の敵!
「徹底追及はゴメンだ」が彼らの本音?

 しかし、である。百条委の設置が「賛成18対反対14」で……つまりぎりぎりのところで決議されたという事実は、いったい何を意味しているのか。14名の市議は、公金横領事件に対する調査を「必要なし」と考えていたのだろうか。市職員による約5千万円の公金横領事件を「調べる価値のない問題」として軽視している、とでも言うのだろうか。

  反対派議員が唱える「表向きの」反対理由とは、2通りに大別することができよう。

- 反対理由1:「地方自治法百十条による特別委員会」でもいいのではないか?

  ここでまず、「百条委員会」と「百十条委員会」との違いを明確にしておかねばならない。

 百条委員会の最大の特徴は、強力な調査権限にある。百条委は、地方自治法第百条によって規定されている、地方議会の調査権を行使するために設けられる特別委員会だ。百条委では出頭・証言・資料提出に際し正当な理由なく拒否することはできない。偽証は有罪となる。国会の国政調査権と同様、罰則を設けることで調査権の実効性を担保している。

 これに対し「百十条による特別委員会」には罰則がない。決算特別委員会と同じような性質の、テーマを絞った単なる特別委員会だ。出頭や証言、資料提出を拒否しても罰せられない。

 市職員公金横領事件をめぐり、警察が捜査し立件すべき問題は「公金横領というカネの流れ」の犯罪性にある。市民感情を逆撫でした「有給休暇・賞与支給」に関する問題、また川越市役所内における危機管理の不備については、警察の捜査権は及ばない。

 したがって警察の権限外の部分について徹底的に調査するのであれば、国政捜査権に準ずる力を持つ、百条委でなければ意味をなさない。「百十条委員会」では、客観的・公平な調査は望めまい。やってもやらなくても同じ。誤魔化しと帳尻合わせの場となるのは陽を見るより明らかだ。

- 反対理由2:外部の人間による調査委員会を設置すべきだ

 地方自治法に「百条」が存在するにもかかわらず、何のために「調査の外注」を行わなければならないのか理解に苦しむ。「地方自治法百条」が規定する国政調査権なみの強力な権限を付された外部調査組織とは、具体的にどのような組織を指すのか。

 現職市議に残された時間は来年4月末であることを考えると、こうした主張をする一部議員とは、単に次期市議選までの時間稼ぎをしているのではないか、とさえ思えてくる。

疑惑の市議らに「逃げ道」を用意するな!

「反対派議員」の主張に共通するのは「強力な調査権限を持たない」代案を選択すべき、ということだ。つまり出頭拒否や偽証を許す形での調査を行うべきだ、と主張しているのである。

 それは何ゆえなのか。予算の問題だろうか。中原議員が提出した決議案では、百条委は委員10名、予算は220万円以内とされている。もっとも大きな割合を占めるのは速記料。精緻な証言記録を残すためには不可欠の支出だ。反対派市議は、220万円の支出を抑えるためなら「市職員による約5千万円の公金横領事件」の全貌が曖昧になっても構わない、とでも言うのだろうか。

 あるいは「強力な調査権限などなくとも、関係者はみな正直に証言するはず」というナイーブな情緒のゆえだろうか。事件の舞台となった財団では、監査を務める高橋市議が「数字の不一致」に気づくまで、誰一人横領疑惑を指摘しなかったではないか。

 最も可能性の高い理由は「逃げ道を用意しろ」ということだろう。反対派の中には、舞台が百条委に移ることで「徹底追及」を恐れている市議がいるとしか、考えられないのだ。

 複数の現職市議が事件に深く関与しているという根強い噂を、もう一度思い出していただきたい。

 さらに本紙は取材の過程で奇妙な情報を得た。百条委設置に反対する「別の理由」として「市長を守らねばならない」と主張する一部議員の存在である。

 おかしな話だ。舟橋市長は「宛て職が多すぎるため監督不行届きとなった」ことを、事件の間接的原因として釈明している。ならば百条委を設置し、「市長と宛て職理事長との兼任」がどれほど非現実的なハードワークであるのかを明らかにすればよいではないか。百条委による徹底した調査こそが「なるほど、これでは市長の監督不行届きも無理はない」と証明し、市長を責任追及から「守る」絶好の機会であるはずなのだ。

反対に回る「共産党」の怪

 先に引用した中原議員のウェブサイト記事によれば、百条委設置に反対した会派は啓政会および共産党、社民党である。

 驚くべきは、「金権腐敗の追及」では定評があり、自らを「清潔な党」と謳ってはばからない共産党が反対に回っていることだ。共産党議員団は2名。このうち佐藤市議は退席していたため、川口知子市議が反対票を投じたのだろう。川口市議は、財団理事を務める佐藤市議を「徹底追及」から庇うために、反対票を投じたのではあるまいか。ならば、きわめて悪質な反市民的行為であり、川口市議は市民の敵、と言わざるを得ない。

 決議投票を「無記名方式で」と議会事務局に進言したのは佐藤市議といわれている。結果的には無記名であったために、会派全体の意に反して賛成を投じた市議が現れたのが幸いした。だが佐藤市議はなぜ、無記名にこだわったのか。市民の代表である市議が、半匿名性を維持された状態で政治的主張を表明するというルールは、暫定的なものであろうと異常だ。こうした異常かつ不健全な決議方法が万一採用されそうになったら、真っ先に反対するのが共産党ではなかったのか。

今回の百条委設置をめぐる動き一つをとっても、佐藤市議率いる共産党会派の動きは不可解であり、十分に非難の対象となる。少なくともこれでは「川越市には共産党は不要」と断じられても仕方があるまい。

 本紙は後続する別記事(インターネット版)にて、この事件をめぐる、誰も書かなかったもう一つの横領疑惑を検証する。その疑惑に至る道の曲がり角にはいつも、佐藤市議がひょっこりと姿を見せることを、先にお伝えしておこう。

神田壽雄市議の「厚かましさ」
細谷金作逮捕=噴出する悪事の証拠で
次の百条委調査の対象は神田市議自身か?!

 県下の不動産業界から「細金」の名で親しまれてきた……いや、忌み嫌われてきた男がついに詐欺で「御用」となった。埼玉県宅地建物取引業協会前会長であり不動産会社「郷土開発」社長、そして03年には黄綬褒章を受章した細谷金作(69)が10月3日、不動産売買額の改竄で埼玉県警に逮捕されたのである。

 事件の概要はすでに全国紙等で報じられているため割愛するが、細谷と「郷土開発」による今回の詐欺事件の鍵は「虚偽の売買契約書」。

 本紙は今年3月、インターネット版にて神田壽雄市議を中心とした、県住川越笠幡団地をめぐる「約9億円の公金横領疑惑」について詳細に報じた。昭和61〜63年当時、川越市経済部次長であった神田市議は、インチキな県住計画を立案した当時の県庁有力者・村上貞夫氏と結託。神田氏自ら所有する二束三文の土地を、約4ヶ月半で9億円近くにまでつり上げ、県に買い取らせた疑惑である。県を相手にしたこの「約9億円の錬金術」で、大きな役割を果たしたのが細谷だ。

 細谷は神田氏らの土地5筆の「土地ころがし」の、いわば最終ランナーだった。土地をとりまとめ県に売却した平成元年2月、県との間に取り交わされた売買契約書の甲欄には埼玉県、そして乙欄にははっきりと「坂戸市日の出町3番15号 郷土開発株式会社代表取締役 細谷金作」と明記されている。取引金額は約8億7千6百万円。にもかかわらず、細谷は「そんな土地を扱った憶えはない。字も俺の字じゃない」などと、小学生のような言い訳で本紙の取材から逃げ回っていたのだ。

 このとき細谷金作は「国土利用計画法の届出義務違反」および「都市計画法違反」等の違反行為を積み重ねていたのだが、その細谷に違法な土地転売をさせていたのは、はっきり言えば神田氏である。なぜなら「土地ころがし」とは「地価の上昇が確実である」という前提の元で行われる行為であり、地価の上昇を担保したのは、神田市議(当時は川越市上級職員)と村上貞夫氏が結託し立案した「県住計画」そのものだったからだ。

(「約9億円略取の全貌」および詳細な資料等は、本紙インターネット版過去号記事をご覧ください)。

いま明かされる、県住川越笠幡団地をめぐる
「約9億円の錬金術」!

第一回:「謎の空き地」を追え!
第二回:神田壽雄川越市議という人物

第三回:マスタープラン
第四回:傀儡たちの舞台
第五回:森は森へ還せ!

 県営住宅計画は現在も「凍結された継続事業」。つまり神田氏らは土地(山林)で県から約9億の税金を略取し、珍鳥の棲む笠幡の森には無惨な空き地だけが残された、というわけだ。

 神田壽雄市議とは、「公金略取疑惑」では小暮浩のはるか上を行く、真っ黒な人物なのだ。その神田市議が、あろうことか今回の市職員公金横領事件の「百条委員会」に名を連ねている。

 厚かましさここに極まれり、というべきか。反対会派であった啓政会から、あえて百条委メンバーに加わることで、自身に降りかかる疑惑を払拭しようとでも考えているのだろうか。

 中原市議はこう語る。

「川越市議会にはまだ良識が存在している、と信じてもよろしいのでは、と市民の皆様に申し上げたい」

 むろん、百条委員会の設置が決議されたことに対し、本紙は「よく成立したものだ」と喜び感心している。百条委による今後の調査に大いなる期待を抱いている。

 だからこそ、なのだ。「市議としての良識」からおよそかけ離れた場所にいる人物、自身こそがまさに徹底した調査の対象となるべき神田壽雄市議が、百条委にあたかも「良識派議員」のごとく名を連ねている……。このことが川越市始まって以来の快挙に、大きな汚点となったことが残念だったのだ。

 しかし百条委設置の一週間後、別件とはいえ細谷金作が逮捕された。神田市議にとっては寝耳に水であっただろう。今後の取り調べで、細谷と郷土開発の「疑惑」に対しても警察の鋭いメスが入ることは想像に難くない。「約9億円の公金略取」事件に関して、一報道機関にすぎない本紙では解明できなかった「残された謎」を捜査当局が明らかにする可能性は大きい。その日こそ、神田市議の「濃厚な横領疑惑」が、白日の下にさらされることになるだろう。

 神田市議よ。覚悟しておいた方がいい。■

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