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3:新田中政治への期待
所得倍増政策と日本列島改造政治によって達成された日本の経済大国化は、政治の指導とともに、国民の意識がある一点に集中されたからである。
その一点とは、国民すべてが、田中角栄的に固まったことである。各人の顔形は違っていても、物の考え方行動のしかたは、すべて角栄的なものになった。一億総角栄化といっても決して言い過ぎではない。
いまここで角栄を潰したらどうなるか。要するに一億総玉砕である。例を一つ挙げよう。列島改造時代の国民は、老いも若きも、男も女もおしなべて毎日の生活を喜々と送った。しかし、時代が三木、福田、大平の時代になると人びとの顔色は暗くなり神経症を訴える者が激増した。他方生活の方は、所得も伸びず物価もあがり日々の生活は苦しくなるばかりだ。正直なところ、国民の日々の生活に政治は直結していない。腹に一物も二物ももった政治屋どもが、やれ倫理だ、やれ政治浄化だと騒ぎ回ることなど雲の上のできごとにすぎない。ざっくばらんな話し、倫理の判が押された千円札より、いささか手垢に汚れていようとも一万円札の方が良いのは子供でも理解できる。
国民が真に求めているのは、田中角栄的な政治、要するに生活が即豊かになり、皆んなが神経質に明日を考えなくても済む庶民政治である。
田中を潰したら、日本民族も潰れてしまう。いまの政治の大問題はここにある。
われわれ国民は、千円札を有難がる政治より、一万円札を有難がる政治を選ぶ権利がある。そのために、国民一般
は、上級審で田中の無罪をかちとり、田中を再び日本の指導者に据えなければならない。天与の才能に恵まれた田中元首相は、国民の「本音」の願望を必ずかなえてくれることであろうことを、筆者は確信してやまない。
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