行政調査新聞社 社主:松本州弘 埼玉県川越市

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瓦解する華信

  1月29日、「毎日」「読売」朝刊は千葉県警による華信強制捜査着手を報道。 NHK、TBS 、NTV 等のテレビ各局も朝のニュースで取り上げた。本格捜査の着手について、報道され始めて久しい感があるが、驚くべきことに大橋利一郎会長(昨年、本紙による直撃インタビューの追及以来、海外逃亡中)が率いる盲信サギ集団・華信は引き続き「投資事業」展開の場をタイ王国に移し、新規会員の拡大を図りながら蠢動を続けてきた。

 本紙は、本格的捜査着手の動向をつかんで以降、これの妨げになる恐れのある詳細情報の報道を控えてきた。その間、様々な被害者からの告発や幹部会員からの情報提供が多数にのぼり、組織内での暴力的恫喝など驚くべき実態を把握していた。今日に至り、本紙が先頭に立って追及し続けた職業的サギ師・大橋利一郎とこれを盲信あるいは確信犯的につき従い、多くの庶民を騙して 100億円以上にのぼる浄財を巻き上げた華信・カーマスカット幹部たちの罪状は、満天の下に暴露されつつある。ここに本紙は沈黙を破り、新たに寄せられた情報の一端について読者に提供し、華信・カーマスカット糾弾の世論形成の一翼を再び担うこととする。


本紙の警告が現実に……タンザニアで会員がマラリア死

 「息子さんは、貧しいアフリカの現状を変えるために現地に飛び込み、不幸にして亡くなったのです。まったく悲しい出来事でした。しかし、私たちの中古車輸出事業は、それぞれが自立した自営業者としての参加であり、マラリア予防接種をしなかったことについては残念ながらご本人の責任です」……タンザニアで真正マラリアのために急死した加瀬令雄さん(32)の実家に「説明」と「お悔やみ」を述べるために20数名の会員を引き連れて現れた華信幹部は、こう述べたという。

昨年 4月 4日に鹿島港を出港した華信所有の「しんかい丸」に乗ってアフリカに旅立った若者たちについて、本紙は「素人による危険な航海」「家族は安否を確認すべき」と警告してきた。「しんかい丸」はその後、東シナ海での機関故障、インド洋での再度の故障やフィリピン人船員の逃亡等のため漂流状況に陥り、結局他国船によって救助・曳航されて出港から三ヵ月後に南アフリカのケープタウン港に係留されたまま差押えを受けた (曳航、係留料金の支払いが不能だったため) 。乗り組んでいた11名の華信会員は、タンザニアに移動してその後に上組の自動車運搬船で到着した 750台の中古車の受入れと販売にあたってきた。

現地での慣れぬ天候、風土に疲労しながら日本から届いた「ボロ車」の中古車の保守と販売に従事してきた (この間に売れたのは、たったの数台だという) 。

「現在タンザニアではメンバーの全員が自分たちの場所を築くためがんばっています。炎天下、輸出されてきた車輌を真っ黒になりながら修理します。修理を終えたら車輌を順にタンザニアからコンゴのルブンバシまで陸送します。道なき道を進む、二十五日間約二三〇〇キロの道のりです。修理も輸送も、このアフリカではまさに命がけ」(華信機関紙『華々人々』Vol.006 、2002年12月 7日発行号記事)

……加瀬さんの仕事は、タンザニア〜コンゴ間の自動車陸送だったという。マラリア蚊の蔓延する野道を、商品の自動車を運転する最もきつい業務にあたっていたのに、加瀬さんは予防接種すら受けさせられていなかったのだ。ちなみに南ア共和国以外のアフリカ諸国への渡航に際しては、「マラリア予防接種」の励行がわが国政府によりよびかけられており、企業は業務出張に際して社員に対して必ず接種を行わせている。

「華信の事業参加は、自己責任で」……昨年、「中古車輸出事業」が開始されて以来、華信・カーマスカットが発行するチラシや幹部の言動にさかんに登場するスローガンであったが、自らがアフリカの果てに追いやった会員の死に対して責任回避する口実にするとは、もはや呆れて (やり場のない憤りも感じる) 論評する気も失せるほどだ。

1月23日、24日に行われた加瀬さんの葬儀は、華信メンバーが取り仕切ったという。既に情報を察知したマスコミが取材していたというが、その一人に対して複数の華信メンバーが殴りかかるというトラブルも発生したという。我々としては、華信によって死においやられた加瀬さんのご冥福を心からお祈りすると共に、いまだ目覚めぬ会員各位が深く反省するよう求める。我々は、日本の将来ある若者の命を散らした真の国賊・大橋利一郎とそれにつきしたがう華信幹部たちの罪状を永遠に銘記し、糾弾を続ける。


タイ王国で蠢動する大橋利一郎一派……既に現地当局もマーク

 29日、午前10時から関東地区の華信拠点 (成田本部アジト、大橋宅、日本橋本社、カーマスカット店舗等) への千葉県警による強制捜査が実施された裏で、小田原地区からの 5名をはじめとする華信の中古自動車輸出事業メンバーが成田からバンコクへと飛び立っていった。目的は、現地で落ち合う大橋利一郎会長と共に「タイの有力者と合意した合弁プロジェクト」の視察や打合せだという。

 いったい、なぜタイなのか?

実は、本紙ではある事情から国名を伏せてタイにかかわる華信の妄動を報道している。「押しかけ接待」である。

「華信の連中は、タイ当局者にカネをまいて要人の私的旅行の日程を把握し、現副首相や元バンコク銀行総裁らの家族が宮崎シーガイヤに滞在するのにあわせて "押しかけ接待" を展開したのです。大橋登副社長ら総勢30名が中古車のリンカーン・リムジーンやボックスワゴン車、マイクロバスに分乗して空港で一行を出迎え、勝手に宿泊先も同じところをおさえて付きまとったのです。手土産としてブランド品を人数分用意し、『大橋会長の指示で、みなさんの接待をします。今度、タイで大橋会長は国王に拝謁することになっております』等と話していました」

……この華信メンバーの奇行は、かえってタイ側要人を警戒させるところになった。タイ政府筋からはわが国の外務省に問い合わせがあった他、タイ警察当局も国内での華信の動向に目を光らせている。

「先日、海外から日本へいらしたある要人の奥様や、そのご友人の接待に関わらせて頂きました。……九日間の滞在中ずっと同行させて頂いて……最後には『皆様に素晴らしいチームワークで誠意と真心をこめてお世話して頂き、ありがとうございます。このようなことは世界中どこにもないでしょう。会長を心より尊敬いたします」 (前出『華々人々』Vol.006 の大川直美による記事) 。

"押しかけ接待" も彼らが描くと、こうなってしまう。この記事を書いた大川直美以下、華信の連中は同行中、始終ビデオカメラで要人の姿やPRのためのDVD を無理やり見せているシーンを撮影し、現在これを再編集してPR版を作成。成田事業本部等でこれを会員に見せて、新たな投資を募っている。

 しかしながら、本紙は東南アジアの情報ルートから華信が企むとんでもない国際犯罪の兆候をつかんだ。

「大橋利一郎は、タイ国陸軍司令部に日本円1000万円を手土産にして訪れ、『現在、諸国軍間で行っている兵器や商品の共同融通システムのルートに、華信を参加させてほしい』と申し入れてきた。司令官は儀礼的に『検討してみよう』と述べておいたが、通関なしに軍の輸送機が互いの基地を行き来するルートに彼らがどんな "商品" を載せようとしているのか不安なので、話に応ずる気はタイ側に無い」……ASEAN の軍事連絡筋の言葉である。

 東南アジアでは、長く地域紛争が抑えられてきている。これは、政府間というより、各国軍間に醸成された「友好関係」を隠れ蓑にした軍人たちによる兵器や物資の通関無しの "闇貿易" による利権構造が寄与している面がある。各国軍は、それぞれの空軍基地間を軍用輸送機定期便でつなぎ、取引ルートを確立しているのである。

これらの事情に加えてタイの地政的位置を見るなら、大橋一派の企図していることは明らかだ。彼らの狙いは、ズバリ麻薬取引である。「北朝鮮との取引」を自慢する彼らの謀略団体としての危険性は、タイでの動きからも伺うことができる。更に、この情報筋は重大な事実を伝えてきた。「大橋は、華信には関係していない現地の日本人名義でバンコク銀行に口座を開き、巨額の預金をした。バンコク銀行は、現地での事業ビザが無ければ口座を持つことができない。大橋利一郎は、華僑系の地下銀行を使って日本や中国から闇送金をし、それをバンコク銀行にため込んでいるのだ。これを麻薬の買いつけ資金にしようとしていることは明らかだ」。

 本紙記事を諸兄が読まれているこの瞬間、大騒ぎの日本を逃れた狂信的な華信会員は、現地駐在の井澤仲之副社長、それに逃走先の上海からかけつけた大橋利一郎と共にわずかなカネにあかせた「VIP 気分」を満喫し、現地の下級役人たちと宴の杯に酔っているだろう。その宴では、「現地 ODA事業」「中古バス輸出事業」「道路建設」等の現地事業への華信の参入等のカラ約束が、タイ側の満面の笑み (臨時収入を得た喜びによる) の中で声高に語らわれているのだろう。彼らが宿泊しているバンコクのプレジデントホテルでは、特別料金でVIP 待遇 (それもひとり数万円程度の支払いだが) がされており、夢見心地で日本での憂さを忘れようとしているに違いない。

その裏で、タイ警察は華信側の発言と行動の全てを記録し、その犯罪性の裏付けを進めている。そして、その情報は日本政府に確実に伝えられている。


給与支給も配当も途絶えて……窮状を深める国内の華信拠点

報道によれば、捜査当局は華信関係名義の口座の全ての動きを把握し、現在、国内口座には数億円しか残されていないと述べているという。コンゴでの合弁事業及び中古車輸出プロジェクト、「価値再生」と題した稚拙なバッタ屋商売 (潰れた量販店の商品の買い取りと販売) 、ボロ集め等、手を出したありとあらゆる事業が失敗し、多くの会員が窮状に陥っている。カーマスカット (現在、偽装のため店舗名を変えているという) の社員、特に成田事業本部で集団生活しているメンバーに対する給与支払いストップし、彼らは給与の代わりの「現物支給」 (「価値再生」事業用のブランド品や百円ショップ用商品等) を抱えて「どうやって売りさばくか」に苦心しているという。

「彼らにとって、大橋会長がタイで展開しようとしている事業が唯一の希望なんです。毎日、腹をすかせながらタイのDVD を見ている状況で、このDVD も成田本部だけに置いて会員を集めて上映しており、その際、住み込み社員たちの食料を恵んでもらっている状況です」 (事情を知る元幹部) 。

国内会員の窮状の一方で、巨額の現金を使い放題使って海外生活を続ける大橋利一郎。この犯罪集団の頭目に対する糾弾の火は、いま大きく広がり、国境を越えた司直の手による捕縛もそう遠い将来の話ではなかろう。

本紙には、「リンチを受けた」「幹部からニセダイヤをつかまされた」等の数々の告発が寄せられている。「華信と大橋利一郎らの犯罪について、全てを明かしたい」との元幹部からの申し出も来ている。先に報道した、自民党政調会長代行の久間章生衆議院議員による華信がらみの ODA口利き事案の通報も入手している。これらについても、順次明らかにし、華信とそれをとりまく犯罪集団の実態を暴き出していく決意である。

 

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