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 詐欺師・大橋利一郎と狂信的会員の“最後の宴”

  1月29日、謀略的詐欺師集団・華信の関東方面アジトが警察の強制捜査を受け、マスコミは大橋利一郎会長の姿を求めてタイの首都バンコクに飛んだ。ところが、本紙報道に敏感に反応して大橋らはバンコクでの宿泊先を変え、東南アジア有数の大都会の喧騒に狂信的会員たちと共に身を隠した。同日夜には、成田から空路現地入りした中古車輸出事業メンバーとディナーを楽しみ、30日夜は洋上クルージング・ディナーを催している。

「激動の2003年へ!大橋利一郎会長の御言葉 五十歩百歩じゃしょうがない。」……華信機関紙『華々人々』Vol.007(2003年 1月 7日発行) は、醜悪な大橋の顔写真と共に一面でこうブチあげている。そして、なぜか国名を隠した「東南アジア」での大橋や会員たちの活躍風景、現地に派遣した船舶等の写真を掲載し、 "前途洋々" たる華信事業の「成果」を誇っている。

しかし、現実は大橋利一郎らがバンコクで "最後の宴" に興じている一方で、警察の捜査で業務が全くストップし、給与も売るべき物件もないまま垢にまみれてカーマスカット店や成田事業本部で多くの「出家信者」たちが途方に暮れている状況だ。「輸出事業展開の拠点」として、一時は物資の再生と収集のセンターにされていた華信・カーマスカットの川崎港埠頭倉庫は、使用料が昨年 9月以降滞納されたまま人影がなく、物資詰め込みが中途になったままのコンテナや各種資材、車輌や物資が野積み状態で放置されている。

華信拠点は、その虚飾に満ちた言辞と裏腹に廃墟化しつつある。

 「価値再生の極意」? スクラップ船をそのまま再生、タイに派遣
背景に久間議員の口利き疑惑

「世界規模の『価値再生』事業確立に向け 4隻の船舶が東南アジアに到着!」……『華々人々』Vol.007 一面には、麗々しく華信がタイのア・ウドン港に送り込んだ浚渫船等の写真を掲げている。これらは、以前より華信が買い取りを機関紙上で誇り、小豆島や岡山県内のドックで会員の素人仕事による「価値再生」事業と称する修繕作業の末、洋上に乗り出したものだ。それぞれが数百トン級の船舶で、今日においてはとても外洋航海に使うような代物ではない。しかも、これらはいずれも廃船として解体される予定のものだったというのだ。瀬戸内海でこれらの船舶の修繕作業を観察してきた当局関係者は、次のように述べている。

「会員たちは、『船まで買って、修理している。大橋会長の事業は本気だ!』などと思い込んでしまうようです。これらの船は、華信にとって広告塔の役割を果たしているようです。しかし、この船舶の入手方法ほど華信のいう『価値再生』というもののいい加減さを示すものはありません。華信は廃船をスクラップとして購入するというより、旧船主より『解体料金』をとって引き取っているのです。これを解体せず、素人たちがペンキを塗り替えるくらいで外洋に乗り出させている。よく洋上で故障しなかったものです」

本紙で繰り返し報道した「しんかい丸」も、同様の手法で入手して「コンゴ航路」に投入したという。こちらは案の定、漂流したまま目的地には到着できなかったのだが。

呆れたことに、この華信による船舶購入を見て「これは本気で事業を進めている」と思い込んだ人物が、会員以外にもいたという。自民党の久間章生衆議院議員である。「タイに居る大橋登副社長は、『日本政府がタイで行っているODA 事業に、与党の実力者である久間章生政調会長代行のバックアップを取り付けてある。だから、我々は浚渫船も用意してバンコク市の運河開発事業に参入できるのです』とタイ側や現地訪問の会員に話しています。タイ側では彼らの奇行のため、信憑性が疑われているのですが、実際に浚渫船を見せられた上でこの話をされた日本人たちは『タイの事業は本物だ!』と帰国後、あちこちでしゃべってまわっています」……本紙に華信内部から寄せられた証言である。

そして、政府に近い筋からも次のような重大な情報を得た。「久間議員は、タイ ODA関係部局に自ら乗り込み、『俺が調査依頼した記録を全て提出しろッ。記録を省内に残すな。逆らうなら、退職後の再就職ができなくしてやる』と大騒ぎしている。久間は、バンコク市運河事業へのある企業の参入可能性について担当者に検討を依頼したため、慌てている」

久間議員が ODAがらみで騒いでいるとの情報は、当初、華信とは関係ない脈から得たものである。同議員は、日タイ友好議員連盟を牛耳ろうと肝臓を患っている元外相で連盟会長の河野洋平衆議院議員に会長引退を迫る等の不透明な動きもしていた。しかし、タイでの事態が把握されるにつれ、実はこれが久間議員と華信幹部との接触と謀議によるものである可能性が高いことが明らかになってきたのである。

同議員は現在、関西国際空港二期工事の埋め立て事業に、事業費ピンはねのための「コンサルタント会社」を秘書がつくっていたり、自民党県連幹部が逮捕された長崎県の公共事業の受注業者からの巨額献金等の実態が明らかになり、「刑務所の塀の上をよろめきながら走っている状態」 (長崎現地マスコミ関係者) なのだという。この上、詐欺容疑も展望して当局の強制捜査が行われた華信との関わりや委託による口利きの事実が浮上すれば、久間議員の政治生命の終焉につながることはおろか、政権党の危機に直結する重大問題となることは必至である。

本紙はこの点について、引き続き事態解明を進めていく決意だ。

華信内に渦巻く内紛……コンゴ事業失敗の責任なすりあう

とうとうマラリアによる死者まで出してしまった、アフリカでの中古車輸出事業……本紙に続いて「読売新聞」でも「出資者を使役して死亡させた」と報じている。最新の『華々人々』Vol.007 二面には、「ダルエスサラームからルブンバシへ 激走2,300km 陸送記」と題してタンザニアに持ち込んだ 750台の中古車をコンゴに売りさばく活動の報告の詳細が「美談」風の記事に仕立て上げられている。

この記事は、しかしながら書き手が洗脳された「正直者」だけに、事業の失敗をまざまざと描きだすものとなってしまっている。まず、タンザニアからコンゴの目的地までに 9人のスタッフがその人数分の中古車を陸送するのに10日以上かかってしまったことを白状してしまっている。往復20日として、750 台の車を運ぶだけで半年かかってしまうのだ。その上、三回も国境を越えるというのに「国境での作業には、常にアンダーマネーが付いて回るというのだから、始末が悪い」 (同記事) 。

このような体たらくに陥った中古車輸出事業なのに、「華信社長」の椎名正秀は同紙四面の「新年あいさつ」で、「昨年は会長が導いて下さったコンゴ民主共和国・タンザニアの事業でトラブルもありました。しかし、皆さんの代表として現地に行っているメンバーの頑張りにより、車の販売ルートが構築できました。これにより今後、更に前進していくものと確信しています」とぬけぬけと述べている。まったく、白を黒と言い換えて恥じない厚顔ぶりだ。しかし、ここにも思わぬ本音が漏れているのも見逃せない。

現在、華信内部では「コンゴ民主共和国・タンザニアの事業でのトラブル」を巡って、口汚い罵り合いが続いている。それが、先に報道したタンザニアでの会員の死についても「担当した幹部が海外旅行保険料を着服した」「いや、大橋会長の取り巻きたちが必要経費を払わない」等と責任のなすり合いをするまでに至っている。

実は、この内紛に係わる一方の幹部から本紙に対して「真相を話したい」とのはたらきかけがあった。その話の概要は、「自分らはコンゴ政府との話し合いをきちんとまとめたのだが、大橋利一郎とその取り巻きが必要な経費を払わないばかりか、インチキな手法でカネ集めをしたためコンゴ側の心証を悪くした」「日本の外務省もウソをついている」等である。本紙は、それらの話についてきちんと述べるなら、紙上に論評を挟まずにその部分を掲載する旨表明してあるが、いまだ正式な申し入れはなく推移している。

いずれにしろ、華信の事業推進の立場にあったものは、全国民的視座から犯罪性が濃厚になった活動の全容について、明らかにする道義的責任がある。本紙は、こうした一部幹部の主張が自分の都合のよい部分のみ述べる「内紛」形態を出ない限り、再び双方に厳しく事実を突きつける市井ジャーナリズムとしての活動を再開することを述べておく。

バンコクでこの瞬間も酒食に興ずる大橋利一郎は、『華々人々』Vol.007 の「華心伝信」において次のような「御言葉」を記載させている。「みんなが俺を裏切った。だが、俺はみんなを裏切らない。俺は、特権を持ち国を作る。俺はおまえ達に特権を分け与える。だから、おまえ達も人のために頑張って、分け与えていけ」

……本紙は、いまや大橋が得、そして分け与える「特権」とは刑務所への片道切符だと確信する。

 

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