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破綻しつつある犯罪集団=華信の「自動車輸出プロジェクト」
タンザニアの憂鬱
既報のように本紙によって実態のない海外投資事業を暴かれた謀略犯罪集団・華信は、「事業展開」の既成事実をつくるためにタンザニア等への中古車輸出事業を開始したが、本紙の報道と糾弾により大手船会社や港湾倉庫会社から取引を拒絶され、苦境に陥ってきた。その間、一般マスコミで「捜査進展」の報道が流れるや、会員間に大きな動揺が広がっているが、以上の混乱状況に輪をかける下のような文書が輸出事業に参画した会員の下へ出回り、怒りをかっている。
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輸出プロジェクト責任者様
平成14年11月12日
輸出車輌検査料の件
現状報告
第一回目の500 台、第二回目の250 台、タンザニアに向け輸出しました。その中でタンザニア国内で販売する車輌については、アフリカでの検査を受けないと、現地で販売することができなくなりました。そのために、現地で私たちの仲間が販売していくために、販売会社、場所等の受け入れ販売体制を作ってきました。その中でいくつかクリアーしてきましたが、様々な申請手続きも日本のようには進みません。現地での報告内容でも分かっていただけるとは思いますが、あと検査を受ければ販売登録ができ、お金にする事ができます。また、販売価格等の問題も明確でない現状ですが、現地スタッフは白紙からのスタートで現状報告もできる状況でないほど忙しい活動をしています。また、250
台においてはコンゴへ順次回送中です。私たちひとりひとりが経営者として責任を持って進めてきました。最初の計画とは大きく変わってきているのが現状です。現地の人たちと一体となり、今後の輸出を成功させるためにご協力をお願いいたします。
エリア名 台数 金額
長野 51 ¥459,000
成田 10 ¥90,000
東北 19 ¥171,000
神奈川 47 ¥423,000
岐阜 40 ¥360,000
東東京 23 ¥207,000
群馬 43 ¥387,000
新潟 20 ¥180,000
九州 13 ¥117,000
関西 62 ¥558,000
千葉 5 ¥45,000
札幌 6 ¥54,000
愛知 90 ¥810,000
静岡 40 ¥360,000
岡山 53 ¥477,000
大至急送金しないと競売にかかってしまうため、11月25日までに、上記の金額を下記の口座までお振込みいただきますよう、宜しくお願い致します。
さがみ信用金庫 岡本支店 普通口座015967
カーマスカット小田原店 二宮裕一
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「いったい、どうなっているんだ?タンザニアの連中は、何をやってるんだ」「まだ、1台も売れてないということか」……。「輸出車輌プロジェクト」に駆り立てられていた会員たちの間、動揺が走った。特に「大至急送金しないと競売にかかってしまう」の下りには、この間に中古車や輸出物資集めに狂奔してきた会員の中からも驚きと共に怒りの声が上がっている。
これはどういうことなのか。
先に上組の自動車運搬船を使ってタンザニアに送られた750 台もの華信の中古車が、売れないまま推移して現地のスタッフたちを途方に暮れさせていることを本紙は報じた。そして、この事実を裏付ける上記のような書面が送りつけられたことは、華信が進める「海外事業」なるものの杜撰さを改めて実証したものだ。
もともと、アフリカ諸国向けに輸出される自動車は、日本自動車査定協会による検査が必要とされていた。このところ、アフリカ諸国向けに日本の中古車輸出が伸びていたが、これら諸国でも販売車輌の良質化を求める声が出ており、「初年度登録8年以内の中古車でないと販売許可しない」(ケニア)等の規制が行われるようになった。あわせて、盗難車に偽造「査定済」証明書を付して不正輸出されるケースが発見されたため、あらためて検査体制の強化や証明書類への偽造防止策の実施(ホログラムシール張り付け)が図られるようになったのである。
ところが、杜撰な事業に突入した華信は、こうした事情を無視して遮二無二アフリカへ中古車を送り込み、後になって現地で改めて「検査」を要求され、現地スタッフ(これも既報の「しんかい丸」で漂流の末、アフリカに辿り着いた素人ばかり)が泡を食ってしまったのだ。
「まずみんなを儲けさせてやれ」との、大橋利一郎会長の「ありがたいお言葉」で始まった輸出事業であるが、結局は新規参入者に3千万円の権利金を修めさせた上でのカネ集め先行事業で、実態は会員の手弁当によるボランティアで日本各地から廃車同然の自動車をかき集め、修理を行って名古屋港に集めて大手船会社の自動車運搬船に積み込み、アフリカに送り込んだものである。この運搬料もすべて会員持ちで、自動車の回収、修繕、回送と積み出しに1台あたり大体、10万円がかかったといわれている。
「価値再生」と銘打って、「日本で要らないものでも、手を入れて直せばアフリカの人々に喜ばれる」との勝手な理屈でローコストによる高収益事業を狙っていたが、販売前にこれだけの費用がかかったのでは、アフリカで販売しても「採算性がとれるかどうか、見通しがない」とそれぞれのエリアで事業責任者をかってでた会員は頭を抱えてしまうこととなった。それに加えて、今頃「1台あたり9千円の検査料を至急送らなければ、競売にかけられる」では、「夢」を追いかけた会員の頭も冷めていかざるを得ない。
「特約の連中は、何かというと『会長のポケットマネーで○○を買った』なんて言っていたから、『今度も数百万円くらい、緊急に必要なら何で会長のポケットマネーを使ってもらえないんだ。説明がつかないだろう?』と尋いたんです。そしたら、『みんなが経営者の自覚をもって、自己責任で行う事業だから、それはできない』って言うんだから、呆れました。まあ、1台か2台やった人は競馬やパチンコで損をしたと思うしかないと思うけど、3千万円の権利金積んで地域で取り仕切っている人は大変なんじゃないですか。事業が頓挫すれば、それもパーですから。あるエリアでは、責任者一人で数十万円分を立て替えちゃったそうですよ」
この間、何度取材を依頼しても協力してくれなかった会員の一人は、記者の電話取材にこのように答えてくれた。
「失敗」の背景に見え隠れする犯罪の臭い
以上のエピソードは、自ら「素人集団」の看板を誇示して恥じない華信の展開する「世界的事業」の行き当たりバッタリさを如実にあらわしたものだ。しかし、背景には看過できない重大な犯罪関与への疑惑の臭いもプンプンしている。
長年、国際犯罪を取材してきたジャーナリストは、こう語っている。
私が『詐欺的な海外投資事業』で有名になる以前から華信に着目してきたのは、日本国内でここ数年暗躍し、社会問題となってきた高級車窃盗団の盗難車密輸出に関与している疑いがあると見たからです。もともと、華信・カーマスカットは、各地の自動車整備工場などから廃車を引き取り、それから使用可能なパーツ類やエンジン等を取り外して輸出していました。しかし、同時に日本国内の中国系犯罪集団と密接に連絡をとりながら、盗品や盗難車をコンテナーに積み込んで鹿島港より密輸出しているとの情報が、東南アジアから流れてきています。タンザニアに『無検査』で中古車を送り出したのも、盗難車を密輸してきた彼らの感覚から言えば、当然のものなのでしょう。今回の事態は、盗難車輸出入へのチェックが緩かったアフリカ諸国で規制強化が図られる中で、彼らが馬脚を現したといえるのじゃないかと思います
「年商わずか2億1千万円」───10月12日付の「産経新聞」に報道されたように、華信・カーマスカットの表帳簿に記載された取引額が異常に低額なのは、表看板の事業が「裏稼業」の偽装であることをも示唆するものだ。そして、こうした犯罪疑惑を裏付けするような背景を伺わせる事実について、華信は自らの口で思わず漏らしてしまっている。
次に引用するのは、華信が 8月頃より発行している有料広報紙『世界へ夢を!華々人々(かかじんじん)』の11月 7日発行号(Vol.005
)に掲載されている「タンザニアで会長に同行して」と題した、斉藤優彦氏の手になる記事の一部だ。
「次に訪れたのは、ミネラル水、パン、アイス等の販売を手がける、業界で最大といわれる会社の社長であった。会社は町中にあり、お世辞にも綺麗とはいえない所であった。銃の携帯は禁止されていると聞いていたが、ガードマン(私兵)は、皆が皆ライフル銃を肩に掛け警備に当たっていた。緊迫した雰囲気の中、会長は一切臆する事無く先頭を歩かれていく。
部屋に通されたが、その様子は半分物置小屋のようでとても客人を通す部屋には見えず、TVもつけたままであった。対面した相手は、会長のお話が始まっても聞いているのか上の空。非常に不愉快な態度であった。なにげなくソファーの後ろをみると、そこにはライフル銃が2挺ダンボールで隠されていた。こちらが相手に対して何かミスをしたら撃たれるかもしれない!!と思った瞬間背筋が凍った……。こんな状態でも会長は丁寧に冷静にお話をされ、最終的には、相手も会長の力を理解して最後には協力を申し出てくれた。会長は自ら危険な場所、難しい場所を先頭になって進む。それを、会長は教えてくださる。
『上だけ押さえても続かないんだ。下も中もおさえないとな』と。会長は30年間やり続けている。まさに今もそうなのだ。我々は光栄にも、その瞬間に同じ場所に立たせてもらっている」 |
「ガードマン(私兵)」がライフルを手に警備している会社とは、何か。記者は、海外で紛争地域や麻薬地帯の取材をしているフリー・ジャーナリストの友人から「私兵が公然と武装して警備している会社なんて、コロンビアではメディシンとか麻薬取引をやってるマフィアそのものだよ」と聞いたことを思い出す。「銃の携帯が禁止」された国で、公然と武装して「私企業」が警備しているのは、他の武装集団による襲撃が予想される活動をしているということに他ならない。
「上だけ押さえても続かないんだ。下も中もおさえないとな」との大橋の言葉は、彼が腐敗した政府役人たちを買収すると同時に、それぞれの地の犯罪集団のボスと話をつけなければならないこと、またそうした仕事をしていることを白状したものといえる。つまり、大橋一味もこれら武装した連中と「同じ穴のムジナ」なのだ。
武器が転がる不気味な部屋に、「臆する事無く」のり込んだ大橋利一郎の度胸は、前科5犯の面目躍如といったところで拍手を送りたい。とても我々のインタビュー取材に震え上がっていた当人とは思えない水を得た魚のような活躍ぶりだ。
さかんな「小銭稼ぎ」は出資法違反の隠蔽工作
本紙によって「出資法違反」の明確な詐欺的カネ集めを糾弾されて以降、上に紹介したような杜撰な中古車輸出事業をはじめ、華信・カーマスカットはさかんに「価値再生」のための事業を開始した。先に引用した『華々人々』の発行そのものもそのひとつで、会員に購読させながら、様々な事業を紹介している。「ダンロップのニットやセーターを倒産した100
円ショップから仕入れたり、出展が中止になった高級ブランド品を安価で入手」してカーマスカット店舗で販売したり、工事用重機のオークションを展開する等である。
また、「船齢20年」のボロ船を「輸出事業のため」購入し、素人仕事で修理と称して再塗装作業をしたりと、会員からかき集めた資金を浪費しながら、どう考えても採算のとれそうもない事業をしきりに起こして会員を追い立てている。
いまや「オウムに匹敵する不気味な狂信集団」として世間に広く知られた華信・カーマスカットの店舗に一般消費者が寄りつくわけもなく、彼らの扱い商品(衣料品、靴、雑貨等)が世間に売りさばかれることはない。せいぜい、「アフリカ行き」のコンテナにせっせと詰め込むくらいだ。
『華々人々』には、会員が全国から集めた廃品の冷蔵庫や洗濯機、さまざまな電化製品を再整備し、いつ船出されるかわからない「自社船」に積み込むためにコンテナ積みをせっせと行っている様子が、歯の浮くような解説記事と共に写真で掲載されている。
かつて、「コンゴにおける鉱産資源の取引や公共事業を独占」「数千兆円の価値あるレアメタルの取引で、会員は子々孫々まで安泰」とブチ上げていた大橋の事業としては、何ともケチな「小銭稼ぎ」にしかみえない。これらの事業には、『華々人々』が最近うたいだした「より効率性の高い輸出事業の実現」とか、「『価値再生』ビジネスの拠点づくり」といったのぼせ上がった空虚なスローガンとは全く別の目的が秘められている。
「一体、いつ本格的な捜査が始まるんでしょうか?」……本紙にもこのような問い合わせが来ているが、本紙としても捜査当局が一日も早く必要な手をうって起訴・重要参考人の拘束に進み、全容を解明すべきだと主張している。華信の最新動向についての事実を示して、ようやく接触できた捜査関係筋に見解を求めた。関係筋は、次のような話をしてくれた。
「我々としては、早く手をつけたい気持ちもある反面、公判をもたせるに足るだけの証拠集めを先行して十分にやっておく必要がある。確かに伝えられている範囲でも華信の犯罪性は十分立証できるが、向こう側もその反証として様々な『事実』を作りだして、『事業を展開していた証拠』として提出してくる。彼らにとっては、何であっても事業を展開していればよいのであり、それで大損を出しても『事業の失敗』は犯罪にはならないものだからだ。
いまカーマスカット等でやっている広報紙の発行、モノ集めとタンザニアでの中古車販売は『実態なき海外事業への詐欺的出資勧誘』といった最も重大な犯罪を隠蔽するため、彼らが採算を度外視してやっているアリバイづくりというべきものだ。その点、素人的な集団として杜撰でありながらも、犯罪者としての大橋一味はジーオーや八葉物流等より巧妙だといわざるを得ない。
残念ながら、日本ではあらゆる犯罪の捜査・取締機関が警察と検察に集約された結果、今日のように詐欺犯罪が日常化した上に権力犯罪が続く状況では既存の捜査体制では早急に手を回すことが無理になっている。海外のように詐欺専門の捜査・取締機関が存在しない我が国では、詐欺にあった人々がどれだけ早く、多ぜいで覚醒するかが犯罪行為の停止のカギになっている。我々としても、『出資法違反』『詐欺罪』の線で捜査していきたいが、なるべく具体的な証拠が具体的に関与した人の証言と共に提供され、それが数多く蓄積されないと思い切った動きをとれないし、必要な予算と人員を確保できない」
しかしながら、捜査はいよいよ佳境に入っているという。そして、各種の隠蔽工作が行われようと、それは犯罪の規模を大きくしていくだけであり、マスコミもこれに着目して「第二のジーオー事件」として華信・大橋一味の犯罪を満天下に暴露する準備を着々と進めている。
外務省でも華信の犯罪の手をどのように縛っていくか、捜査機関ではないにしろ可能な手を次々にうっている。新任の在日コンゴ大使をたぶらかし、華信礼賛のコメントを華信ホームページや『華々人々』に掲載したことについて、同大使に対して尋問を行い、近々事実上の「国外退去処分」を行うとの情報が本紙にも寄せられている。最新の『華々人々』には、在ベルギーのシェラレオネ大使を訪日させて華信の連中が接触した記事が掲載されているが、これについても外務省は必要な手をうつという。
また、華信が「事業の世界的展開」として誇ってホームページで掲載していたアフリカ諸国等での事業活動(実際は、現地の写真取材のみ)のコーナーが11月に入って削除された。これは結局、「実態のない事業を宣伝に使っていたことの証拠になる」(捜査関係筋)との判断で削除したものと思われる。
最近、カーマスカットの確信犯的な特約店幹部は、次のような話を会員にして回っていたという。
「行政調査新聞には、本部からカネを渡した。だから、記事も掲載されなくなったのだ。結局、カネ目当ての右翼なんだから」。
特約店幹部に一言ご挨拶しておく。期待を裏切って申し訳ないと。「カネ目当ての右翼」とは、我々に当てはまるものでないことはともかく、「右翼」とか「民族派」と世間で認知された人士は、名誉を自らの生命よりも重んずることも珍しくないことについては、世間で常識であると指摘しておきたい。軽口を叩くより、自らの罪状について考えて行動することをお勧めする。
華信に断が下るのは、「あとはタイミングの問題だけ」という段階になった。
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