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大阪教育大付属池田小学校児童惨殺事件を語る


 明らかになった殺人鬼の素顔

 さる6月8日午前、大阪府池田市で起きた大阪教育大付属池田小学校の惨劇についてはTV新聞雑誌等ですでに詳細をご存じのことと思う。本紙はこの事件に対し、特別 新たな情報を持っているわけではない。読者諸氏とまったく同様に犯人に対して強い憤怒の情を抱き、また納得の行かない現状を嘆くだけに過ぎない。

 本紙が確認したわけではないが、犯人・宅間守(37歳)の素顔も一部では報道されている。それによると宅間守は4度の結婚、離婚を繰り返していたとされる。

 なかでも平成9年3月に結婚した2度目の妻は、結婚後すぐに妊娠したが、宅間があまりに暴力をふるうので中絶、結婚9カ月後の同年12月に離婚している。ところが離婚後も宅間は元妻の実家に押しかけたり電話をかけるなど、ストーカー行為を繰り返していたことがわかっている。

 3番目の妻とは、前妻との離婚が成立した直後に結婚。しかし、平成11年3月に技能員として勤務していた伊丹市立小学校で教員らに精神安定剤入りのお茶を飲ませた傷害事件の際に、この妻とも離婚している。

 1番最初の妻については謎が多い。19歳も年上で、宅間自身は「小中学校時代の恩師」と周囲に話していたらしい。週刊誌等の報道によるとこの最初の妻は「有名作家の妹」だという。本紙の調べではSF作家の小松左京氏の妹の可能性が高いと思われる。なお小松左京氏の事務所ではこの件に関し沈黙を続けている。

 宅間守は尼崎工業高校を中退後、航空自衛隊に入隊するも任期を待たずに退職。その後伊丹市交通 局に就職しているが、この時には最初の妻(小松左京の妹)の縁戚 関係にある兵庫県選出の有名国会議員の力を借りているようだ。

 彼の兄は平成11年に自殺をしているが、この際、自ら首を掻き切ったといわれる。そしてその直後に宅間守は伊丹市立小学校で薬物傷害事件を起こしているのだ。

 この犯人の実像については、今後も衝撃的事実が流れ出てくる可能性もある。だが今回の事件に対し本紙が主張したいのは、以下の2点である。すなわち、犯人・宅間守に極刑を求めるということ、そして教育大付池田小学校の教師職員全員に猛省を求めるという点である。


 刑事責任能力

 凶悪犯・宅間守は精神科に通院歴があり、逮捕当初からその責任能力が問題視されていた。事件直後の報道はすべて匿名報道だったが、フジTV系が最初に実名を流し、直後に全報道が実名報道を開始した。報道各社はこの時点で、事件そのものが凶悪で大事件であったことと併せて、犯人に責任能力があると推定できたから実名を流したのだ。

 宅間守は、タクシー運転手をしていた昨年10月に、ホテルのドアマンを殴る傷害事件を起こして大阪府警の取り調べを受けている。このときに府警は精神科の主治医から話を聴取し、「傷害事件と宅間容疑者の病気(精神科)は関係がない」との意見を得ている。この結果 を受けて府警は宅間を大阪地検に書類送検。地検は事件の起きた8日午後に宅間に出頭要請を出していた。

 彼は取り調べに対し「何もかもがいやになった。自殺を試みたが死ねなかった。死刑にしてほしい」と供述している。さらにまた「インテリの子供を大勢殺せば確実に死刑になる」などと、まるで死刑になることを望んでいるような、それでいて精神鑑定によっては無罪となって当然といった逃げ口上もうっている。

 宅間は3回の結婚、離婚、さらには養子縁組を行っているが、その度に転籍を繰り返し、前科と離婚歴を消しているのだ。最初の妻の縁戚 を利用してバス会社に就職したことなどを併せ見ても、この男は非常に狡猾であり、なおかつ法律知識に極めて詳しいことがわかる。

 「自分は精神病だから何をやっても刑事責任は取らないで済む」と周囲に豪語し、それでいて自傷事件などは一度も起こしたことのない人物。

 父親すら今回の事件について、「今までのトラブルもそう。自分が朦朧とすることを分かっていて薬を飲んだ。分かってやったんや」。「精神障害者ではない。分かってやっている確信犯」と答えているが、事件を起こそうと考えて精神安定剤を十日分飲んだことは、本人が語っている事実である。

 今なお一部には、宅間守を精神障害者と規定し、彼を法律の枠外に連れだしてその身の保全を図ろうとする動きがある。本紙はこうした「偽ヒューマニズム」には断固として反対する。

 児童8人を惨殺し、大勢の肉体と心に傷を負わせた憎むべき凶悪犯・宅間守。彼が自ら希望しているように、この男に最大の極刑を与える必要がある。いや、何が何でも彼を極刑の場に引きずり出さなければならない。個人的には市中引き回しのうえノコギリ引きで殺してやりたいと考えるほどである。


 教育大付池田小の責任

 6月12日「朝日新聞」社会面には事件で亡くなった山下玲奈ちゃん(8歳)の父母のインタビューが記事になっている。それによると、母和子さんは事件を友人からの通 報で知り、直ちに学校に駆けつけたという。ところが学校側は「体育館に行ってください」というだけで、怪我人の名も、誰がどこの病院に連れて行かれたかも分からなかったという。

 玲奈ちゃんはたった1人、救急車で運ばれ、最初に運ばれた病院から兵庫医大に転送され、午後1時55分に亡くなった。重傷を負いながら見知った人が誰もいない救急車と病院で、幼い少女はどんな思いで死の刻を迎えたのだろうか。救急車に教師も職員も誰も同乗しなかったのは、いったい如何なる理由からなのか? この一事だけを見ても、教育大付池田小学校の体制そのものに憤りを感じざるを得ない。

 さらに事件の詳細が明らかになるにつれ、この小学校の教師職員に子供を預かる資格が欠如しているのではないかとの疑念が生まれる。

 凶悪犯・宅間守はまず、休憩時間中だったため教師が不在だった2年南組の教室に乱入し、ここで5人を殺害する。続いて隣接する2年西組に入る。ここで担任の女性教師は血塗れの包丁を手にした男を見て、教室から飛び出す。「先生、助けてッ!」という児童の叫び声を後に、教師は「通 報するために外に飛び出した」というのだ。この教室では2人が犠牲となった。

 続いて宅間は2年東組に入るが、ここでは授業が長引いて教壇に男性教師がいたが、この教師もまた一部児童の手を引きながら逃げだしてしまった。ここでは死者は出なかったが4人が怪我を負った。そして宅間は中庭から1年南組に乱入し、ここで1人を殺害したところで1年南組の教師たちにタックルされて捕まっている。

 包丁を手にした殺人鬼を前に、2人の教師は“敵前逃亡”してしまったのだ。

 「先生、助けてッ!」という子供の叫びは、必死の叫びである。自分を助けてくれる存在は、その場にいた先生しかいない。その声を無視して、(たとえ通 報のためだろうが、他の児童を助けるためであろうが)教室を飛び出すとは、いったい何なのか。

 マレーシアにこんな話が伝わっている。

 子供が狂気のように逃げ出した。母が見ると、まさに虎がわが子に飛びかかろうとしているところだった。母は何もかも忘れて両手を広げて虎の前に立ちはだかった。すると……。虎はすごすごと森の中に姿を消して行ったという。

 ほんとうの話か否かはわからないが、わが子を守る母親の心、何よりその圧倒的な気配に、流石の虎も尻尾を巻いて逃げてしまったという話である。

 私事で恐縮だが、現実に今から50年も前に、似たような光景を見ている。戦後まもない頃に隣家にナタを持った強盗が現れたのである。ところが隣家の60歳か70歳の老婆が、この強盗を大声で叱り、退散させたのだ。ナタを振り上げる若い浮浪者風の男の前で、身長140Cm ほどの着物姿の老婆が、手に何を持つまでもなく大音声で一喝。その剣幕に男はすごすごと逃げだしてしまったのだ。

 学校の先生、職員は、子供を預かる神聖な職に就いている。親元から離れた子供にとって、先生は唯一の守護神なのだ。その先生が、どんな理由があるにせよ、逃げだすなど信じられない行動である。

 そして同時に今回の事件は、すべての人々にその覚悟を求めているように思える。

 たとえば自分が乗り合わせたバスに包丁を持った男が現れた時。たとえば電車の中で隣席の女性が狂気の男どもに襲われそうになった時。

 今の日本では、残念ながらかなりの確率で、そうした事件に一般 庶民が遭遇する可能性がある。そのとき、あなたは男でいることができるか?

 その覚悟の持ち方を、今回の事件は教えてくれたのかもしれない。

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