裸の王様を自覚したのか?川合善明川越市長・参院選で突如の公明党支持の謎 | 行政調査新聞

裸の王様を自覚したのか?川合善明川越市長・参院選で突如の公明党支持の謎

市長の椅子を得るという「我欲」のために、ここまで醜態をさらすことができるのか。
いま、参院選・埼玉選挙区で多くの有権者にあるハガキが郵送されている。公明党公認で出馬している西田まこと候補を応援する「選挙ハガキ」である。この選挙ハガキは、公職選挙法で認められたもので、各候補者は支援者から送付先の名前と住所をかき集め、必死に宛名を書き、送付する作業を行っている。

だが、西田まこと候補のハガキの中に、驚くべきものが見つかっているのだ。ハガキの表面にある「私も応援します」と名前を記す欄に、川合善明川越市長の名前が記されているものが多数送付されているのだ。
関係者に取材したところ、これらのハガキは、川合市長自らが自筆で記しているということも明らかになってきた。

もちろん、一般の公務員と違い特別職である自治体首長が立候補者を応援することには、法律的な問題はまったくない。しかし法律とは別に、この一枚のハガキが示すのは川合市長の無軌道無節操ではあるまいか。
このハガキを受け取った誰もが驚いたであろう「いったい、川合はいつから公明党になったのだ……?」と。それとも自民党公認候補者・関口昌一氏、民進党公認候補・大野元裕氏の推薦も「選挙ハガキ」に自筆で記入し郵送しているのか?
確かに自治体の首長が国会議員の選挙を応援することはある。だが、それは元々自分を支持してくれていたとか、そうした密な関係がある場合に限られる。では、川合市長がこれまで公明党と持ちつ持たれつの関係を持っていたかといえば、最近は各派の市議と川合市長はギクシャクし始め、公明党市議団にフォローしてもらい何とか急場をしのいでもらっているというのが実態のようだ。
川合市長の誕生は当初、民主党の力に負うところ大であった。その後は自民党べったり、今は公明党という舟に乗ったといっても言い過ぎではない無節操な川合市長による候補者の応援。その背景にあるのは、川合市長の断末魔の叫びである。これまで、本紙が報じてきたように3期目を狙う川合市長は、当初の支持基盤をほとんど失いつつある。
名門埼玉県立川越高等学校第21回卒業生である川合市長は、高校の同級生たちの期待を集めて市長の座に着いた。しかし、その期待は当選直後から早くも破られてしまった。同窓生らを中心とした市長を支える市職員らに対して、川合市長は王様か独裁者になったかのように振る舞い、それを諌める者があれば、服を着替えるかのようにいとも簡単に切り捨てることを繰り返してきたのである。
その結果、川合市長の周りに残ったのは無能なイエスマンばかり。結果、市議会は開催のたびに不明瞭な答弁に溢れかえり、議案の審議もままならず流会し、空転などは当たり前になってしまったのである。
そうした振る舞いの結果として、最初の選挙では片野広隆議員自ら、選挙カーの運転手をかってでた民主党(当時)をはじめ、彼の支持基盤は完全に崩壊してしまっている。それでも、川合市長が安穏としていられるのは、市民の無関心ゆえだ。本紙の報道には、市民からも様々な声が寄せられているが、いまだ川合市長の無軌道ぶりを多くの市民は知らない。その無関心ゆえに、川合市長は無投票に終わった2期目に続いて3期目も安穏として迎えることができると考えていたのだ。
しかしこの間、本紙の報道をはじめ、これ以上川越を私物化させてはならないという志ある人々は動き始めている。そうした動きに川合市長は敏感に反応し、自らが安穏としていられないことに気づいているのだろう。だが、たとえ気づいたとしても、もはや相談する支援者もいない。そのために、少しでも自分を支援してくれる伝手を探ろうと、公明党公認の候補にまですり寄っているのである。

そればかりではない。川合市長は、この推薦ハガキに喜々として自分の名前を記したはずだ。ハガキを見てもらおう。
推薦人が自分の名前を書く欄の横には、安倍晋三首相と菅義偉官房長官の名前が写真入りで印刷されている。さらに、名前欄の下には山口那津男公明党代表などの名前も列記されている。自らが市長になる理由を「市長にならないと親父と同じ墓に入れない」との政治性なき言葉を述べた川合市長は、ここに自らの名前を記すことで、あたかも自分が対等な存在になったかのような妄想を抱いているのである。夜な夜な名前を記入しながら、一人で悦に浸っている姿すら想像できるではないか……。

これまでも、口では改革・公正・公開を掲げながら、自分を批判した小林薫市議の自宅へ公用車で怒鳴りこみ私怨をぶちまけたり、出馬表明を報じたインターネット新聞の「川越ほっと」に対して、自らが喋ったことも忘却して「虚報」だと言いつのった川合市長。もしや、この選挙ハガキも「法的には問題はない」などといいだすのだろうが、市長として道義を欠く振る舞いには答えていない。もはや川合市長には、一辺の真実も存在しない!