感染症が暴いた退廃する最古の国「日本」 | 行政調査新聞

感染症が暴いた退廃する最古の国「日本」

戦争世代がふと想う

松 本 州 弘 <本紙社主>

先日(4月24日)、産経新聞の名物コラム「産経抄」に
筆者は「まったくだ…」と思わず独り言を吐いた。そのまま引用しよう。

『東京や大阪では、3度目の緊急事態宣言が発令され、街は静まり返っていた。と、書くつもりで会社に行く前に新宿で途中下車した。百貨店や大型店は食料品売り場を除いて閉まっており、さすがに森閑としていたが、駅周辺は昨年の今頃に比べれば、結構人が出ていた。
緩みといってしまえば、それまでだが、こちとらも取材と称して出歩いているから大きなことは言えない。3丁目まで足を延ばしてみると、新宿末廣亭が木戸を開けていた。仕事がなければ寄っていきたいところだったが、はて、お上は寄席に無観客開催を要請していたはず。
末廣亭と同じく営業を続けている浅草演芸ホールは、こう宣言している。都の要請文には「社会生活の維持に必要なものを除く」という一文があり、大衆娯楽である寄席は、「(これに)該当すると判断した」と。
そうだ、その通り。どうもお上は、歌舞音曲を「不要不急」だと目の敵にしているが、中でも「笑い」は、社会生活の維持に必要不可欠なんだけどねぇ。
前回の解除からわずかな期間での再々発令に、人々は呆(あき)れ、疲れ、怒り始めている。酒は一切、提供してはならぬという米国の禁酒法時代と変わらぬ仕打ちを受けた赤提灯(ちょうちん)の主は、「1回目の宣言から1年以上もたっているのにどうしてワクチンが打てないの? どうして病床が増えないの? 政治家はどうしてみんな〇〇(伏せ字にしました)なの?」と容赦ない。
いや、政治家みんなが〇〇ではないよ、と相槌(あいづち)を打ちかけてやめた。ワクチン接種が進み、屋外ではマスクをしていない英国やイスラエルの人々を見るとため息が出る。ぼやき漫才の人生幸朗師匠が健在だったら、「責任者出てこい!」と喝を入れたことだろう。』(産経抄 2021.4.24)

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