「フランスの植民地、ベトナムを解放した帝国陸軍将兵」 | 行政調査新聞

「フランスの植民地、ベトナムを解放した帝国陸軍将兵」

井川一久さんから聞いた話
(後編)

藤井厳喜(国際政治学者)

第34独立混成旅団の「井川省(いがわせい)陸軍少佐」の活躍

歴史的な経緯からいうならば、クアンガイ陸軍士官学校の設立に先んじて語らなければならないのが、井川省旧日本陸軍少佐の活躍である。戦争中、フランス領インドシナ中部を管轄していたのは、第34独立混成旅団であった。
司令部があったのは、フエという町である。ここに井川省という陸軍少佐が参謀として着任したのは、1945年5月であった。先ほど言及したクアンガイ陸軍士官学校第2大隊の教官の中原光信少尉によれば、井川少佐は美術と音楽を愛する知的な人物で、社交ダンスの名手でもあったという。

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