号外第二弾「悪質」またやった!官製談合         | 行政調査新聞

号外第二弾「悪質」またやった!官製談合        

一社独占!連続11回の落札!!

号外第二弾  【 解 説 】

今回、本紙が号外第二弾で報じた川合行政と ㈱カナイ消防機材との癒着。本紙の調査によって明らかになったのは、川越市の防災備蓄倉庫などに保管されている災害用備蓄食糧・食品の入札を連続11回(本年8月19日に落札)にわたって ㈱カナイ消防機材が落札しているという、あり得ない事実であった。
当該11回目の入札日の8月19日に、まさか ㈱カナイ消防機材が落札するなどとは、本紙は想定していなかった。既に ㈱カナイ消防機材が10回目の落札を本紙が調査確認し全ての調査記録を整理し、「号外第一弾」を作成配布する時点、彼らは図太く11回目の落札という官製談合を〝ぬけぬけ〟と遂行したのであった。
この行為は、まさに市民に対する挑戦としか表現できない、許してはならぬ悪質な振舞いではないか。既に担当部門では本紙の調査を十分に認識している。いずれ川合市長及びそのブレーンと金井眞一郎会長の結束が破綻を来すことを理解して当然で、本紙の調査動向も上層部に報告したであろう。
しかし、本紙の調査を承知の上で「彼ら」は本紙を〝ナメ〟て掛かり、市民の存在を「屁」とも思わず悪事を押し切ったのである。
川越市民を軽く視たこの図太さは、市街化調整区域に平然と本社を構えた「都市計画法違反」。それを許認して市民に恥じない川合支配体制と連動したエゴイステックな行為と同一思考であると言えよう。このあり得ない事実…あってはならない事実が雄弁に物語るものは、川合善明市長統べる川合行政による官製談合である。
既に本紙では、この入札に拘わる全資料を公開。同時に資料集として市議会議員をはじめ市内の志ある人々に配布しているところである。それら資料(公文書)には川越市の防災に関する様々な入札において、それが指名競争入札であっても一般競争入札であっても関係なく ㈱カナイ消防機材が落札を続けているという事実が明白に示されている。
ここで、入札のシステムについて述べておこう。
入札には、役所が公共工事・物品購入などする場合、入札参加資格のある業者を選定して入札を行う指名競争入札と、役所が業者を指名せず公告等によって入札参加業者を募り、入札を行う一般競争入札とが存在する。
どちらの方式でも、もっとも安い価格(市が設定した最低制限価格に比例した)を提示した業者が落札をすることになる。本来であれば参加した各事業者は互いに入札価格を秘密にして競争するために、一つの事業者が何度も連続して落札することなどあり得ないのだ。
それにも拘わらず ㈱カナイ消防機材は、連続11回にもわたって不自然な落札を続けて来た。この状況証拠が示すものは、二つの可能性だ。

1:川合善明市長の意向が大票田の高階地区後援会会長 ㈱カナイ消防機材・金井眞一郎会長のために入札価格など秘密情報の漏洩に寄与している。

2:川合善明市長の威光を背景に情報を入手する ㈱カナイ消防機材が入札に参加する他事業者を調整する位置に立っている。

「号外第二弾の裏面に記載した」平成28年8月19日に実施された「災害対策用備蓄品(パン缶詰)の購入」の入札(見積)結果表では、一般競争入札にもかかわらず参加業者はわずか2社のみ。さらに本来は、明記されるべき「最低制限価格」も記されない奇妙なものとなっている。この資料は、もはや川合行政における防災関連の入札は、㈱カナイ消防機材が落札するのが当たり前になっていることを示している。
そのために市役所の担当者も的確なデータを収集することもなく、業者にいたっては参加する必要すら感じていないということだ。
本来、一般競争入札は多くの事業者が参加することで、なるべく安い価格で事業を発注することができる状況を生み出すことを目的としている。
ところが ㈱カナイ消防機材の言い値で競争もなく落札されてしまうのでは市民の税金も無駄遣いされているとしか、いいようがないではないか! 何故に消防関係事業者から備蓄食糧・食品を購入しなければならないのか。なぜ食糧・食品を扱う専門業者を購入の対象としないのか。ここで「川合・金井連環」の強い疑惑が湧くのである。

こうした状況を生み出した川合行政と㈱カナイ消防機材との癒着。これは、まさに「官製談合」というよりほかはない!
馬鹿げた仮説として、㈱カナイ消防機材が驚異的な確率を引き当て続け、“偶然”にも11回もの落札を果たしたのだとしてさえ、入札制度が保護すべきものは市税の公正な運用なのだから、行政はこのような異常な偶然をむしろ業者間の談合として疑わなければならない。ところが川合行政においては、㈱カナイ消防機材の異常な落札率について行政内でなんらの疑問も指摘も生じていない。
なぜか? それは川合市長と㈱カナイ消防機材の蜜月を背景とする官製談合であることを行政内部こそが知っているからだ。
官製談合とは、事業を発注する国や地方自治体の側が業者の競争に便宜を図る行為のことだ。業者間が事前に話し合いで落札者や価格の配分を行う談合(業者間談合)が、独占禁止法によって禁止されているのに対して官製談合は「官製談合防止法(入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律)」によって取り締まられている。
この法律は国や地方自治体の首長・職員らによる「入札談合等関与行為」を厳しく取り締まっている。この「入札談合等関与行為」とは次のようなものだ。

第二条
5  この法律において「入札談合等関与行為」とは、国若しくは地方公共団体の職員又は特定法人の役員若しくは職員(以下「職員」という。)が入札談合等に関与する行為であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一  事業者又は事業者団体に入札談合等を行わせること。

二  契約の相手方となるべき者をあらかじめ指名することその他特定の者を契約の相手方となるべき者として希望する旨の意向をあらかじめ教示し、又は示唆すること。

三  入札又は契約に関する情報のうち特定の事業者又は事業者団体が知ることによりこれらの者が入札談合等を行うことが容易となる情報であって秘密として管理されているものを、特定の者に対して教示し、又は示唆すること。

四  特定の入札談合等に関し、事業者、事業者団体その他の者の明示若しくは黙示の依頼を受け、又はこれらの者に自ら働きかけ、かつ、当該入札談合等を容易にする目的で、職務に反し、入札に参加する者として特定の者を指名し、又はその他の方法により、入札談合等を幇助すること。

川合行政と ㈱カナイ消防機材の癒着は、まさに「入札談合等関与行為」であり「官製談合」にほかならない!実のところ「官製談合防止法」が存在しても官製談合が発覚し、関係者が逮捕される事件は全国で後を絶たない。ただ、そうした事件の多くは私腹を肥やすものばかりではなく、なかには行政が示した価格と入札価格が一致せず入札不調としてやり直しになり、事業が遅れることを恐れた行政の担当者が業者間に調整を求め、事前に価格を漏洩したことが発覚するものもある。
「談合」というと賄賂を得たり、私腹を肥やすといったイメージだけに捉われがちだが、現代における談合とはそういうものも混在しているのである。ところが川合行政における談合は、今どきこのようなことをする者がいるのか! と驚く程にカビ臭さすら感じる前時代的且つ、あからさまな官民癒着の「官製談合」なのである。
彼らの行為が市民の税金を濫費し、市民を愚弄する行為であることに間違いはない。大票田を持つ後援会会長によい顔をしたい川合市長と川合行政。そして、その威光を背景に川越市の防災事業を私物化する ㈱カナイ消防機材。その癒着の構造を、本紙は市民の皆さんに報告したが、これからも川合支配体制の実態を引き続き川越市民に知らせていきたい。