特集 第2弾【前 編】川合善明市長、乱れ打ち裁判劇場 | 行政調査新聞

特集 第2弾【前 編】川合善明市長、乱れ打ち裁判劇場

川合善明市長、乱れ打ち裁判劇場
特集  第2弾  【前 編】

川越警察署が異例の対応で、川合市長を突き放す!!
川合市長、なんと今度は 本紙代理人 清井・内藤弁護士を懲戒請求

「原告川合、間違いだらけの訴状で得意満面」

 本紙前号既報の、原告川合善明(川越市長)が本紙社主・松本、大山記者を被告に相手取った名誉毀損損害賠償事件。
 本紙前号既報のとおり、この事件は3年前、「川合市長が未成年女子を買春した」との噂を、川合市長が自身のFacebookを通じて、不特定多数の市民に向けて公開しておきながら、それを本紙社主・松本と大山記者による不法行為だと訴えた、もはや正気の沙汰ではない裁判である。    

 詳細は前号記事 リンク 

 原告川合善明のデタラメ極まる主張に対して、本紙代理人清井礼司弁護士/内藤隆弁護士は、裁判所(さいたま地方裁判所川越支部)に提出した書面でこう反論した。

 原告(川合善明)は自分で自分の名誉毀損を作出したのであり、被告(本紙松本社主、大山記者)を訴えたいがためだけに自作自演した事件に過ぎない不当訴訟であることは明らかである。※(注釈)は本紙

 本紙弁護士によるこの反論が、事件の核心を端的に物語っている。自分で自分の悪評を吹聴しておいて、それで名誉を毀損されたから450万円を払えなどという、半グレ顔負けのトンデモ裁判を平然と起こす「川越市長」が川合善明という人物なのである。先月1月に、さいたま地裁川越支部で第1回口頭弁論(公開法廷)が開かれたこの裁判は、2月21日に別訴2件の「原告川合」事件と同時進行での弁論準備手続(非公開裁判)となった。各事件ともに際立つ、原告川合の矛盾と意味不明の主張を覗いてみよう。

自らの「未成年女子買春」を「否定しない」原告川合の怪

 2023年「原告川合裁判」特集第2弾となる本稿では、まず、川合市長が本紙社主・松本と大山記者を名誉毀損で訴えた訴状を公開しよう。

 令和4年(ワ)第932号 訴状  

 なにしろ辣腕弁護士として高名な清井・内藤弁護士をして「この原告は何が言いたいのか?」と首をかしげるばかりの川合善明氏の訴状である。
 一般読者諸氏が読んでも、ほとんど理解出来ないだろう。本件事件の事実経過は、本紙前号に詳述したのでそちらをご参照いただきたいが、あえて、より簡潔に経緯をまとめれば以下のようになる。

2019年12月、「川合市長が未成年女子を買春した」との情報が本紙に持ち込まれた。

本紙は、その噂が真実であれば重大な問題になるから、調査して適正に対処するよう申し入れる手紙を川越市議会議員各位に郵送した。本紙は、この手紙に「現時点ではこの問題を取り上げるつもりはありません」と明確に記載していた。

ところが、明ケ戸亮太議員(現在辞職)と海沼秀幸議員(現在辞職)は、本紙が市議会議員に宛てた手紙を川合市長に進呈した。

川合市長は、手紙に記載されていた自分の「買春疑惑」を否定するどころか、なんとFacebookの市長ブログで自ら公開し、不特定多数に向けて情報発信した。

そして3年後、名誉毀損の時効直前の2022年12月15日になって、川合市長は「買春疑惑を広めたのは行政調査新聞の松本と大山だから、名誉毀損の損害賠償450万円を請求する」と訴えた。

 この事実経過は、誰がどう読んでも、川合善明市長自身が自分の名誉を毀損した以外に読み取りようがない。それで本紙に損害賠償請求するのだから、文字通りに狂っているとしか思えない川合善明市長の主張だ。だがそれよりも興味深い点がある。実は、原告川合は、自分が「未成年女子を買春した事実」を訴状の中で否定していないことである。本紙代理人清井弁護士・内藤弁護士も「(買春の事実を)否定する旨の主張がどこにも、ない」と、裁判所に提出した準備書面で反論している。これはおかしいではないか。

 仮に原告川合が法曹資格のない素人であれば「買春の事実などないことが前提なのだから否定しなくても否定しているのだ」という言い方もあるだろう。だが、裁判の書面は厳密かつ具体的に主張、反論をしなければ審理にならないことは、弁護士ならば理解しているはずだ。そして原告川合は「弁護士」である。ならば、本来、原告川合がまっさきに主張すべきことは「買春の事実はない」という一点でなければならない。
 ところが、原告川合の訴状は、本紙が「買春の噂」について川越市議会議員に手紙で情報提供したことを不法行為だと息巻くものの、肝心の「買春疑惑」の事実を否定した記述が見当たらないのである。普通の感覚でいえば「あ、川合市長は買春自体はやったんだけど、それを議員にばらされたことを怒ってたのか」とも読めるほどのお粗末な訴状である。

間違いだらけの原告川合「おれ様」訴状

 事件の審理の詳細は本紙続報に譲ることとなるが、本稿では、この裁判の当事者ではない第三者でも理解できる、川合善明氏の無知と妄想ぶりが遺憾なく発揮された「原告川合訴状」の杜撰さ、問題点を指摘しておこう。なお、本稿は原告川合善明氏が提訴した訴状を取り上げることから、「川合市長」というよりも「原告川合」との表記を主としている。

①敵の基礎情報さえ知らずに訴える「おれ様」原告

 原告川合は訴状の冒頭で、本紙社主・松本州弘について次のように説明している。

 被告松本は、平成元年ころから「行政調査新聞」の名称で…(中略)…文章を掲出することを業として行っている者である。(原告川合善明訴状 2ページより)

 実際には、本紙は昭和57年(1982年)4月から発刊されている。原告川合のいう平成元年(1989年)とは7年もの開きがある。敵である被告についての説明が、最初の訴状からして間違っているのだ。
 付言するまでもなく、上掲の文章は川合市長のコラムではなく、訴状という公文書である。「7日」の違いでさえ事実認定が左右される裁判の審理において、訴状の段階で訴えた相手方の経歴を7年も間違えているなど話にならない。

 本紙の沿革は当ホームページの「ご挨拶」にも掲載しているのだから、まともな弁護士であれば正確を期して、その程度の下調べをするのが当然だ。
 この一文だけで、原告川合が、如何にいい加減な訴状を書き殴る弁護士であるかが容易にわかろうというものだ。とはいえ、この「間違い」は原告川合の無意識が原因かもしれない。原告川合が、川合法律事務所を開設したのは昭和60年(1985年)で、本紙創刊の3年後である。

 本紙を仇敵とする原告川合の深層意識の中では、本紙社主・松本が、実年齢でも事業歴でも自分より「先輩」であるとは認めないのだろう。その原告川合の無意識が、本紙創刊時期を、川合法律事務所開設より「4年遅れ」となる「平成元年ころ」と訴状に書かせたとさえ想像できる。馬鹿馬鹿しいような指摘に思えるかもしれないが、川合善明氏は、本件裁判以前の「市民女性A氏」を訴えた事件でも、本紙創刊時期を「平成元年ころ」と間違ったまま準備書面を書いている。
 原告川合はこのように、事実を調べもせず、感情と妄想に任せて、訴状や準備書面に堂々と「嘘」を書き飛ばすことが常である。

②本紙・大山記者は週刊誌出身?(爆笑)

 原告川合は、本紙社主と連帯して訴えた本紙記者「被告大山」についても、まったく適当な説明をしている。

 被告大山信は、平成23年ころから行政調査新聞社の事務局長兼記者であり、被告松本の部下である。元週刊誌の記者であったという噂もあり、週刊誌の記事のような、いかにも読者の関心を引く「読ませる」文章を得意としている。(原告川合善明訴状 2ページより)

 これには本紙関係者一同も爆笑であった。川合市長は、どうやら本紙記事の主筆が大山記者だと信じているようだが、本紙記者は「遊軍」を入れておよそ5名いる(本稿執筆も大山記者ではない)。ともあれ「読ませる文章を得意とする」本紙の顔・大山記者は、天下の大市長・川合善明氏に持ち上げられて苦笑いするしかなかった。大山記者が、「元週刊誌記者であったとの噂」を誰から聞いたのか知らないが、大山記者の前職は、まったく畑違いの元長距離トラック運転手なのである。

 ただし、大山記者は国立富山大学理学部生物学科という高学歴を誇る俊英だが、ある時期に、地方政治に興味を抱くようになり知人の紹介で本紙に転職したという異色の経歴を持つ。国立大で「生物学」を学んだ大山記者は、川合市長のような「珍しい生物」には非常な関心を寄せながら、川越市政の取材を続けてきたようだ。原告川合の厚顔無恥は、大山記者が「元週刊誌の記者」だとの噂を鵜呑みにして訴状に記載するという滑稽に留まらない。

 原告川合の訴状には、大山記者が「平成23年ころから」本紙の専従者となった者であると書かれている。しかし、大山記者は、原告川合が市長に初当選する平成21年(2009年)以前の、舟橋功一前川越市長時代から本紙で働いていたのである。 
 詳細な本紙入社日を割愛するが、大山記者は、遅くとも平成16年後半から本紙記者である。言い換えれば、大山記者は川合市長よりも少なくとも5,6年は早く、川越市役所や市議会に精通していた。
 原告川合が、いったいどこから大山記者の適当な経歴を思いついたのか甚だ理解不能だが、やはり、川合善明という人物は病的な自尊心と虚栄心の持ち主のようで、他人はすべて自分より「格下」だと思いたがるようだ。川越市政関係者という観点でいえば、川合善明市長は、大山記者の「後輩」だったのである。悔しい?市長さん(笑)

③原告川合、本紙への侮辱発言も空振り

 原告川合は、本件訴状で書き間違いを放置するだけでなく、確信的に本紙および松本社主を侮辱する主張を展開している。

 また、被告松本は、自己に関わる事件や不祥事などを行政調査新聞に大々的に掲載・流布されることをおそれ、煩わされることを避けたいと考える政治家や企業経営者などから、購読料名目で(定期的に「新聞」を発行しているわけでもないのに)定期的に金銭を収受している。
 これは、いわゆる「みかじめ料」と類似した金銭収受である。
(原告川合善明訴状 2ページより)

 この段落に至っては、本紙関係者から笑いは消えた。虚偽に満ちた原告川合の、本紙に対する許されざる侮辱発言だからである。本件訴状で原告川合が計画したことは、本紙が、事件や不祥事を起こした相手に、本紙の購読者になれば醜聞は書かないなどと教唆してカネを巻き上げる、いわゆるブラックジャーナリストであるかの心証を裁判所に付与することにあるのだろう。
 ところが、原告川合はここでも大きな墓穴を掘っているのである。なぜなら、川合市長が自分の「言いなりに動く飼い犬」だと信じている、川越市議・三上喜久蔵氏その人も、本紙の長年の購読者だからである。原告川合の主張が正しいのであれば、本紙が三上議員の事件や不祥事を報じることはないはずだ。だが事実は真逆で、川合事件に連座している三上議員は、現在、本紙に糾弾され続けている。

 三上議員だけではない。本紙は、公に資するべき自治体や議員らに不法行為や腐敗、怠慢があれば、それが本紙購読者であろうと徹底的に追及している。
 本紙が、創刊から本年で41年目を迎えることが出来たのも、草民による権力監視というポリシーを一度も曲げることがなかった本紙の視座と姿勢を、多くの読者に支持して頂いた成果であると自負するところだ。このような事実を知らないであろう川合善明市長は、自分に都合の良い妄想だけを掻き立て、本紙を強請(ゆすり)屋稼業であるかのように、訴状を悪用して裁判所に虚偽の事実を主張したのである。まして「みかじめ料」などという言葉は、暴力団を筆頭とした反社会勢力の活動に対してしか使わない表現である。

 原告川合は訴状において「みかじめ料に類似した金銭収受である」などと記載し、「類似した」との表記だから「断定ではない」とでも釈明するつもりだろうが、この一節は、明らかに被告松本・大山記者に対する侮辱でしかあるまい。
 これら原告川合の悪意ある虚偽の主張は、今後の裁判において自壊することになるだろう。なお、原告川合は、本紙が強請(ゆすり)屋稼業だと言いたいあまり、訴状の中でも以下のように増長した侮辱を展開している。

購読料名目で(定期的に「新聞」を発行しているわけでもないのに)定期的に金銭を収受している。(原告川合善明訴状 2ページより)

 本紙を「タダ読み」できるネット版しか見ていないケチの原告川合が知らないだけであろうが、本紙は、購読者に対しては現在でも、毎月1回以上の頻度で、個別郵送の形式で新聞を発行している。この点でも原告川合は、裁判所に対して、本紙について悪意ある虚偽の説明をしていることになる。

④訴状の書き間違いは「なかったこと」にする原告川合

 原告川合の訴状は被告に関することだけではなく、本件事件の当事者ではない仙波敏郎氏についても大間違いの説明をしている

 仙波という かつて高知県警の裏金作り(不正行為)を告発した「著名人」「正義の人」に記者会見を行わせることで、告訴にかかる原告の犯罪行為には相当な裏付けがあるという印象、信憑性が高いかのごとき印象を世間に与えるものである。(原告川合善明訴状 5ページより)

 原告川合の「強制わいせつ容疑」を刑事告発した仙波敏郎氏は、確かに著名な正義の人である。だが、仙波氏は「愛媛県警」の裏金を現職時代に告発した、元愛媛県警の警察官であって「高知県警」ではない。原告川合の頭に、どこから「高知県警」が降って降りたのか理解のしようもないが、前述の本紙来歴から大山記者の職歴まで、妄想で誤記する原告川合の、こうした「思い込み」だけでも同氏の正常な判断力が疑われる。ところで、「愛媛県警」「高知県警」と書き間違えた原告川合は、別訴・仙波敏郎氏相手の裁判では、あとから「愛媛県警」と書き直している。

 ただし、原告川合は誤記を正式に修正したわけではない。裁判では「書面」が発言のすべてである。事実、原告川合自身も、裁判所に提出する証拠につける「証拠番号」を書き間違えた際に、ただ番号を訂正するだけでも「訂正申立書」を提出している。だが原告川合は、仙波氏についての誤記を認めたくないからだろう、前回誤記「高知県警」はなかったことのように無視して、次の書面から、あたかも最初から仙波氏が「愛媛県警」の元警察官だと正確に「わかっていた」かのように書くという態度に終始するのだ。
 間違いを認めないためには訴訟実務さえ無視する弁護士・川合善明市長の肥大した自尊心と自己愛は、まさに異常の域にあるとしか言えまい。

⑤オマケの小話―原告川合は仙波氏の「顔」まで間違えていた

 ついでに、初めて本稿で明かすことだが川合善明氏は、清水勉・出口かおり弁護士と市民女性A氏を訴えた裁判で、有名俳優野村宏伸氏の写真を、「被告仙波敏郎」を示す「証拠」として裁判所に提出するというトンチンカンぶりを披露していた。

<甲第61号証>
<映画『ゼウスの法廷』公式ウェブサイト(現在は閉鎖)>

 これは本紙と交流がある映画監督・高橋玄氏(原告川合が訴えたこともある)が監督した法廷ミステリー映画『ゼウスの法廷』に、仙波敏郎氏が裁判官役の俳優として出演していたことを知った原告川合が、仙波氏と顔が似ていると錯誤したのか、同映画のホームページから名優・野村宏伸氏の写真を切り取って証拠としたものである。仙波氏は「原告の眼には、私がこんな男前に見えとるんですかねえ!」と大笑いしていた。
 俗に犯罪事件の犯人の人格などを報じる際に「カッとなったら何をするかわからない性格」という表現が多用されるが、原告川合にもそのような性格が強く窺われる。
 それが単純暴力に及ぶか、司法試験で覚えた法律用語を使って濫訴に及ぶかの違いに過ぎないかたちで表出したものが、今回の一連の「川合裁判」といえよう。

 原告川合は、自分のトラウマにまでなっている仇敵の本紙社主や仙波氏を想起しただけで論理的な思考を停止させてしまい、事実など意に介することもなく公文書たる訴状を書き殴り、自家校正することさえなく裁判所に送りつけるのだろう。川合善明氏には「夜に書いた手紙は出すな」という賢人の格言を教えておこう。
 感情だけで書いた手紙は、一夜明けた冷静な判断力で読み返してから投函するべきという意味である。もっとも、白昼の議会においてさえ、小林薫議員を国家賠償法で訴えると公言する川合善明市長には馬耳東風だろう。
 なお本稿には蛇足となるが、原告川合の言うとおり仙波敏郎氏は現在でも「著名人」であることには間違いがない。

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 来る3月10日から全国120館以上で劇場公開される東出昌大・三浦貴大(三浦友和・山口百恵の次男)主演の大作映画『Winny(ウイニ―)』にも、「愛媛県警・仙波敏郎」は登場する。映画の劇中、世界的に報じられた仙波氏の警察裏金告発の場面が実名のまま描かれている。仙波氏を演じたのは『寅さん』シリーズや『Dr.コトー診療所』などで知られる国民的俳優・吉岡秀隆氏で、もちろん仙波氏は吉岡氏とも面識がある。映画に興味のある読者諸氏には「仙波敏郎」の名演をご覧頂きたい。
 川越市では奇しくも本事件に関係する、川越警察署に至近の「ユナイテッド・シネマ ウニクス南古谷」でロードショー公開される。川合市長も気になって観たいでしょ?

映画『Winny』公式ウェブサイト https://winny-movie.com/

 このように全国公開映画にも登場する「著名人」の仙波敏郎氏が、わざわざ愛媛県松山市から川越にまでやって来て、まったく無名の川合善明市長を謀略にかけて陥れる理由や必要など微塵もないことは、健全な思考力がある市民なら誰でも理解できることだ。仙波氏が川合善明氏を告発した理由は、そこに川合市長の犯罪容疑があったからに他ならない。

次回 【後 編】 に続く

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