石原莞爾研究(中篇) | 行政調査新聞

石原莞爾研究(中篇)

天才戦略家「石原莞爾将軍」の功罪

藤  井  厳  喜
(国際政治学者)

「東京裁判」と「石原莞爾」

極東軍事法廷、いわゆる「東京裁判」において、占領軍に臆することなく最も堂々たる日本の自己主張を行なったのは石原莞爾(1889~1949)であった。
所謂「A級戦犯」の人々も、日本の戦争の正義を語りはしたが、連合国…すなわち戦勝国の側の帝国主義・植民地主義・国際法違反について糾弾することは出来なかった。石原莞爾は最も正々として日本の正義を語ったのみならず、連合国である西洋諸国が歴史的に犯してきた帝国主義や植民地主義の悪行を告発したのである。石原莞爾の軍人としての行動に最も強く反対した者も、流石にこの占領軍に対する石原の捨て身の攻撃には、賞賛の拍手を惜しまなかった。

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