「山下 清」 という 奇跡 | 行政調査新聞

「山下 清」 という 奇跡

藤 井 厳 喜 (国際政治学者)

今からそう遠くない昔、この日本という国に「山下 清」という人がいた。
この文章では親しみを込めて、清さんと呼ばせてもらうことにする。
清さんは昭和46年(1971年)に「満49歳」でこの世を去ったから、令和3年(2021年)が没後50年ということになる。清さんは放浪の天才画家として、とても有名な人だった。
所謂「知恵遅れ」の人で、一節によると知能指数は60台だったというが、彼の絵の才能はずば抜けていた。画家として…スケッチや油絵…それに陶磁器の絵付け…など多くの作品を残したが、何といっても清さんを有名にしたのは「貼り絵」だった。彼の「貼り絵」は、まったくハサミを使わないで、指で色紙をちぎって台紙に貼り付ける独自のものである。

(記事全文を読む)