国際情勢の大局を展望する | 行政調査新聞

国際情勢の大局を展望する

「米中最終戦争とNATOの消滅」
「英独を最早、同盟国とは認めないアメリカ」

藤 井 厳 喜(国際政治学者)

変化の激しい国際情勢を令和2年の前半も終わったところで総括してみたいと思う。
何といっても大きな変化は、米中が最終的な対決状態に入ったことである。これが米中軍事紛争にまでエスカレートするかどうかはわからないが、今や砲火を交える以外の分野で、米中が本格的な対決状態にあることは否定のしようもない。
これに関しては、中国共産党の内部からもこの「対米対決路線を避けるべきだ」との習近平指導部に対する抗議の声が上がっている。公然と党の指導者に反対意見を述べることなどは、およそ今迄考えられなかったことである。その点で習近平独裁にも、だいぶタガのゆるみが生じてきている。

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