「解散総選挙」そして「岸田退陣」 | 行政調査新聞

「解散総選挙」そして「岸田退陣」

「解散総選挙」そして「岸田退陣」
―7月総選挙、岸田文雄「勇退」説を追う―

 G7広島サミットが無事に終わったとたんに「解散風」が吹き始めた。6月の国会会期末に解散し、7月中旬に総選挙が行われるとの噂が強まっている。自民党内の対立、公明党との不仲など、与党内には不協和音も聞こえてくるが、それでも岸田首相が解散総選挙に踏み切る可能性は高い。「10増10減」の新選挙区体制が話題になるだろうが、注目すべきは「対米従属路線」との訣別にある。

「茶番劇」といわれたG7広島サミット 

 広島サミットは「茶番劇」だったと酷評する者が多い。自由主義諸国の「戦争屋」たちが集まって、ウクライナから中東へ、ヨーロッパ全土へと拡大されていく戦争に合意するものだと解説される。先進7カ国に加え、インド、オーストラリアなど8カ国を招待、さらにゼレンスキー(ウクライナ)大統領まで飛び入り参加して、戦争拡大の方針を決定したというのだ。もし本当に戦争準備のための会合だったとしたら、確かに茶番劇だ。だがこれを否定する情報もある。
 ゼレンスキーの飛び入りは、決して予定されたものではなかった。ゼレンスキーが広島まで来てカネをねだったとの悪意ある情報もあるが、これは間違いだ。確かにゼレンスキーは自由主義諸国からカネを奪い取っている。ゼレンスキーのカネ集めは、広島サミット以前からの話で、広島に来たから特別にもらうカネが増えたわけではない。G7広島サミットは、最初の予定では、形だけの「反戦会合」で、G7カ国+EU+8カ国の「形式合意」に終わるところだった。
 「人類初の原爆投下地・広島」で行われるサミットが、形だけのもので終わってはならないとする強い意志が動いた。その意思に基づき、マクロン大統領が急遽ゼレンスキーを口説いて広島行を了解させたとの、信頼出来る情報がある。
 国内で評判が悪いマクロンとしても、ここで汚名挽回を狙ったものと考えていいだろう。

G7で名をあげた岸田文雄は解散総選挙に出る 

 岸田内閣の支持率は横ばいが続く。共同通信社が調べたアンケート結果によると、「岸田首相はG7サミットで指導力を発揮したか」という問いに、「おおいに」「ある程度」と肯定的に答えた数は62.3%だった。明らかに広島サミットは岸田にプラスだった。ところが岸田内閣の支持率そのものは47.0%と、横ばい状態が続く。
 G7が終わるや、岸田首相の長男(首相秘書官の翔太郎)が昨年末に公邸で忘年会を開いた写真が週刊誌などに出回り、岸田にマイナスに働いたようだ。さらにこの宴会には首相本人も裕子夫人と共に出席したという写真までが出回ってしまった。マイナカード保険証利用時のトラブルなど、岸田政権にとって現状は決して好ましい環境にはない。それでも6月末に解散に打って出る可能性が高いという。その最大の理由は、「選挙に勝てる」という見込みだ。
 岸田政権は発足以来、「戦後最大の危機」に直面しているとの認識を示してきた。ウクライナ戦争やその影響から起きる諸物価の高騰、さらには「脱炭素化(カーボンニュートラル)」エネルギー不足への対応、そして少子化対策……。

 確かに問題は山積みだ。岸田はこのところ、「異次元の少子化対策」や「賃上げの実現」「防衛費増」「マイナカードの利用促進」など、成長戦略や財政改革を掲げ、かつて小泉純一郎が打ち出した「骨太の政策」をさかんに強調している。骨太の政策というのは宮澤喜一(元首相)が最初に口にしたもので、小泉以降には安倍晋三の「アベノミクス」もこの政策を継承した。
 「骨太」というと耳ざわりはいいが、財源がどこにあるのか、説明はない。カネ集めのための政策を並べて、舌なめずりをする経営者たちを喜ばすやり方。普通に考えて、選挙に勝つためのアドバルーンとしか思えない。こうしたことからも、岸田が今月の国会会期末に解散総選挙に打って出る可能性が浮かび上がる。
 岸田政権の人気は決して高くはない。それでも岸田が総選挙に打って出るのは、野党がだらしないからだ。特に酷いのが立憲民主党だろう。昨年の参院選では日本維新の会(維新)の後塵を拝し、必勝を期した4月の衆参補欠選挙では、大阪と千葉では接戦まで持ち込んだものの、結局敗れた。
 5月下旬に毎日新聞社が行った「野党第一党はどこが相応しいか」のアンケート結果でも、1位は維新の47%。立憲民主党は半分近い25%しかなかった。
 岸田政権にとって、維新は怖い存在ではない。正直な話、今、自民党にとって怖い野党など存在しないといっていいだろう。

岸田は自民党総裁選前に退陣する? 

 本紙と親しい大手週刊誌の記者が、興味深い情報を流してくれた。
 「岸田首相は来年9月の任期満了を待たず、総選挙後の早い時期に総裁を降りる」というのだ。岸田は昨年から「2024年の自民党総裁選までには解散総選挙に打って出る」と語り、その時点で自民党総裁を禅譲する雰囲気を匂わせていた。岸田の頭の中には「解散総選挙→首相退陣」という流れがあることは間違いない。だが今年の解散総選挙後に首相の座を降りることがあり得るのだろうか。前述の週刊誌記者は「岸田は怖がっている」という。

 長男の不祥事だけを指しているのではない。長男翔太郎の「公邸忘年会」の写真にしても、よく考えればおかしい。あの写真は、そこに写っている人間が漏らしたものだ。週刊誌の記者が公邸に潜入してシャッターを押したものではない。つまり内部の犯行である。事情を知る者がやったのだ。さらに加えて、長男大はしゃぎ写真報道の8日後に、岸田首相や裕子夫人が一緒に写った写真までが出回った。この流れは、「筋書きのあるストーリー」だ。何者かが計画的に岸田を叩いている。前出の記者は語る。
 「4月に和歌山で岸田首相を狙ったとされるパイプ爆弾事件が起きた。それが一番大きい」「安倍晋三元首相暗殺事件が強く影響している。安倍暗殺後、岸田は『親米』路線を明確に出すようになった。特に顕著なのが防衛費増だ。昨年末には『防衛力の抜本的強化を図るために与党と協議しながら防衛費を積み上げ、43兆円としたい』と、財源などを考えずにひたすら防衛費増を打ち出した」
 確かに昨秋以降、岸田の論調は、従来のあやふや路線から、地に足が着いた安定感のあるものに変わってきている。それは「対米従属」(対米隷属)の方向だ。
 韓国の尹(ユン)大統領も同様で、完全に米国に頭を押さえつけられた姿だ。
 日本も韓国も、米国の指図で動いているとしか思えない。その米国は、かつてのように世界をコントロールできる巨大国家なのだろうか。

崩れつつある米国 

 本紙は最近、次期米国大統領選に立候補を表明しているエマニュエル・パストリッチ氏の話を聞くことができた。パストリッチ氏は前回2020年にも大統領選に立候補した人物。米イェール大学を卒業後、日本に来て東大の大学院修士課程で学び、その後米国に戻って名門ハーバード大の政治学博士号を取得した人物だ。米国の大統領選といえば、民主党バイデンと共和党トランプの一騎打ち選挙。
 パストリッチ博士は、泡沫候補でしかない。泡沫候補にしかすぎないのに、なぜ彼は立候補するのか。本人は、こう語る。
 「現在のアメリカ合衆国は、様々な対立の中にある。合衆国は分裂する可能性がある。すでに内部分裂をはじめている。内戦が起きる可能性も十分ある。合衆国が崩壊したとき、米国の臨時政府を海外につくる必要がある。私は『アメリカ合衆国臨時政府』を東京に立ち上げ、臨時政府の大統領として合衆国を再建したい」。

 彼が指摘するとおり、米国は今、大混乱の中にある。危機的状況を迎えている。米国の現状を日本は理解していない。特に日本国民はその理解が乏しい。現在の米国は、かつての米国ではない。崩落直前のメチャクチャな状態にある。それなのに、まだ、米国に従属する道しか選ばない政治家など、日本には不要だ。
 岸田首相が今月(6月)の国会会期末に解散総選挙に打って出る可能性がある。総選挙になれば、「区割りが変更された選挙区がどうなるか」、あるいは「野党第一党は立憲民主党になるのか、日本維新の会になるのか」といった、つまらない話題が中心になるだろう。
 今は、そんなことを気にする状況ではない。世界が激変していく中、日本が真の日本を取り戻せるかどうかだ。そのためには、既存の政治家全員が入れ替わるくらいの激動が必要なのだ。現在の政治家全員のクビをすげ替える!
 国民全員が、そんな熱意を持つ選挙にしたいものだ。■

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