911同時テロ再び! | 行政調査新聞

911同時テロ再び!

911同時テロ再び!
「衝撃の偽旗作戦が核戦争をひき起こす!」

 2001年9月11日、米国で「911同時テロ」が発生した。
 イスラム過激派アルカイダが起こしたと説明されるテロ事件で、3,000人近くが死亡した。事件の真相は今なお闇の中にある。このテロが引き金となって、米国は直後にアフガンに侵攻、2年後にはイラク戦争が勃発するなど、世界は大きく変わっていった。
 そして今、世界は新たなテロ事件の危機に直面している!

「新しい世界の枠組」をつくる「新大西洋憲章」

 ロシアによるウクライナ侵攻は、誰がどう考えてもロシアに非がある。
 だがこの侵略を、単純に「領土拡大に動いたロシアが悪い」と決めつけることも虚しい話だ。この戦争には、どこにも正義は存在しない。
 ロシアにもウクライナにも正義などない。ロシア軍のウクライナ侵攻は2022年2月にはじまった。それより8カ月前に、英米が「新大西洋憲章」を発表している。「新大西洋憲章」で英米は、共産主義国家や強権国家を叩き潰し、世界中を民主主義国家に塗り替えると宣言した。ロシアや中国、あるいはイスラム国家を地上から消し去るとしている。

 中学校の教科書にも載っている「大西洋憲章」というものがある。
 1941年8月に、英国のチャーチル首相と米国のルーズベルト大統領の二人が出した声明だ。この「大西洋憲章」は、第二次大戦後の世界のあり方を決めたものである。日本やドイツが戦争に敗けた後に、世界をどうするか、取り決められたものだ。この憲章が発表された時、ヨーロッパではドイツが圧倒的に強く、英国は国家存亡の瀬戸際にあった。
 この時点では、米国はまだ戦争に参加しておらず、日本も英米を敵とはしていなかった。それなのに英米は、ドイツと日本を叩き潰して戦争に勝利し、戦争後の世界の設計図を発表したのだ。
 「大西洋憲章」から80年が過ぎた2021年6月、英国のボリス・ジョンソン首相と米国のジョー・バイデン大統領は「大西洋憲章」をアップデート(上書き)するものとして「新大西洋憲章」を発表した。コロナ禍の真っ最中、まだロシアのウクライナ侵攻がはじまる前に、「悪の国家ロシア」を叩き潰し、民主主義と敵対するイスラム諸国に民主主義を行きわたらせると宣言したのだ。この意味を理解する必要がある。

氾濫する情報に惑わされる大衆

 今日ほど情報が溢れる社会が出現することを、誰か想像しただろうか。
 多くの庶民は想像していなかった。だが情報氾濫時代が来ることを見越して動いていた連中がいた。「チャットGPT」をご存じだろうか。
 AI(人工知能)が文章で答えを出してくれるものだ。米国の新興企業が2022年に公開し、瞬く間に広まった。このチャットGPTに限らず、今ではコンピュータが人知を越える働きを行っている。

 政治や軍事の世界では、AIが想像を超える活動を展開している。
 読者の中にはツイッターで他人のつぶやき(おしゃべり)を楽しむ人も多いだろう。Youtube(ユーチューブ)の動画やフェイスブックも人気がある。こうした情報源から貴重な情報を得ている人々もいる。
 そして――これが重要なことなのだが、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、はじめから情報をコントロールするためにつくられたものなのだ。簡単な例をあげてみよう。

 ウクライナの戦闘で、ロシア軍がまぬけな侵攻をやって戦車が捕獲され、ときに炎上する映像が流される。その映像は、別な角度からも撮影され、Youtube上には動画が公開される。その後、後追い情報が複数の別な一般庶民から寄せられる。これを見た人々は、この映像を真実だと判断してしまう。いろいろな角度から撮られた、多くの画像が出現すれば、それを正しいと思うのは必然の話だ。だがこれは本当に真実なのだろうか。
 ロシアと戦うアゾフ大隊が悪で、ウクライナで破壊工作を行い、ウクライナの庶民を虐殺しているのはアゾフ大隊だという情報が流されたこともあった。これは本当なのだろうか。全て作り話の可能性がある。
 2022年2月にはじまったロシア軍のウクライナ軍事作戦に関する情報は、全て疑ったほうがいい。どちらにも正義などない。戦況を分析すること自体が虚しい話なのだ。全て巨大な、おそろしく巨大なプログラムの一環に過ぎない。こういうと、まるで陰謀論のように聞こえるだろう。
 これは陰謀論ではない。「新大西洋憲章」に基づいたプログラムが展開されているのだ。

衝突する文明

 今から27年前、1996年に米国の政治学者サミュエル・ハンチントンが『文明の衝突』という本を出し、世界に衝撃を与えた。それまで世界は「東洋×西洋」とか「民主主義×共産主義」などといった、政治的対立が争いを生むという考え方が主流だったが、ハンチントンは「政治ではなく、文明の違いが争いを生む」という考え方を示したのだ。
 ハンチントンは世界の文明を大きく7、8に分け、それが対立を起こすと説明した。世界に平和をもたらすために、特に「西欧型文明」「非西欧型文明」との衝突を避けなければ、世界はとんでもない戦争に突入する――。ハンチントンの説がどれほど真実なのか、議論は尽きない。

 しかし「新大西洋憲章」を見るかぎり、世界は確実に「英米型民主主義」「非英米型」の対立をつくりあげている。そして、英米型は全世界を民主主義で埋め尽くそうと考えている。「新大西洋憲章」とは、民主主義以外の価値観を認めないという主張なのだ。
 日本人の多くは、民主主義は正義だと思っている。その民主主義を広めるために戦争が起こされ、人が死んでいくことを理解しようとはしない。
 イスラムの世界には「イスラムの正義」があり、中国には「中国の正義」があることを理解しようとしていない。自由で開かれた社会こそ正義で、民主主義以外は悪だとする考え方が常識になっている。

 しかし民主主義は本当に正義なのだろうか。正義の名の下で、おびただしい数の人々が殺されることを理解しているのだろうか。民主主義・自由主義が奪い合いをひき起こし、貧富の差を拡大し、ひと握りの大金持ちと無数の奴隷を生み出していることを理解しているのだろうか。

「悪の世界」を敵視する新大西洋憲章

 1941年8月に宣言された大西洋憲章は、その後の世界の方向性を定めるものだった。そして世界は、その宣言通りに動いた。日本とドイツは戦争に敗れ、大英帝国が解体されて英国の植民地は次つぎと独立し、国際連合やNATOがつくられ、GATT(貿易協定)が制定された。
 2021年6月に宣言された新大西洋憲章は、世界の全ての地域に自由と民主主義を行きわたらせることをうたっている。自由・平等・民主主義に反する共産主義・イスラム文化・強権国家を解体するとしている。

 それはすなわち、中国やロシア、そしてイスラム国家を排除することを意味する。「悪の世界」である国々を地上から消し去ろうというのだ。
 中国は共産主義国家で、ロシアは強権国家(政府の権限が圧倒的に強い国)だ。ともに民主主義とは敵対している。一方イスラム国家はわかりにくい。一般的には「イスラム諸国連合」に含まれる57カ国(イラン、サウジ、マレーシアなど)を指す。より厳密に、イスラム法に基づく政治体制を敷いている国を指す場合もある。いずれにしても民主主義国家とは異なる。新大西洋憲章は、これら非民主主義国家を破壊するとしているのだ。

 さらに新大西洋憲章は、正教文化圏を敵視している。
 キリスト教としてよく知られているのは西方教会だ。
 カトリックやプロテスタント、聖公会など、ふだん私たちがキリスト教と認識しているのは、この西方教会だ。西方教会とは別に「正教会」と呼ばれる宗教がある。正教会は東方教会とも呼ばれる。正教会を「国教」としているのはギリシア・フィンランド・キプロスだが国教とはしなくても正教会が強い地域としてはロシア・ジョージア・セルビア・ルーマニアなどが正教文化圏に属している。

 西方教会と正教会の違いは複雑で、キリスト教文化を知らない者にはわかりにくい。重要な面ではないが、西方教会と正教会の大きな差として、LGBT(レズ・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)を認めるか否かがある。日本でも最近になってLGBT法案が国会を通過したが、これは日本が新大西洋憲章の側に寄り添うことを意味している。
 新大西洋憲章の側につくこと、それは英米と歩調を合わせることにつながる。そして共産主義(中国)、強権国家(ロシア)だけでなく、イスラム世界を敵に回すことを意味する。

残された時間は少ない

 自由で開かれた民主主義を世界に広げるのはいいことだ。共産主義や強権国家、イスラム国家に民主主義を広げていけば、世界は平和になる――。そんな幻想を持っている方も多いだろう。だが自由主義・民主主義、経済的には資本主義は、最終的に、わずかな勝利者と無数の敗北者を生み出す。そう聞いてもなお、民主主義・資本主義こそ正義だと主張する人もいる。その議論は尽きることがない。時間をかけて世界全体を民主主義・資本主義で塗り潰せば、答えが出現するかもしれない。

 だが、そんな時間は、もうない。新大西洋憲章には表だって出ていないが、ユダヤ教(イスラエル)とイスラムとの過激な闘争は、「第三神殿建立」という時間に制限されている。今年中か、遅くとも来年早々には、エルサレム(イスラエルの首都)にある神殿の丘に第三神殿が建立されることになっている。それはユダヤ教とイスラム教の宗教戦争の面もある。イスラエルと周辺イスラム国家との長い長い闘争の最終局面の時期が迫っているのだ。強権国家、イスラム国家を地上から消し去らなければならない。
 一部のユダヤ教徒たちは真剣にそう考えている。この思いに寄り添っているのが新大西洋憲章なのだ。

 残された時間は少ない。今年の秋の終わりには決着がつかなければならない。だが、民主主義国家は数の上では少数派である。人口の比率でいえば、民主主義国家は25%前後。世界の7割以上は非民主主義国家である。これを一発で大逆転するには、強引でデタラメな圧力――世界大戦しか考えられない。しかし新大西洋憲章側(英米側)から戦争を仕かけるわけにはいかない。考えられるのは、「911同時テロ」のような偽旗作戦である。ロシアとかイスラム圏国家(イラン、シリアなど)をアルカイダのような悪人に見立て、悪人側が核戦争を仕かけたような舞台をつくり上げれば、新大西洋側(英米側)は正義をふりかざして悪を成敗できる。

 今年の秋の終わりまでに、世界を激震させるテロ事件、あるいは核戦争が仕かけられる。その可能性は恐ろしく高い。いや、ほぼ間違いなく大事件が勃発する。それは今日か明日かもしれない。世の中の噂話としては、「711(7月11日)」「811(8月11日)」「911(9月11日)などが並べられているが、どれも根拠などない。だが、いずれにしても今秋までに、想像を絶する大事件が起きると考えるべきだろう。
 ニューヨークのWTC(ワールド・トレードセンタービル)に飛行機が突入する映像を見たとき、誰もが衝撃を受けた。その衝撃を上回る大事件が、まもなく出現する。

「孤立する文明」日本に託された使命

 世界に7つ、あるいは8つの文明があると説いたハンチントンは、「日本は小さな島国の中だけで、孤立した文明を持ち続けてきた」と説明する。旧石器時代や縄文文化という、島国の中にだけ存在した文明を経験した日本列島は、古代の一時期に大陸や半島の影響を受けたが、5世紀のころには独立した文明、文化を持つようになった。それは世界中のあらゆる地域の文明の色を帯び、それでいて独特の文化に彩られてきた。

 政治・文化・宗教・経済……あらゆる価値観が対立し、争闘を繰り返している世界にあって、本来の日本はそれらから独立した世界観、価値観を持っている。西欧の価値観、英米大西洋勢力の価値観とは異なる基準を、日本は持っている。今、地球人類を本当に救えるのは、日本の文明、日本の価値観だ。米国に従属し、あるいは隷属しているかぎり、日本は人類を救うことなどできない。
 間違いなく今年の秋までに、大異変が世界を覆う。そのとき、日本が立ち上がらなければならない。地位も力もカネも何もない。そんな日本人が立ち上がる日が近づいている。覚悟を決めて、人類の明日のために何をすべきか考える時がきている。■

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